著者
諸原 雄大 近藤 邦雄 島田 静雄 佐藤尚
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.36, no.2, pp.329-337, 1995-02-15
被引用文献数
8

人がデザイン画についての善し悪しなどの印象を受け取るとき、その基準となる物理的特徴は大きく分けると色と形の二つである。著者らの研究の目的は、色と印象との関係を求めることである。このために、イメージ・カラーを選定する方法を提案する。イメージ・カラーとはデザイン画において用いられている色のうち、特に印象に影響の与える度合が強い色の組合せをいう。イメージ・カラーを選定することによる利点は、デザイン画を見ることにより得られる印象が、イメージ・カラーを見ることにより得られる印象とほぽ同じものとなることである。デザイン画のイメージ・カラーの抽出の方法は配色カードを用いて求めており、経験を必要とする作業である。もしも・イメージ・カラーの自動選定が行えれば、誰にでもデータベースに登録されている画像のイメージ・カラーを求めることができ、新しいデザイン画に他のデザインのイメージを与えることが簡単にできるようになる。本論文においては、デザイナーのイメージ・カラー選定法を参考に、計算機におけるイメージ・カラーの選定法を提案する。デザイン画像はRGBの3原色、各8ビット階調により表現されているものを用いた。このデザイン画像において便用されている色を色空間上でまとめていくことにより色の限定を行い、その中から目立つ色を取り出した。この方法により、計算機においてイメージ・カラーを選定することができるようになった。
著者
島田 静雄
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
電算機利用に関するシンポジュウム講演集 (ISSN:09134018)
巻号頁・発行日
vol.10, pp.45-52, 1985 (Released:2010-06-04)
参考文献数
2

幾何学は本質的に代数学とは異なった数学であって、人間の感覚に訴えて理解することが極めて多い。幾何学的性質をコンピューターで処理させようとすると、座標系の定義や種々の約束事を定めて計算に乗せるのであるが、解が一つとは限らないし、解の性質それぞれに幾何学的な意味を伴う。我々が幾何の命題を言葉 (言語) で表現することを、コンピューターも解読して必要な処理流を施すようなプログラム言語をGEOMETORYと呼ぶことにした。例えば、「2点A, Bを結ぶ直線と、C, Dを結ぶ直線との交点Eを求める。」という命題を記述するとき L1=A@B: L2 =C@D: E=L1&L2, または一行で E= (A@B)&(C@D) のように書いてみようというのである。このような表現を可能とする言語の開発は、コンパイラーを開発することと同じである。この場合、データのタイプとして実数型、整数型という考えを拡張して、ベクトル、直線、平面、マトリックスなども含めることが必要になる。代入則や演算則は当然のことながら代数計算とは異なった定義とした。
著者
田中 五郎 西脇 威夫 島田 静雄
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木学会論文集 (ISSN:00471798)
巻号頁・発行日
vol.1958, no.59, pp.d1-d16, 1958-12-25 (Released:2010-08-24)
参考文献数
3

吊橋用に製造されたスパイラル・ロープの引張り試験を行い, 伸び, トルクおよび両端を回転自由にした場合のより戻り角度を測定して, それの弾性的性質を実験的に調べた。更にスパイラル・ロープの弾性的変形に対して理論式を導き, 実験値と計算値を比較検討し, プリテンション加工の一指針を与えた。
著者
鈴木 英二 中挾 知延子 近藤 邦雄 佐藤 尚 島田 静雄
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.52, pp.61-62, 1996-03-06
被引用文献数
2

本研究の目的は、漢字1字単位の電子化漢字シソーラスを構築し、それを日本語文章の語句解析へ利用することである。従来の日本語電子化シソーラスは、名詞を中心に単語別に分類したものが多い。人間の大人の平均的な語彙数は約4万語であり、大量の新語が毎年生ずることを合わせて考えてみると、そのシソーラスのサイズは莫大なものとなる。そこで、我々は日本語の単語を構成する文字、特に漢字に注目した。漢字は表意文字であり、1字のみで最小の単語の役目を持っている。通常、文章で使われる漢字の総数はJIS第1水準で約3000字であり、これは英米語の基本単語数とほぼ一致する。同時に漢字は、日本語文章において仮名と組み合わせることによって、名詞・用言などの自立語を構成できる柔軟性がある。さらに、漢字には訓読みが与えられており、和語として日本語の語彙を広範に表現できる。その漢字の造語能力の高さが、大量の新語が生ずる原因ともなっているが、新しい漢字の発生とその利用の固定は滅多に起きず、安定した語の集合を保っている。この理由は、漢字の使い方に名詞・動詞・形容詞・副詞など、品詞別の用途に規則があるからである。漢字の有するこれらの特長を利用できれば、日本語文章の解析に役立つと我々は考えた。また、外国人への日本語教育、とりわけ漢字を教育する時の利用も考慮している。漢字1文字に複数の読み方が与えられており、それが外国人が漢字を学習するに当たって困難さを増している。読み方が解らないために、辞書を引くこともままならないという事態が発生する。そのため、漢字仮名混じり文から読みだけでも解れば、有用なものとなると我々は考えた。以下、第2章で今回構築した漢字シソーラスの概要を示し、第3章でそれを日本語文章の語句解析へ利用したものの一例を述べる。最後にまとめを第4章として示す。
著者
木造 利徳 近藤 邦雄 佐藤 尚 島田 静雄
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.44, pp.317-318, 1992-02-24
被引用文献数
1

人間の感性を表現したデザイン画は、人間の価値観や個性によって、多次元的な意味も含んでいる。デザイン画の持つ感性を失うことなく分類整理し、デザイン画作成時に再利用できる画像データベースを構築することが、大量の画像を利用するために望まれている。埼玉県繊維工業試験場には、保有する昔からのデザイン画が、約3000以上も存在する。これらをこれからのデザインの作業に生かすために、デザイン画の分類法を確立し、検索システムを構築することが求められている。デザイン画に対するイメージというのは千差万別であり、一概にこれと決めつけることができない。しかしながら、詳細は違っても大局的な部分で、類似した印象・イメージを感じることができる。本研究では、感性言語とデザイン画の関係を明らかにし、人によって感じ方が異なる曖昧性を持った感性言語による画像検索法を提案する。これによって、多くのデザイン画の中から、イメージにあったものを容易に抽出することができ、デザインの支援になると考えられる。
著者
鈴木 英二 島田 静雄 近藤 邦雄 佐藤 尚
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.50, pp.185-186, 1995-03-15
被引用文献数
3

本研究の目的は句読点、特に読点の最適な配置ルールを提案し、それを計算機上で実現することである。わかち書きをしない日本語文章にとって、句読点の役割は大きい。しかし、句読点の用法、特に読点の用法は著者に一任されているのが現状である。熊野らは、英日機械翻訳システムで自然な日本語を生成するための句読点の挿入基準を提案した。しかし、この方法では英文中の単語数を利用するため、基本となる英文が必要である。本研究では、従来の句読点の用法を改めて調査した。そして、読点と読点で区切られる文字列の長さに注目した読点の挿入規則を提案する。なお研究対象を漢字仮名混じりの科学技術論文に限定した。また、なるべく簡単な形態素解析で処理を進めていくことを目標としている。
著者
中挟 知延子 島田 静雄
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.51, pp.41-42, 1995-09-20

本論文では、我々の作成した電子化日本語動詞辞書の構成内容を述べ、その辞書を利用して行った字面のみによる、日本語文章からの動詞の抽出実験の結果を示す。日本語文章において動詞を代表とする用言は文章を理解する上で重要な役割を担っている。そのため、文章中から動詞を正確に抽出できれば、文章の要点をつかむことができ、機械翻訳をする場合にも役に立つ。我々のねらいは、日本語文章から動詞を抽出して、そのまま機械翻訳処理にかけるのではなく、むしろ機械翻訳処理が効率良く行われるように、オリジナルの日本語文章を前もって校正しておくことにある。日本語動詞には複合動詞や語尾に「する」の付いたものがあり、これらに対応する訳語は、英語だと1つの単語ではなく2語以上の動詞句の形である場合が多く、対応する訳語として前置詞も登録しなければならない。また、「書く」・「書ける」・「書かせる」のように同じ語幹でも、語尾の活用が違っていると、対応する訳語は異なる。いずれの場合にも翻訳のための辞書はかなり大きくなってしまう。そこで、前もって日本語文章を校正して、同義のものや冗長な言い回しを簡潔な表現に統一しておけば、機械翻訳の際に辞書を参照する回数が減り、処理効率が増すと考えられる。たとえば「書き留める」の英訳は,"write down"であるが、「記録する」にも同じ英訳があてはまる。もしも文中にこれら2つの動詞が出てきたら、どちらかの動詞に統一しておけば適切であろう。しかも、そのために必要な動詞の抽出を、形態素解析をせずに字面のみでできれば、抽出のための処理の時間や処理システムの規模も少なくて済み、機械翻訳処理の前処理としてシステム全体に対して占める負荷の割合は大きくならないであろう。我々は、自家製の動詞辞書を利用するために、「動詞抽出ツール」を作成し、文章中から複合動詞・「する」動詞を含めた動詞の抽出を試みた。抽出は字面のみで行い、辞書を含めたツールの大きさも、フロッピーディスク1枚に収まる程度にしてパソコン上で実現している。今回述べる動詞辞書は漢字で始まる動詞を中心に作成し、抽出も漢字を用いる動詞にしぼっている。動詞辞書には、ひらがなで始まる動詞も含まれているが、ひらがなのものについては次回の発表で行う。以下、2章で動詞辞書の構成について述べ、3章で「動詞抽出ツール」について述べたあと、実際にツールを用いて文中から動詞を抽出した結果を示す。4章では、3章の抽出結果を考察し、5章にまとめを述べる。
著者
島田 繁広 近藤 邦雄 佐藤 尚 島田 静雄
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.50, pp.349-350, 1995-03-15

CGのフォトリアリズムを追求する分野では、ラジオシティ法などの精密な計算手法により、リアリズムに関する課題はかなり解決されてきている。一方、イラストレーションに代表される画像の分野では強調省略によって理解しやすい画像を生成する研究が行われているが、アルゴリズム化しづらい分野であり研究はあまり進んでいない。本研究ではテクニカルイラストレーションを対象とするが、テクニカルイラストは形状特徴の誇張や陰影部分を強調し表現することで、形状を正しく伝えること、短時間で理解できることの2つを目的としている。また、彩色しないのだが、白黒のみでも十分に形状や質感の表現が可能である。本研究では、三次元形状モデルを利用した投影図に対して強調描画を適用する手法を提案する。
著者
佐藤 尚 近藤 邦雄 島田 静雄
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.49, pp.97-98, 1994-09-20

飯高茂は1980年代後半より、Prologの持つバックトラッキングとパターンマッチの機能を利用して、数学の世界を組み立てることを行ってきた。その中で群論電卓の作成が大きなテーマとして取り上げられている。群論計算システムとして、CAYLEなどの大規模なシステムがよく知られている。飯高の群論電卓は、これらのシステムとは異なり、群論電卓の作成を通して、群論を理解することに力点がある。このような小規模なシステムでも新しい定理を発見するための具体例の計算にも使えることができる。数学では、「ある構造をもつ数学的対象の間に、その構造を保つ写像を考えつつ議論を進めるのが基本である」と言われている。飯高の群論電卓では、同時に複数の群を扱うことが出来ないので、この基本に沿った計算を実行することが出来ない。本報告では、Prologにオブジェクト指向風の拡張を施し、それを利用して複数の群を扱うことの出来る群論電卓の概要を報告する。