著者
坂本 飛鳥 星 賢治 岸川 由紀 田中 真一 蒲田 和芳
出版者
日本ヘルスプロモーション理学療法学会
雑誌
ヘルスプロモーション理学療法研究 (ISSN:21863741)
巻号頁・発行日
vol.10, no.1, pp.1-8, 2020-04-30 (Released:2020-05-22)
参考文献数
29
被引用文献数
1

[目的]妊娠・出産に関連する骨盤痛が妊娠中・産後女性の歩行に及ぼす影響を,文献レビューにより明らかにすることを目的とした。[方法]6つの文献データベースとハンドサーチにて検索した論文について,採択基準(妊娠期または産後の骨盤痛を有する女性の歩容の特徴)をもとに,該当論文を1)歩行速度,2)歩隔・歩幅・歩行周期,3)骨盤-胸郭,体幹,股関節,COP の3つの項目について整理した。文献の評価にはRisk of Bias Assessment Tool for Nonrandomized Studies (RoBANS)を使用した。[結果]採択論文は6編であった。6編より,妊娠中に骨盤痛があると歩行速度は低下し,歩幅は短く,両脚支持期の延長を認めたが,歩隔には有意差を認めなかった。胸郭・骨盤回旋の動きは増大し,骨盤の前後傾と股関節伸展可動域は減少した。[結論]妊娠中に骨盤痛があると顕著な歩容の変化が生じる。一方,産後における骨盤痛の歩容への影響は不明である。
著者
渡邉 五郎 藤平 知佳音 星 賢治 蒲田 和芳
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.34, no.5, pp.593-599, 2019 (Released:2019-10-28)
参考文献数
31

〔目的〕ハイヒール着用での歩行は,しばしば歩容の変化や足部・足関節の疼痛,捻挫などの外傷を引き起こす.本研究の目的を,ハイヒール用インソール(IHS)が,ハイヒール着用中の立位バランス能力向上に及ぼす効果を明らかにすることとした.〔対象と方法〕対象者は若年健常女性20名で,ハイヒール着用下で,①開眼片脚立位,②開眼片脚スクワット,③開眼足踏み動作の3試技を重心動揺計上で行った.各試技での総軌跡長,単位軌跡長,外周面積,前後・左右の位置ベクトルを記録し,IHSの有無で比較した.〔結果〕IHSの使用により,開眼片脚スクワットと開眼足踏み動作で重心動揺が有意に減少した.〔結語〕IHSの使用はハイヒール着用下での階段降段,歩行の安定性向上につながる可能性が示唆された.
著者
伊藤 昌毅 諸星 賢治 太田 恒平 森山 昌幸 神田 佑亮 藤原 章正
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集D3(土木計画学) (ISSN:21856540)
巻号頁・発行日
vol.76, no.5, pp.I_1465-I_1475, 2021 (Released:2021-04-20)
参考文献数
15

2018 年に発生した西日本豪雨の被災地では多くの道路や鉄道が寸断され,住民や訪問者の移動に困難が生じた.バスや鉄道などは運行を確保にできる限りの手を尽くしたが,Web や乗換案内アプリケーションでは正確な案内が出来ておらず,公共交通の利用は困難であった.本論文では,災害時に公共交通情報を地域住民や訪問者に届ける方法を論じ,西日本豪雨における実践を通じて有効性を示す.情報を一箇所に集約することは災害時には現実的ではないため,それぞれの交通事業者が出来る範囲で情報発信を行い,乗換案内などからリンクを張るという自律分散的な情報提供を実現した.時刻表通りの運行が困難な状況で役に立つバス運行実績情報や代行バスの位置情報といったリアルタイム情報を提案手法でまとめ,総合的な交通情報の把握を可能にした.
著者
渡邉 五郎 藤平 知佳音 星 賢治 蒲田 和芳
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.34, no.5, pp.593-599, 2019

<p>〔目的〕ハイヒール着用での歩行は,しばしば歩容の変化や足部・足関節の疼痛,捻挫などの外傷を引き起こす.本研究の目的を,ハイヒール用インソール(IHS)が,ハイヒール着用中の立位バランス能力向上に及ぼす効果を明らかにすることとした.〔対象と方法〕対象者は若年健常女性20名で,ハイヒール着用下で,①開眼片脚立位,②開眼片脚スクワット,③開眼足踏み動作の3試技を重心動揺計上で行った.各試技での総軌跡長,単位軌跡長,外周面積,前後・左右の位置ベクトルを記録し,IHSの有無で比較した.〔結果〕IHSの使用により,開眼片脚スクワットと開眼足踏み動作で重心動揺が有意に減少した.〔結語〕IHSの使用はハイヒール着用下での階段降段,歩行の安定性向上につながる可能性が示唆された.</p>