- 著者
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前田 忠彦
朴 堯星
吉川 徹
尾崎 幸謙
- 出版者
- 統計数理研究所
- 雑誌
- 基盤研究(A)
- 巻号頁・発行日
- 2018-04-01
2019年度は,「日本人の国民性調査」に関連して次の内容を実施した。(1a)2018年度に実施した「日本人の国民性 第14次全国調査」についてのデータクリーニング、および関連する調査地点データ等の整備、(1b)同調査の基礎集計の吟味と主な時系列的な知見の整理、(1c)先に整理が進んだ過去のデータに基づく共同分析の実施と成果発表,(2)過去(第13次全国調査まで)の調査データに付帯するメタデータ情報の整理と共同利用研究のためのデータ整備、(3)オンラインパネルに対するウェブ調査の方法論の検討、等。(1a)に関しては調査報告書の発行とウェブ上での公表を予定していたが,データ整備の遅延により2020年度に先送りした。(1b)について,継続調査の中で長期にわたって利用されてきた調査項目の多くでは,(変化自体が観察されにくくなっていることを含めて)これまでの動きと同質の傾向性が見られる一方,2013年度実施の第13次全国調査で見られた「東日本大震災後」に特有の意識,たとえば自然災害に対する不安や,日本人の良い性質などについての項目で若干の「揺り戻し」とみられる動きが観察されること,などが分かってきている。(2)1953年に第1次調査が行われて以来の,2018年まで14回にわたる全国調査について,,今後の共同利用(のためのデータ公開)に向けて,メタデータおよび個票データの整備を進めた。すなわち調査データそのもの,コード表,調査地点情報の3点の整備を行った。また複数時点間で微妙に異なるコーディング法等をハーモナイズする方針などを検討した。(3)については確率標本に対する面接調査とオンラインパネルに対するウェブ調査の比較検証の前に,ウェブ調査の信頼性を揺るがす可能性がある,いわゆる手抜き回答の検出法等に関する成果発表を行った。