著者
美和 千尋 杉村 公也 川村 陽一 出口 晃 岩瀬 敏
出版者
一般社団法人 日本温泉気候物理医学会
雑誌
日本温泉気候物理医学会雑誌 (ISSN:00290343)
巻号頁・発行日
vol.65, no.4, pp.187-193, 2002 (Released:2010-04-30)
参考文献数
19
被引用文献数
1

The purpose of this study was to eliminate factors of accidents during Japanese style bathing of the elderly.We investigated the age-related changes in cardiovascular and thermoregulatory function in response to the bathing at 40°C. We measured the blood pressure and the heart rate using an automatic spygmomanometer, the skin blood flow at the forearm using laser Doppler flowmetry, the tympanic temperature using a thermistor, and the sweat rate at dorsum manus using the ventilated capsule method during bathing at 40°C for 20min in 10 aged (73.5±8.4, mean±SD) and 10 young subjects (19.8±1.8).Aged subjects failed to maintain a stable blood pressure during the immersion in the bathtub. While the heart rate during the bathing significantly changed in the young subjects, no change was observed in the aged subjects. Skin blood flow, tympanic temperature, and sweat rate increased during the bathing for both in the aged and the young subjects, though with smaller changes among aged subjects.These findings suggest that the adaptability of cardiovascular and thermoregulatory functions to heating and hydrostatic pressure during Japanese style bathing decreases with age.
著者
美和 千尋 島崎 博也 出口 晃 前田 一範 水谷 真康 川村 陽一 森 康則
出版者
一般社団法人 日本温泉気候物理医学会
雑誌
日本温泉気候物理医学会雑誌 (ISSN:00290343)
巻号頁・発行日
vol.79, no.2, pp.106-111, 2016-05-31 (Released:2016-07-04)
参考文献数
11
被引用文献数
1

部分浴は体に一部を入浴する方法で,足浴と手浴がよく用いられている.部分浴は温められた部分の大きさにより温熱効果が異なると思われるが,その詳細は明らかとなっていない.そこで,この論文では,足浴と手浴における体温応答がどのように異なるのかを検討する.若年健常者10名(平均年齢23.2±1.3歳)の被験者を対象とし,座位にて安静5分間,足浴として一側と両側の下腿部を,手浴として一側と両側の前腕部を42°Cの湯に15分間浸け,さらに終了後5分間安静を行った.測定項目は鼓膜温,皮膚血流量,発汗量と主観的変化として温熱感と快適感を申告させた.鼓膜温についてはサーミスターにより外耳道の皮膚温を,皮膚血流量として右側の上腕部(非浸水部)をレーザードップラー血流計で,発汗量として右側の上腕部(非浸水部)をカプセル換気法で測定した.両側の足浴と手浴時の鼓膜温は,有意に上昇し,最大上昇温度は入浴しないときに比べ,有意に上昇した.皮膚血流量と発汗量は,全ての負荷条件で有意な増加は認められなかった.温熱感と快適感は全ての入浴負荷で,入浴しないときに比べ,有意に,「暑い」,「快適である」と申告した.温熱感においては両側の足浴,手浴で一側と比べて,「暑い」と申告した.これらの体温応答の変化は,同一身体部位においては温める表面積の大きさに依存し,異なる身体部位では,様々な要因により異なることが示唆された.
著者
三上 泰正 高舘 正男 横山 裕正 川村 陽一 小林 渡 舘山 元春 前田 一春 工藤 龍一 中堀 登示光 小山田 善三 工藤 哲夫
出版者
青森県農林総合研究センター
雑誌
青森県農林総合研究センター研究報告 (ISSN:03887650)
巻号頁・発行日
no.41, pp.45-62, 2007-03

水稲新品種'恋ほのか'は、青森県農業試験場(現青森県農林総合研究センター)において、全量炊飯型香り米の育成を目標に、'関東154号'(後の'サリークイーン')と'ハツコガネ'のF3個体を母とし、'ふ系143号'(後の'ヤマウタ')を父として人工交配を行い、その後代から育成された香り米の粳種である。2000年から'青系香144号'の系統名で「あおもり米優良品種の選定試験(水稲奨励品種決定、基本調査)」に供試され、栽培特性と利用方法の両面から検討を行った結果、従来の米と異なる新たな需要が期待されることから、2004年2月に青森県の第1種認定品種に指定された。'恋ほのか'の出穂期及び成熟期は'むつほまれ'より遅く、熟期は'つがるロマン'並の「中生の中」に属する。草型は「偏穂数型」で、稈長は「短稈」であるが、倒伏抵抗性は「中」である。障害型耐冷性及びいもち病抵抗性は「強」である。玄米の形はやや細長く、'むつほまれ'より玄米品質はまさり、玄米千粒重は軽く、収量性は低い。炊飯米はポップコーンのような香りがあり、白飯のほかに、ピラフ、パエリア、リゾット等の各種調理飯に利用できる。
著者
三上 泰正 川村 陽一 横山 裕正
出版者
青森県農林総合研究センター
巻号頁・発行日
no.41, pp.23-44, 2007 (Released:2010-04-05)

水稲新品種‘まっしぐら’は、青森県農業試験場(現青森県農林総合研究センター)において、「中生」熟期でいもち病抵抗性と障害型耐冷性が強い極良食味品種の育成を目標に、‘奥羽341号’を母、‘山形40号’を父として人工交配を行い、その後代から育成された粳種である。1999年から‘青系138号’の系統名で「あおもり米優良品種の選定試験(水稲奨励品種決定調査)」に供試され、2005年3月に奨励品種に指定された。‘まっしぐら’の出穂期は‘むつほまれ’より1日程度‘ゆめあかり’より1?2日程度遅く、成熟期は‘むつほまれ’並で、‘ゆめあかり’より2?3日程度遅く、熟期は「中生の早」に属する。草型は「偏穂重型」で、稈長は「短稈」、倒伏抵抗性は「強」である。穂孕期の障害型耐冷性は「やや強」で、いもち病抵抗性は「強」である。収量性は‘ゆめあかり’よりやや高く、‘むつほまれ’よりやや低い。玄米千粒重は‘むつほまれ’よりやや重く、玄米品質は‘むつほまれ’並である。食味は、‘むつほまれ’より明らかにまさり、‘つがるロマン’並の「上中」である。
著者
曽我部 知明 杉村 公也 川村 陽一 水谷 智恵美 渥美 峻輔 和田 美奈子 島崎 博也 辻野 陽子 近藤 真由 西垣内 美佳 山添 智子
出版者
東海北陸理学療法学術大会
雑誌
東海北陸理学療法学術大会誌
巻号頁・発行日
vol.23, pp.O018, 2007

【目的】脳卒中片麻痺患者が自動車運転を希望する例は少なくない。そこで、本研究は当院で実施している身体機能評価を用いて、自動車運転している群(以下運転群)、自動車運転を希望しているがしていない群(以下非運転群)の2群の各データから、脳卒中片麻痺患者の運転可否を判定するための判別関数を求めることを目的とした。<BR>【対象】対象は、本研究に同意が得られた脳卒中片麻痺患者20例(男性19名、女性1名、平均年齢58.4±6.6歳、発症までの平均運転歴378.4±94.7ヶ月、運転群11名、非運転群9名)であった。<BR>【方法】測定項目は、発症前運転歴、上肢、手指、下肢の運動麻痺の程度(Brunnstrom stage〔以下Br.stage〕)、上肢筋力(非麻痺側握力)、下肢筋力(非麻痺側下肢最大筋力を測定しピーク値を体重で除した値〔N・m/kg〕)、運動耐用能(6分間歩行距離〔以下6MWD〕)、歩行能力評価(10m歩行時間、10m歩数)、立位動的バランス能力指標(Timed Up&GO Test〔以下TUG〕)、バランス評価(Berg Balance Scale〔以下BBS〕)、ADL評価(機能的自立度評価法〔以下FIM〕)を用いた。運転群、非運転群の2群を判別するために、多変量解析の判別分析を用い、線形判別関数を求めた。なお本研究は、当院倫理審査委員会の承認を得て実施した。<BR>【結果】分散共分散行列の等分散に関する検定は有意ではなく、等分散であったため、線形判別関数を、Z=17.90499*Br.stage手指+46.13531*下肢筋力-0.26896*運転歴+6.320207*10m歩行時間-17.2167*Br.stage上肢+3.262781*FIM-3.5203*10m歩数+2.330337*BBS-1.18787*TUG+0.09723*6MWD-2.2287*Br.stage下肢-0.17041*握力-425.2(Z≧0ならば運転群に判別、Z<0ならば非運転群に判別、正判別率1.00、誤判別率0.00013)と求めることが出来た。判別に大きく関っている項目は、Br.stage手指(P=0.012)、下肢筋力(P=0.013)、運転歴(P=0.025)、10m歩行時間(P=0.030)、Br.stage上肢(P=0.036)、FIM(P=0.036)であった。<BR>【考察】脳卒中片麻痺患者に対し、自動車運転可否の評価を試みた報告の多くが、発症後も運転を継続する可能性が高いのは上肢の麻痺が軽度、運動機能、ADLが高い傾向があると述べている。今回の結果から、運転可否の判別に大きく関っている項目にも同様の傾向がみてとれ、半側空間無視など明らかに自動車運転に支障をきたす高次脳機能障害がみられない場合において、運転の安全性を確認する上で身体機能についても評価していく必要があるといえる。<BR>
著者
美和 千尋 横山 登 河原 ゆう子 出口 晃 田中 紀行 島崎 博也 鈴村 恵理 川村 陽一
出版者
一般社団法人 日本温泉気候物理医学会
雑誌
日本温泉気候物理医学会雑誌 (ISSN:00290343)
巻号頁・発行日
vol.74, no.3, pp.178-185, 2011 (Released:2012-12-07)
参考文献数
10

この研究はうたせ湯が筋収縮後のヒトの肩の筋血流量、筋硬度および体温に及ぼす影響を明らかにすることを目的に行なった。若年男性8人(平均20.4歳)を対象とし、レーザー組織血液酸素モニターにより僧帽筋の中部繊維の血流量を、筋硬度計により筋硬度を測定した。他に、レーザードップラーにより皮膚血流量を、サーミスターにより鼓膜温も測定した。測定は安静10分間と筋負荷後の40℃うたせ湯、肩たたき器によるマッサージ、40℃ホットパックと何もしない自然回復を5分間、その後30分間安静を行なった。安静時の室内は室温27℃、湿度42%RHを維持した。その結果、うたせ湯は有意な筋硬度の減少および皮膚血流量の増加、筋血流量の増加傾向を示した。マッサージでは有意な筋硬度の減少、皮膚血流量の増加が認められた。ホットパックでは有意な筋硬度の減少がみられた。鼓膜温は安静時を除いて有意な変化は認められなかった。これらの結果により、うたせ湯は筋と皮膚の血流量増加を伴って、筋硬度を減少させるものであり、肩こりの緩和に効果のある方法の一つであるといえる。
著者
鈴村 恵理 出口 晃 島崎 博也 前田 一範 浜口 均 川村 直人 川村 憲市 川村 陽一
出版者
一般社団法人 日本温泉気候物理医学会
雑誌
日本温泉気候物理医学会雑誌 (ISSN:00290343)
巻号頁・発行日
vol.75, no.2, pp.87-94, 2012-02-29 (Released:2013-10-18)
参考文献数
7

背景:鼻閉はわずらわしい症状である。今回、鼻腔通気度計を利用して温泉入浴(41°Cから42°C)の鼻閉に対する効果を調べた。方法:10人の健常成人ボランティア(男性 10名、平均年齢 27.8±4.4才)に 10分間の温泉入浴をさせた。鼻腔通気度計(HI-801)を利用し、入浴前と後に鼻腔抵抗値を測定した。鼻腔通気度検査方法はアクティブ・アンテリオール法で行った。両側鼻腔抵抗は、左右片側抵抗値よりオームの法則の計算式(1/T=1/R+1/L、T:両側抵抗、R:右側抵抗、L;左側抵抗)に従って算出する。評価には ΔP100Pa 点の抵抗値を適用した。結果:左右別に測定した鼻腔抵抗値は、入浴前鼻腔抵抗値が0.75 Pa/cm3/s以上の群にて有意に入浴後低下した(吸気 P=0.0117、呼気 P=0.0277;Wilcoxon T-test)。入浴前鼻腔抵抗値が 0.75 未満の群では有意な変化は認められなかった。 入浴後両側鼻腔抵抗値は、入浴前鼻腔抵抗値が 0.5Pa/cm3/s以上の群で有意に低下を認めた(P=0.0115;Wilcoxon T-test)。結果:鼻閉は温泉入浴後改善することが示された。温泉入浴により鼻閉症状は改善すると考えられる。