著者
川上 礼四郎 伊藤 太郎 本田 豊 黒田 峻平
出版者
日本霊長類学会
雑誌
霊長類研究 Supplement
巻号頁・発行日
vol.33, pp.78-79, 2017

<p>東京都動物園協会の多摩動物公園では,育児放棄されたボルネオオランウータン(<i>Pongo pygmaeus</i>,以下オランウータン)のチェリア(メス,2歳)に代理母であるジュリー(メス,51歳)を充てるという国内初の試みが行われている。そのため,代理母を充てた血縁関係のない親子の行動を血縁関係のある親子の行動と比較して考察していこうと考えている。過去に行った血縁関係のある親子間におけるオランウータンの社会的行動に関する研究では,ワカモノ以下の個体は母親だけでなく血縁関係のない個体とも身体接触を伴う社会的交流を行うのに対し,オトナは自身の子供としか交流を行わないという結果になった。また,ワカモノ以下の個体の方がオトナの個体に比べ単独行動時間が短く,また,血縁関係のない個体と個体間距離が短くなる時間が多いと考えられた。そこで本研究では「血縁関係がある親子,ない親子でも交流時間や個体間距離が短くなる時間は大きく変わらない」という仮説を立て,それを検証するために「母親(子供)と交流する時間」「母親(子供)と個体間距離が短くなる時間」を記録し,その結果を血縁関係がある親子(2組)と血縁関係がない親子(1組)で比較する予定である。調査は東京都動物園協会の多摩動物公園において4/23~6/18まで計13回,9:45~16:45まで行う予定である。調査対象は血縁関係がないジュリー(オトナメス,51歳)とチェリア(アカンボウ,2歳)の親子,血縁関係があるチャッピー(オトナメス,43歳)とアピ(アカンボウ,3歳)の親子,同じく血縁関係があるキキ(オトナメス,16歳)とリキ(コドモ,4歳)の親子である。収集したデータをもとに,代理母を充てることによる子供の行動変化について考察を行う予定である。</p>
著者
村尾 俊道 中川 大 松中 亮治 大庭 哲治 本田 豊
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.55, no.3, pp.645-651, 2020-10-25 (Released:2020-10-25)
参考文献数
14

京都市の「らくなん進都」と京都駅を直結する新設路線として平成22年10月から運行を開始し、その後9年にわたりバス乗車人員が一貫して増加し続けてきた京都らくなんエクスプレス(R’EX)を取り上げ、乗車人員が増加し続けた経過を記録するとともに、平成28年経済センサス及び平成18年事業所・企業統計調査の2時点間の比較により、沿線企業がその間に従業者数を増加させてきた要因について考察を行った。その結果、輸送力の増強や定時性・速達性の確保、バス待ち環境の改善、車内モニター・バスロケーションシステム、優れたデザインの導入などバス交通を高度化し、あわせて地域地区や都市整備を適切に進めることで、輸送力の限られるバスであっても、まちを変え得る可能性があることを明らかにした。
著者
本田 豊 砂川 正隆 米山 早苗 池本 英志 中西 孝子 岩波 弘明 須賀 大樹 石川 慎太郎 石野 尚吾 久光 正
出版者
一般社団法人 日本東洋医学会
雑誌
日本東洋医学雑誌 (ISSN:02874857)
巻号頁・発行日
vol.64, no.2, pp.78-85, 2013 (Released:2013-09-13)
参考文献数
30
被引用文献数
4 7

抑肝散は,神経症,不眠症,小児の夜泣き,小児疳症など虚弱体質で神経高ぶるものの症状などに適用されている。近年,頭痛や神経障害性疼痛などの疼痛性疾患に対する有効性も報告されているが,これらの作用機序は十分に解明されてはいない。本研究では,アジュバント関節炎(AA)モデルラットを作製し,慢性炎症性疼痛ならびに疼痛に伴うストレスに対する有効性を検証した。AA モデルラットでは,疼痛閾値の低下と精神的ストレスマーカーの1つである唾液中クロモグラニンA(CgA)濃度の上昇がみられたが,抑肝散の投与により,慢性痛の発現に関与する脊髄ミクログリアの活性化が抑制され,疼痛閾値の低下が有意に抑制された。また,唾液中 CgA 濃度の上昇も有意に抑制された。これらの結果より,抑肝散の慢性炎症性疼痛ならびに疼痛に伴うストレスに対する有効性が示唆された。
著者
村尾 俊道 中川 大 松中 亮治 大庭 哲治 本田 豊
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.55, no.3, pp.645-651, 2020

<p>京都市の「らくなん進都」と京都駅を直結する新設路線として平成22年10月から運行を開始し、その後9年にわたりバス乗車人員が一貫して増加し続けてきた京都らくなんエクスプレス(R'EX)を取り上げ、乗車人員が増加し続けた経過を記録するとともに、平成28年経済センサス及び平成18年事業所・企業統計調査の2時点間の比較により、沿線企業がその間に従業者数を増加させてきた要因について考察を行った。その結果、輸送力の増強や定時性・速達性の確保、バス待ち環境の改善、車内モニター・バスロケーションシステム、優れたデザインの導入などバス交通を高度化し、あわせて地域地区や都市整備を適切に進めることで、輸送力の限られるバスであっても、まちを変え得る可能性があることを明らかにした。</p>
著者
川上 礼四郎 伊藤 太郎 本田 豊 黒田 峻平
出版者
日本霊長類学会
雑誌
霊長類研究 Supplement 第33回日本霊長類学会大会
巻号頁・発行日
pp.78-79, 2017-07-01 (Released:2017-10-12)

東京都動物園協会の多摩動物公園では,育児放棄されたボルネオオランウータン(Pongo pygmaeus,以下オランウータン)のチェリア(メス,2歳)に代理母であるジュリー(メス,51歳)を充てるという国内初の試みが行われている。そのため,代理母を充てた血縁関係のない親子の行動を血縁関係のある親子の行動と比較して考察していこうと考えている。過去に行った血縁関係のある親子間におけるオランウータンの社会的行動に関する研究では,ワカモノ以下の個体は母親だけでなく血縁関係のない個体とも身体接触を伴う社会的交流を行うのに対し,オトナは自身の子供としか交流を行わないという結果になった。また,ワカモノ以下の個体の方がオトナの個体に比べ単独行動時間が短く,また,血縁関係のない個体と個体間距離が短くなる時間が多いと考えられた。そこで本研究では「血縁関係がある親子,ない親子でも交流時間や個体間距離が短くなる時間は大きく変わらない」という仮説を立て,それを検証するために「母親(子供)と交流する時間」「母親(子供)と個体間距離が短くなる時間」を記録し,その結果を血縁関係がある親子(2組)と血縁関係がない親子(1組)で比較する予定である。調査は東京都動物園協会の多摩動物公園において4/23~6/18まで計13回,9:45~16:45まで行う予定である。調査対象は血縁関係がないジュリー(オトナメス,51歳)とチェリア(アカンボウ,2歳)の親子,血縁関係があるチャッピー(オトナメス,43歳)とアピ(アカンボウ,3歳)の親子,同じく血縁関係があるキキ(オトナメス,16歳)とリキ(コドモ,4歳)の親子である。収集したデータをもとに,代理母を充てることによる子供の行動変化について考察を行う予定である。
著者
本田 豊
出版者
解放出版社
雑誌
部落解放 (ISSN:09143955)
巻号頁・発行日
no.143, pp.p14-56, 1980-01