著者
本川 達雄
出版者
公益社団法人 高分子学会
雑誌
高分子 (ISSN:04541138)
巻号頁・発行日
vol.55, no.7, pp.492-493, 2006-07-01 (Released:2011-10-14)
参考文献数
2
被引用文献数
5
著者
本川 達雄
出版者
日本比較生理生化学会
雑誌
動物生理 (ISSN:02896583)
巻号頁・発行日
vol.1, no.3, pp.114-120, 1984-09-30 (Released:2011-03-14)
参考文献数
43
被引用文献数
1
著者
本川 達雄
出版者
一般社団法人 日本高次脳機能障害学会
雑誌
高次脳機能研究 (旧 失語症研究) (ISSN:13484818)
巻号頁・発行日
vol.37, no.1, pp.1-6, 2017-03-31 (Released:2018-04-01)
参考文献数
16

サイズの生物学によれば, 時間は体重の 1/4 乗に比例し, 体重当たりのエネルギー消費量は体重の 1/4 乗に反比例する。よって, 動物の時間の速度はエネルギー消費量に比例するという関係が得られる。 この関係は現代人の社会生活の時間にもあてはまると考えた。そしてエネルギーによりつくり出された異常に速い時間が現代人のストレスの源になっていると心配した。現代人はエネルギーを使って時間をつくり出す。一つにはコンピュータなどの時間加速装置を用いて余暇を生み出している。もう一つは医療により死という不活発な時間を活発なものに変換している。こうして人工的に生み出された時間とどうつきあうかは, 高次脳機能障害の治療に関わる方々にとっても, 大きな課題であろう。
著者
本川 達雄 松野 あきら
出版者
琉球大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1989

本研究の最大の成果は、カルシウムイオンがキャッチをひきおこすことを強く示唆する結果が、はじめて得られた事である。シカクナマコの体壁を、無刺激でキャッチしていない状態と、高濃度のカリウムイオンを含む人工海水でキャッチ状態にしたものとを、ピロアンチモン酸存在下で固定して、電子顕微鏡で観察した。キャッチしていない状態では、ピロアンチモン酸の沈澱は、2種類の細胞の中に観察された。大きなvacuoleを持った細胞のvacuole中と、0.2-0.6μmの楕円形で電子密度の高い顆粒をたくさん持つ細胞の顆粒の中とである。分析電子顕微鏡(EDAX)の分析により、これらの沈澱はカルシウムを含むことが分かった。一方、顆粒中の沈澱には変化がなかった。以上の結果は、vacuole中からカルシウムが放出されることによりキャッチが引き起こされることを強く示唆しており、キャッチ結合組織の機構を理解する上での、重要な発見といってよい。もう一つの成果は、ヒトデの腕のかたさとその変化を、はじめて定量的に記載し、この変化が、キャッチ結合組織によることをほぼ確実にしたことである。腕のかたさは曲げ試験を行い、梁理論を適用することにより求めた。腕の形態学的研究から、腕の形と断面二次モ-メントを記載する関係式をつくり、これをもとに、たわみ量からかたさ(ヤング率)を産出する式をもとめた。アオヒトデのかたさは、刺激をくわえない状態では8MPaであった。機械刺激により、かたさは3倍に増加した。かたさはイオン環境により大きく変わった。これは、体壁の結合組織がキャッチ結合組織であり、これがかたさの変化を引き起こしていることを示唆する結果である。ヒトデにもキャッチ結合組織の存在することがほぼ確実になった。
著者
本川 達雄
出版者
東京工業大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009-04-01

硬さ可変結合組織(CCT)の全側面について研究した。CCTは、軟S、標準M、硬Hの3つの力学的状態を示す。M→Hを起こすNSFと、M→Sを起こすソフニンという新規タンパク質をCCTから単離した。この結果と電子顕微鏡像とから、S→Mはテンシリンによるコラーゲン分子間の凝集(これはソフニンで解除される)、M→HはNSFによるコラーゲン微繊維間の橋掛けによって起こるという分子機構を提案した。3状態の酸素消費量と硬さの測定から、CCTを用いて姿勢を維持すると、筋収縮による場合に比べ、1/70の消費エネルギーで済み、棘皮動物のきわめて低いエネルギー消費にCCTが大きく寄与していることが明らかになった。
著者
本川 達雄
出版者
東京工業大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2006

キャッチ結合組織を用いると、筋肉を用いるのに比べ、非常に少ない消費エネルギーで姿勢維持が可能なことを示した。キャッチ結合組織に特異的な神経を発見した。キャッチ結合組織の硬さ変化機構に関わるタンパク質を分離した。