著者
木下 正史 木村 茂光 木村 茂光
出版者
東京学芸大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

日本では、本格的な尺度の導入は6世紀末の飛鳥寺造営時に、百済から高麗尺を導入した時に始まる。7世紀中頃に至り、百済大寺や難波宮、水落遺跡など宮都中枢施設の造営に際して唐大尺が導入され、史料上は大宝令によって制度化されたとされる大尺・小尺制が成立した。一方、権衡制は隋制が導入され、平城京時代まで、その骨格として継承された。こうした度量衡制の展開は飛鳥への宮都の定着、そして京制の成立、都づくりの本格化と相関する。