1 0 0 0 OA TDMの落とし穴

著者
田口 和明 猿渡 淳二 平田 憲史郎 丸山 徹
出版者
一般社団法人日本医療薬学会
雑誌
医療薬学 (ISSN:1346342X)
巻号頁・発行日
vol.41, no.4, pp.215-222, 2015-04-10 (Released:2016-04-10)
参考文献数
37
被引用文献数
1

Therapeutic drug monitoring (TDM) is an essential tool for the optimal use of drugs. Although rare, the drug concentration in blood determined by TDM can be higher or lower than that predicted from the dosage amount and patient information. In such cases, it is necessary to consider the occurrence of false positives and false negatives in the measurement process. Dose adjustment based on the measured blood drug concentration poses potential risks of underdosing and overdosing in patients suspected of false positive and false negative data, respectively. Therefore, pharmacists involved in TDM are required to become familiar with false positives and false negatives in TDM. In particular, the possibility of false positives in TDM of immunosuppressants by the affinity column-mediated immunoassay (ACMIA) method should be considered, while TDM of vancomycin or phenytoin requires attention to false negatives during measurement by the particle-enhanced turbidimetric inhibition immunoassay (PETINIA) method. Moreover, interference from IgM in the measurement process may be of concern in false-negative results; therefore, the measured blood drug concentration needs to be verified when the blood IgM level is high. This mini-review outlines false positives and false negatives that should be considered in TDM and presents a discussion of the relevant literature.
著者
平田 憲司郎
出版者
立命館大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2010

選好パラメータについて,一卵性双生児間,二卵性双生児間それぞれに相関係数を求め,その相関係数の差異から選好パラメータの遺伝寄与度を推定している.その結果,近い将来に対する時間選好率の相加的遺伝要因の寄与度は24%であり,遠い将来に対する時間選好率の相加的遺伝要因の寄与度は23%であることがわかった.さらに, 2日先から9日先にかけての時間選好率では,共通環境要因の寄与度が年齢とともに上昇することがわかった.また,近い将来に対する時間選好率と遠い将来に対する時間選好率との間の相加的遺伝要因の寄与度の違いを検定した結果,統計的に有意な差異は認められなかった.
著者
平田 憲 福島 美紀子 木村 章 松本 光希
出版者
熊本大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2000

ロドプシンやIRBP、アレスチンといった網膜特異的蛋白の遺伝子のプロモーター部位にはPCE-1領域(CAATTAA/G)とOTX領域(TGATTAA)というシスエレメントが存在しており、OTX領域にはCRXとよばれるホメオボックス型転写因子が結合することが知られていた。我々の一連の研究は、PCE-1領域に結合する転写因子を同定し、網膜特異的遺伝子の発現にそれらがいかに関わりあっているかを検討することにあった。我々はまずPCE-1領域をプローブにしてサウスウェスタン法にて、RXと呼ばれるホメオボックス遺伝子を同定した。次に抗RX抗体を用いて、ウェスタンブロット法と免疫染色法を行い、RXが網膜特異的に存在し、網膜視細胞層以外にも内顆粒層や神経節細胞層など網膜全体に存在することを示した。さらにEMSA法にてRXがPCE-1領域に結合するのを確認した。また変異をつけたプローブによるEMSA法にて、RXとCRXという似通った転写因子が結合領域のコア(ATTAA)の前の2塩基対(CAかTG)によって結合特異性が違ってくることを明らかにした。次いで我々はCATアッセイにてRX, CRXによる綱膜特異的遺伝子のプロモーターの転写調節活性を調べた。RXもCRXもアレスチンやIRBPプロモーター活性を量依存的に増加させた。それに対しアレスチンプロモーターのPCE-1領域のみに変異をつけるとRXによる活性のみが低下した。さらにRX, CRXの領域特異的なプロモーター活性をみるため、PCE-1とOTXをつないだCAT遺伝子を作成し、RX, CRXを導入して実験を行ったところ、PCE-1ではRXのみが、OTXではCRXのみが活性を増加させた。これらのことから、網膜特異的遺伝子の発現にはPCE-1とOTX領域が必要であり、それぞれRX、CRXという転写因子が領域特異的に結合し、活性化していることが明らかにされた。
著者
中川 道夫 海老原 祐輔 江尻 全機 福田 真実 平田 憲司 門倉 昭 籠谷 正則 松坂 幸彦 村上 浩之 中村 智一 中村 康範 並木 道義 小野 孝 斎藤 芳隆 佐藤 夏雄 鈴木 裕武 友淵 義人 綱脇 恵章 内田 正美 山上 隆正 山岸 久雄 山本 幹生 山内 誠
出版者
宇宙航空研究開発機構
雑誌
宇宙航空研究開発機構研究開発報告 (ISSN:13491113)
巻号頁・発行日
vol.8, pp.75-90, 2009-02

オーロラX線イベントの2 次元イメージを得ることと,30keV から778keV の領域でエネルギースペクトルを得ることを目的として,大気球を編隊飛行させ観測を行うバルーンクラスター計画の下に,2003 年1 月13 日にPPB8 号機とPPB10 号機の2機が南極の昭和基地より放球された.両機は大気深さ9-12 g / cm^2を保ち,磁気緯度55°.5-66°.4 の範囲を飛翔し南極大陸を半周した.両機はフライト中に多くのオーロラX線イベントを観測した.特に,1月22 日から1 月25 日には,数例のイベントが両機で同じ時間帯に観測されている.2003 年1 月23 日には,始めに10 号機,218sec. の間隔をあけて8 号機でイベントが観測された.このとき8 号機は10 号機の西650km に位置していた.このことはオーロラX線源が速さ約3.0km / sec.で西に向かって移動していたことを示唆している.本論文では同じ時間帯に観測された,オーロラX線イベントについてその描像を述べる.