- 著者
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大江 昌彦
奥村 秀信
山村 達郎
松中 浩
森岡 恒男
- 出版者
- The Society of Cosmetic Chemists of Japan
- 雑誌
- 日本化粧品技術者会誌 (ISSN:03875253)
- 巻号頁・発行日
- vol.38, no.3, pp.220-225, 2004-09-20 (Released:2010-08-06)
- 参考文献数
- 17
- 被引用文献数
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海水に含まれるミネラル成分であるオリゴマリン®について, 保湿ならびに肌荒れ改善作用に着目して検討を行った。その結果, オリゴマリン®は培養真皮線維芽細胞を活性化して, コラーゲン産生を促進した。また, 培養ケラチノサイトに対しては, 角化マーカーであるトランスグルタミナーゼ (TG-1) やインボルクリンの発現を高め, 角化を充進させることを確認した。さらに, オリゴマリン®の配合量に応じて角層水分量が増加することから, 肌表面での保湿作用が確認できた。実際に, 乾燥肌の被験者を対象とした使用試験の結果, オリゴマリン®を配合したローションの使用部位で角質水分量の増加, TEWLの減少, ならびに角質細胞形態の改善が観察された。したがって, オリゴマリン®には, 真皮マトリックス構造を強化するとともに, 表皮の角化を促してバリア機能を改善することで肌表面の水分保持能を高め, 肌荒れの予防・改善に有用であることが示唆された。