著者
神庭 重信 鬼塚 俊明 加藤 隆弘 本村 啓介 三浦 智史
出版者
九州大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2013-04-01

うつ病の神経炎症仮説に基づき、動物実験としては、グラム陰性菌内毒素をマウスに投与して、行動および脳内の組織化学的変化について研究した。広範囲に及ぶミクログリアの一過性の活性化は見られたが、それを通じたアストログリア、オリゴデンドログリアへの影響は検出できなかった。ミクログリア活性化阻害物質であるミノサイクリンの投与は、内毒素投与の有無にかかわらず、抑うつ様行動を惹起した。培養細胞系では、ヒト末梢血中の単球から、ミクログリア様細胞を誘導することに成功し、気分障害罹患者を対象とする画像研究でも、拡散テンソル画像を集積した。これらの研究を通じ、うつ病と神経炎症の関連についてさらに知見を深めた。
著者
大橋 綾子 柳田 諭 林 美穂 本村 啓介
出版者
日本生物学的精神医学会
雑誌
日本生物学的精神医学会誌 (ISSN:21866619)
巻号頁・発行日
vol.22, no.2, pp.117-126, 2011 (Released:2017-02-16)
参考文献数
66

強制水泳試験は,抗うつ薬のスクリーニングをはじめとして,ラットやマウスのうつ病様行動を評価する行動試験として,広く用いられてきた。しかし,強制水泳試験の行動上の結果と,脳内各部位におけるニューロンの活動性との関係には,未だ不明な点も多い。本稿では強制水泳試験の神経基盤について,これまでの研究の知見から主なものを紹介する。