著者
君付 隆 堀之内 謙一 外山 勝浩 春田 厚 紀井 登志哉 原 由紀代 鳥原 康治 松浦 宏司 大迫 廣人 竹中 美香
出版者
耳鼻と臨床会
雑誌
耳鼻と臨床 (ISSN:04477227)
巻号頁・発行日
vol.51, no.2, pp.131-136, 2005-03-20 (Released:2013-05-10)
参考文献数
18

耳に掻痒感を訴える患者は多く、一般的にステロイド含有軟膏などの塗布が行われている。今回、耳掻痒感の訴えのある患者に抗ヒスタミン薬であるベシル酸ベポタスチンを投与し (T群) 、その効果をアンケート (かゆみスコア) により検討した。投与3日後、1週後で有意差をもってスコアが改善した。即効性の検討においては、服用後30分で既にスコアの改善を認めた。プラセボ群 (通常の治療群、P群) との比較においては、T群とP群の両群で1日後よりスコアの低下を認めたが、T群とP群間での差は認めなかった。
著者
清水 謙祐 春田 厚 牧野 浩二 東野 哲也
出版者
耳鼻と臨床会
雑誌
耳鼻と臨床 (ISSN:04477227)
巻号頁・発行日
vol.42, no.5Supplement2, pp.880-885, 1996-09-20 (Released:2013-05-10)
参考文献数
24

他覚的不随意的筋性耳鳴の2症例を経験した. 5歳男子症例の耳鳴は2kHz付近にピークをもつクリック音で, 耳鳴に一致して鼓膜内陥, 中耳コンプライアンスの変化, 耳管の開放が観察された, また, 45歳女性症例の耳鳴は500Hz付近にピークをもち, 耳鳴に一致して軟口蓋の痙攣が観察された. これらの事により耳鳴の原因は, 症例1では口蓋帆張筋と鼓膜張筋, 症例2では口蓋帆挙筋の間代性痙攣によるものと推察された.
著者
大迫 廣人 春田 厚 坪井 陽子 松浦 宏司 小宗 静男
出版者
The Oto-Rhino-Laryngological Society of Japan, Inc.
雑誌
日本耳鼻咽喉科学会会報 (ISSN:00306622)
巻号頁・発行日
vol.104, no.5, pp.514-517, 2001-05-20 (Released:2010-10-22)
参考文献数
14
被引用文献数
2 4

耳かきによる機械的刺激が外耳道湿疹の原因となり, その繰り返す慢性炎症が癌誘発の一因と考えられた外耳道癌症例を経験した. 外耳道肉芽腫を伴う外耳道湿疹が軽快せず平成9年7月生検を行った結果, 左外耳道癌と診断された. 外科的治療および化学療法, 放射線治療を行うも効を奏せず腫瘍が拡大進展し, 約8ヵ月後には対側の右外耳道に癌が発症した. 最終的に不幸な転帰をとったが, 両耳の病巣についてDNA遺伝子解析を行いその結果P53遺伝子の異常により両外耳道癌は転移性癌ではなく全く独立した重複癌ということが判明した.
著者
松田 圭二 牛迫 泰明 春田 厚 東野 哲也 安達 裕一郎 深江 陽子 堀之内 謙一 森満 保
出版者
Japan Audiological Society
雑誌
AUDIOLOGY JAPAN (ISSN:03038106)
巻号頁・発行日
vol.35, no.2, pp.187-192, 1992
被引用文献数
1

騒音レベル80-100dB (A), 中心周波数250Hz-4kHzの某新聞社輪転機室就業員24人の聴力レベルの変動を8年間にわたり追跡した。 24人中21人は聴力レベルに大きな変化なく, 年齢による生理的聴力損失にほぼ添う経過であった。 3人にc<sup>5</sup> dipがみられたが, 難聴の発現, 進展時期に関しては個人差が大きく, 一定の傾向はなかった。 4kHzと8kHzの聴力レベルは, c<sup>5</sup> dipのある者で各年ごとのばらつきが大きく, 聴力正常な者ではばらつきが小さかった。 また, 2例にc<sup>5</sup> dipの深さに左右差があった。 これらはこの個体が 「c<sup>5</sup> dipが始まり固定するまでの期間内」 にあること, 言い換えれば内耳損傷がなお現在進行していることを示すものと思われた。 また, 耳栓使用で騒音性難聴発生が抑制できることが改めて確認できた。
著者
小松原 幸子 花牟礼 豊 須田 佳人 春田 厚 笠野 藤彦 鹿島 直子
出版者
The Oto-Rhino-Laryngological Society of Japan, Inc.
雑誌
日本耳鼻咽喉科學會會報 (ISSN:00306622)
巻号頁・発行日
vol.111, no.5, pp.412-415, 2008-05-20
被引用文献数
2 10

耳鼻咽喉科領域では, 脂肪注入術は, 主に声門閉鎖不全に対し行われる方法である. われわれは, 喉頭摘出後にボイスプロステーシス (PROVOX2<SUP>®</SUP>) を留置したがシャント孔が拡大し, 保存的には縮小困難であった症例に遭遇した. この症例に対し, 声帯内脂肪注入術を応用して, シャント孔周囲に脂肪を注入した. その結果, シャント孔の十分な縮小が得られた. これにより, ボイスプロステーシスを用いた発声が継続可能となった.