著者
村上 仁士 島田 富美男 伊藤 禎彦 山本 尚明 石塚 淳一
出版者
日本自然災害学会
雑誌
自然災害科学 (ISSN:02866021)
巻号頁・発行日
vol.15, no.1, pp.39-52, 1996-04-30
被引用文献数
2

The data on the 1605 Keicho Tsunami, 1707 Hoei Tsunami and 1854 Ansei Nankai Tsunami on Shikoku island were extracted from the newly discovered historical documents on these tsunamis. The inundation heights of these tsunamis measured in many villages were reexamined and reestimated by field investigation. Accurate data which were useful for checking the validity of the numerical simulation on the historical tsunamis were offered. As the result, the inundation heights of these tsunamis were greater in comparison with the 1946 tsunami heights at almost all of the surveyed points. This fact should be reconsidered in the future planning of the tsunami prevention.
著者
中野 晋 小野 悟 冨永 数男 村上 仁士
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
海岸工学論文集 (ISSN:09167897)
巻号頁・発行日
vol.52, pp.1331-1335, 2005

2004年9月5日に発生した紀伊半島沖地震, 東海道沖地震の2回の地震の際の自治体の対応状況をまとめた. 徳島県では概ね震度3, 高知県東部では震度2程度, 来襲した津波高も室戸港で最大0.5m程度であり, 被害は発生していない. しかし, 職員の非常参集体制, 情報収集と伝達方法, 海面監視の方法などの点で検討すべき事項が見出された. これを契機に複数の自治体で津波注意報発令時の配備動員体制を再検討するなど津波防災体制の見直しが行われつつある.
著者
白鳥 実 上月 康則 島田 佳和 橘田 竜一 佐藤 塁 村上 仁士
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集G (ISSN:18806082)
巻号頁・発行日
vol.64, no.3, pp.262-275, 2008 (Released:2008-09-22)
参考文献数
33
被引用文献数
2

本研究では,付着藻類群集に着目して,ダム下流減水区間の自濁作用の実態把握とメカニズムについての考察を行なった.ダム上流と減水区間で付着藻類群集を比較したところ,夏季において違いが顕著であった.ダム上流では,出水の有無によらず藍藻優占の現存量の少ない群集が形成されていたのに対し,減水区間では,珪藻優占の群集が形成され,現存量もダム上流より有意に多かった.さらに,減水区間では,付着藻類群集の一部が剥離する現象が見られ,付着藻類の生産した有機物が河床に蓄積されるだけでなく,流水中にも負荷されていることが明らかとなった.このような自濁作用は,出水頻度の低下のみならず,平常時におけるアユ等の摂餌圧の低下によって生じているものと推測された.
著者
細井 由彦 村上 仁士 上月 康則
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木学会論文集 (ISSN:02897806)
巻号頁・発行日
vol.1992, no.456, pp.83-92, 1992-11-20 (Released:2010-08-24)
参考文献数
8
被引用文献数
5 2

流速の変動する感潮部において堆積した底泥による酸素消費を, 定量的かつ一般的に評価する方法について検討した. 浮遊させた底泥による酸素消費特性について検討した後, その結果を用いて, 河床に堆積した底泥による酸素消費を, 浮遊時の酸素消費特性, 堆積状態, 底泥上の流水の特性により評価する方法を, 実験とモデルにより考察した.
著者
北野 倫生 上月 康則 倉田 健悟 村上 仁士 山崎 隆之 芳田 英朗 水谷 雅裕
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木学会論文集 (ISSN:02897806)
巻号頁・発行日
vol.2003, no.741, pp.49-56, 2003-08-22 (Released:2010-08-24)
参考文献数
35

沿岸域の環境修復の目標の一つとして, 懸濁物を起点とした物質循環が円滑に作用する生態系を再生することが挙げられる. 本研究では堆積物の生物撹拌について, 内湾の表在性の堆積物食生物マナマコを対象に, 活動が鈍化する夏季に実験を行なった. 得られた結果を次に示す. 1) 水温上昇に伴い不活性化して摂食行動は行われず, 堆積物中の有機物濃度に有意な差は見られなかった. 2) 葡匐行動によって還元型硫化物濃度は減少し, その影響は表層から深さ2cmにまで及んだ. 3) 生物撹拌は埋在性の懸濁物食性二枚貝の個体数を増加させるように作用し, その結果マナマコの餌環境が向上することが示唆された.