- 著者
-
川野 豊
- 出版者
- 一般社団法人 廃棄物資源循環学会
- 雑誌
- 廃棄物資源循環学会誌 (ISSN:18835864)
- 巻号頁・発行日
- vol.27, no.3, pp.165-170, 2016-05-31 (Released:2020-07-01)
- 参考文献数
- 6
わが国においては,「食品ロス」は 642 万 ton と推計されており,食品関連事業者と家庭からそれぞれ同程度排出されている。 食品ロスの削減に向けた取り組みとして,以下の取り組みがある。・食品循環資源の再生利用等の促進に関する法律 (以下,食品リサイクル法) に基づく新たな基本方針を策定し,食品廃棄物等の発生抑制を最優先とすることことし,関係者が連携して食品ロスを削減する。・食品リサイクル法に基づき,31 業種について発生抑制の目標値を設定した。・「食品ロス削減のための商慣習検討ワーキングチーム (WT) 」 が設置され,4 年間の討議を通じて,商慣習の見直しについて検討が行われた。・食品ロス削減に関わる省庁が連携して,食品ロス削減国民運動を展開し,関係者の実践を促進した。 大量の食品ロスを排出し続けることは,世界的にも大きな課題である。食品関連事業者,関係府省庁,地方自治体,そして消費者一人ひとりが協力して食品ロス削減に向けて取り組むことが重要である。