著者
余村 朋樹 施 桂栄 作田 博 彦野 賢
出版者
公益財団法人大原記念労働科学研究所
雑誌
労働科学 (ISSN:0022443X)
巻号頁・発行日
vol.89, no.5, pp.166-173, 2013 (Released:2015-05-25)
参考文献数
16
被引用文献数
1

しばしば繁忙感はヒューマンエラーの一因として指摘される。しかし,繁忙感に影響を与える要因については明らかになっていない。そこで本研究では,組織環境下の従業員の繁忙感に影響を与える要因とその相互関係について明らかにすることを試みた。その結果,繁忙感に影響を与えるのは,主観的業務量,業務の重複度合い,情報量といった業務の発生状況から成る 「業務密度感」 と,業務に対する能力不足感や業務全体の不可視性から構成される 「不能感」 と,グループ内の支援状況から組成される 「低支援性」 であることが示された。さらに,繁忙感に直接的かつ大きく影響を与えるのは 「業務密度感」 で,「不能感」 や 「低支援性」 は 「業務密度感」 を介して繁忙感に影響を与えていることが明らかとなった。 (図2,表6)
著者
彦野 賢 高城 美穂 福井 宏和
出版者
一般社団法人 日本原子力学会
雑誌
日本原子力学会 年会・大会予稿集
巻号頁・発行日
vol.2009, pp.321, 2009

原子力発電所の定期検査においてさまざまな機器の保守作業を行う作業者、特に作業責任者は、現場作業での品質保証上重要な判断場面や、作業員の安全のキーマンとして特に重要なポジションであるといえる。本報では、現場で作業責任者として従事している方の意識等についてインタビュー調査を試みた結果を紹介する。
著者
渡辺 はま 川口 潤 中井 雄介 塚田 哲也 彦野 賢 中村 肇
出版者
Japan Ergonomics Society
雑誌
人間工学 (ISSN:05494974)
巻号頁・発行日
vol.41, no.4, pp.237-243, 2005-08-15 (Released:2010-03-15)
参考文献数
14
被引用文献数
6 4

本研究では, プラントにおける作業を模擬した二つの実験を通して, 行為意図の遂行における事前動作の効果を検討した. 各実験にはそれぞれ40名, 20名の学部学生が参加した. 両方の実験で, 被験者は指示 (例えば“112A 開”) を与えられ, それらを覚えるよう教示された. 干渉課題に続いて, 被験者はキーボードキーを押すことで指示を遂行することが求められた. 六つの指差呼称条件 (統制条件・動作付き指差呼称条件・動作付き指差条件・呼称条件・指差呼称条件・位置確認条件) を比較した結果, 動作付き指差呼称もしくは指差呼称を伴って指示書を確認した被験者において, 優れた遂行成績が示された. これらの結果は, 作業前に作業遂行時と同様の動作を行うことが, 通常の指差呼称と同程度に, 意図した行為の優れた遂行を導くことを示唆している.
著者
彦野 賢
出版者
一般社団法人 日本原子力学会
雑誌
日本原子力学会 年会・大会予稿集
巻号頁・発行日
vol.2010, pp.405, 2010

原子力発電所の定期検査においてさまざまな機器の保守作業を行う作業者、特に作業責任者は、現場作業での品質保証上重要な判断場面や、作業員の安全のキーマンとして特に重要なポジションであるといえる。本報では、現場で作業責任者として従事している方の意識について質問紙調査を試みた結果を紹介する。
著者
彦野 賢 篠原 一光 松井 裕子
出版者
一般社団法人 日本人間工学会
雑誌
人間工学 (ISSN:05494974)
巻号頁・発行日
vol.51, no.4, pp.248-255, 2015-08-20 (Released:2016-07-14)
参考文献数
18
被引用文献数
1

高い安全性が求められる職場で働く職員の間で,しばしば「繁忙感の高さが業務の品質に影響した」との声が聞かれる.職員の感じる繁忙感の意味を明らかにし,業務品質の向上および事故の未然防止のための方策を検討することは重要である.そこで本研究では,繁忙感と関係が深いと考えられるメンタルワークロード(MWL)の概念に着目し,両者の関係を調べた.実験では事務作業を模擬した課題を用い,繁忙感に最も影響すると先行研究で示唆された,業務密度感因子を構成する4つの要因の下で課題を遂行し,それぞれで繁忙感とMWLを測定した.その結果,繁忙感とMWLは強い相関関係にあることが明らかとなった.さらにMWLの下位尺度の中では,時間圧力の他にフラストレーションが繁忙感を高めることが示された.本研究結果は,繁忙感を軽減する方策検討の一助になると考える.