著者
田中 真一
出版者
神戸女学院大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2007

本研究では、名古屋方言の韻律構造(リズム・アクセント・イントネーションの構造)を明らかにすることを目標とし、一般言語学的観点からの調査および分析を行った。その結果として、アクセントおよびピッチに、種々の音韻構造が関与することを明らかにした。また、フィールドワーク調査による名古屋方言の録音の作業を通して、方言音声の記録という性格を持たせることを目標とした。
著者
坂本 飛鳥 星 賢治 岸川 由紀 田中 真一 蒲田 和芳
出版者
日本ヘルスプロモーション理学療法学会
雑誌
ヘルスプロモーション理学療法研究 (ISSN:21863741)
巻号頁・発行日
vol.10, no.1, pp.1-8, 2020-04-30 (Released:2020-05-22)
参考文献数
29
被引用文献数
1

[目的]妊娠・出産に関連する骨盤痛が妊娠中・産後女性の歩行に及ぼす影響を,文献レビューにより明らかにすることを目的とした。[方法]6つの文献データベースとハンドサーチにて検索した論文について,採択基準(妊娠期または産後の骨盤痛を有する女性の歩容の特徴)をもとに,該当論文を1)歩行速度,2)歩隔・歩幅・歩行周期,3)骨盤-胸郭,体幹,股関節,COP の3つの項目について整理した。文献の評価にはRisk of Bias Assessment Tool for Nonrandomized Studies (RoBANS)を使用した。[結果]採択論文は6編であった。6編より,妊娠中に骨盤痛があると歩行速度は低下し,歩幅は短く,両脚支持期の延長を認めたが,歩隔には有意差を認めなかった。胸郭・骨盤回旋の動きは増大し,骨盤の前後傾と股関節伸展可動域は減少した。[結論]妊娠中に骨盤痛があると顕著な歩容の変化が生じる。一方,産後における骨盤痛の歩容への影響は不明である。
著者
上田 功 松井 理直 田中 真一 野田 尚史 坂本 洋子 三浦 優生 安田 麗
出版者
名古屋外国語大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2018-04-01

本年度の研究成果は大きく4つの領域に分けることができる。最初は音声産出の生理面である。松井は自閉症児に見られる外国語様アクセント症候群と呼ばれる障害に関して、ほぼ純粋にこの障害のみを引き起こしている言語障害者1名を対象に、その特徴と脳内機序に関するケーススタディを行った。行動レベルでは有アクセント語についてはほとんど誤りがなく、無アクセント語が有アクセント語に変異するというパターンが多くを占めること、またその時のアクセント核の位置が多くの場合に ディフォールトのアクセント位置 (後部から 2 モーラないし 3 モーラ目) に生じることが明らかとなった。続いて成人の外国語訛りとの平行性に関する研究領域で、野田は非母語日本語学習者の読解過程を調査し,どこをどのように読み誤るのか,わからない部分をどのように推測するのかを分析した。また,読解時に辞書を使用しても,適切な理解に至らないケースも分析した。このような読み誤りや辞書使用の問題点の中には,発達障害児に見られるものと共通するものもあると考えられる。田中は韓国語を母語とする日本語学習者の誤発音について、とくにリズム構造に焦点を当て分析した。韓国語話者が目標言語(日本語)における有標のリズム構造を極端に避けるのに対し、無標のリズム構造を過剰産出することを明らかにした。上記の分析結果をもとに、リズム構造の有標性と自閉症スペクトラム児のプロソディー産出との並行性について考察した。安田は日本人ドイツ語学習者の声帯振動制御に関して、音響的分析を前年度に引き続きおこなっている。次に三浦は語用論的側面に関して、小学生児童を対象にプロソディの特徴について、コーディングを行っている。最後に臨床応用面では、坂本がロボテクスの教育への導入が、学習不安の軽減に繋がる可能性を発見し、自閉症児の学習においてロボットを活用できる可能性を見いだしている。
著者
甲斐 義浩 村田 伸 田中 真一
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.22, no.3, pp.365-368, 2007 (Released:2007-08-18)
参考文献数
24
被引用文献数
8 6 10

本研究は,健常成人男性15名(平均年齢22.4±5.7歳,平均身長170.2±5.4 cm,平均体重62.3±8.7 kg)の左右30肢を対象に,利き足と非利き足における足把持力と大腿四頭筋筋力およびそれらの最大値到達時間について比較検討した。利き足の判定については,ボールを蹴る足を機能脚,走り幅跳びで踏み切る足を支持脚とした。機能脚と非機能脚,支持脚と非支持脚の比較において,双方ともに足把持力と大腿四頭筋筋力および最大値到達時間に有意差は認められなかった。本研究では,利き足と非利き足の足把持機能ならびに大腿四頭筋機能の優位性を示すに至らなかった。今後,別の変数を用いた検討が必要と考えられる。
著者
甲斐 義浩 村田 伸 田中 真一
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.22, no.3, pp.365-368, 2007-08-01
参考文献数
24
被引用文献数
5 6

本研究は,健常成人男性15名(平均年齢22.4±5.7歳,平均身長170.2±5.4 cm,平均体重62.3±8.7 kg)の左右30肢を対象に,利き足と非利き足における足把持力と大腿四頭筋筋力およびそれらの最大値到達時間について比較検討した。利き足の判定については,ボールを蹴る足を機能脚,走り幅跳びで踏み切る足を支持脚とした。機能脚と非機能脚,支持脚と非支持脚の比較において,双方ともに足把持力と大腿四頭筋筋力および最大値到達時間に有意差は認められなかった。本研究では,利き足と非利き足の足把持機能ならびに大腿四頭筋機能の優位性を示すに至らなかった。今後,別の変数を用いた検討が必要と考えられる。<br>
著者
村田 伸 甲斐 義浩 田中 真一 溝田 勝彦 山崎 先也
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.22, no.3, pp.341-344, 2007 (Released:2007-08-18)
参考文献数
12
被引用文献数
8 3

本研究の目的は,健常成人男性15名(左右30肢)と地域在住高齢者男性21名(左右42肢)を対象に,足把持力や足把持力の最大値到達時間などを測定し,その測定値を比較することによって足把持機能の加齢による影響について検討することである。その結果,高齢者の足把持力は健常成人の48.3%,最大値到達時間は214.3%であり,握力は71.2%であった。これらの成績から,足把持力や最大値到達時間などの足把持機能は,握力に比べ加齢の影響を受けやすいことが示唆された。また,高齢者の転倒との関連性が指摘されている足把持力のみならず,最大値到達時間を加味した足把持機能が転倒を引き起こす可能性について,科学的に探究する意義と重要性が示唆された。
著者
川島 陽子 田中 真一郎 近田 博之 石田 貴志 野中 康弘
出版者
一般社団法人 交通工学研究会
雑誌
交通工学論文集 (ISSN:21872929)
巻号頁・発行日
vol.4, no.1, pp.B_21-B_30, 2018-02-01 (Released:2018-02-01)
参考文献数
9

高速道路の片側 2 車線区間である中央自動車道(下り線)多治見 IC~小牧東 IC 間の登坂車線設置区間において、我が国で初めて付加追越車線の試行運用を実施した。登坂車線運用時と付加追越車線運用時の交通状況を比較分析した結果、付加追越車線運用によってキープレフトが促進され、特に低速の大型車の最外側車線利用が顕著になった。また、相対的に速度が低い車両がより外側車線を利用するようになり、車線間の速度階層が明確になった。さらに、相対的に速度が高い最内側車線において車群形成が抑制されたことで追越行動の自由度が高まり、同時に危険を誘発する恐れのある左側からの追越行動が減少したことなど、付加追越車線運用が望ましい交通状況の実現に寄与できることを確認した。
著者
福間 愛富 土田 修平 西山 奈津美 田中 真一 工藤 亮 幸田 健介 益子 宗 寺田 努 塚本 昌彦
雑誌
エンタテインメントコンピューティングシンポジウム論文集
巻号頁・発行日
vol.2021, pp.313-321, 2021-08-23

新型コロナウイルスの感染拡大で,イベント終了時の混雑緩和は重要な課題となった.本研究では,スマートフォンアプリケーションを通じたイベント終了後の情報提示などによって,無意識での帰宅分散の実現を目指す.そのための事前調査として,スポーツイベント参加者の帰宅行動分析を行い,その結果を踏まえて情報提示用アプリケーション設計指針の策定,提案アプリケーションのデザインを行った.
著者
福間 愛富 土田 修平 西山 奈津美 田中 真一 工藤 亮 幸田 健介 益子 宗 寺田 努 塚本 昌彦
雑誌
エンタテインメントコンピューティングシンポジウム論文集
巻号頁・発行日
vol.2021, pp.305-312, 2021-08-23

新型コロナウイルスの感染拡大で,イベント終了時の混雑緩和は重要な課題となった.本研究では,スマートフォンアプリケーションを通じたイベント終了後の情報提示などによって,無意識での帰宅分散の実現を目指す.そのための事前調査として,コロナ禍におけるリアルイベント参加者に対するアンケート調査を行い,帰宅分散実現に必要な要素の検討を行った.
著者
蓮見 孝 植松 知恵 田中 真一 星 幹男
出版者
Japanese Society for the Science of Design
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
pp.196, 2006 (Released:2006-08-10)

つくば市は、2006年4月1日からコミュミティバス「つくバス」を運行を開始した。284.07平方kmの広大な地域における移動の利便性を保証しようとするもので、市内全域の集落をめぐる13路線の「地域循環」と、センター地区・筑波山を結ぶ「北部シャトル」、センター地区を回る「センター循環」の3路線からなり、1000を超えるバス停留所を持つ地域交通システムである。つくバスは、つくば市と関東鉄道株式会社により運営されるもので、つくば市と連携協定を結んでいる筑波大学が、公募された「つくバス」の名称選定、外装グラフィックデザイン、室内デザイン、バス路線ガイド・マップ、バス停留所の標識デザイン等を担当した。デザインを進めるにあたり、より多くの住民や来訪者の利用促進を図るため、誰にでも乗りやすいバスのデザインをめざし、「ユニバーサルデザイン」の考え方を積極的に取り入れた。