- 著者
-
田中 芳一
東 敬子
平田 孝
- 出版者
- Japanese Society for Food Science and Technology
- 雑誌
- 日本食品工業学会誌 (ISSN:00290394)
- 巻号頁・発行日
- vol.32, no.7, pp.463-466, 1985-07-15 (Released:2010-01-20)
- 参考文献数
- 18
市販の無菌調製豆乳を,5, 25, 37℃にて0~2ヵ月保存したときに生成される揮発性物質を,GC,およびGC-MSで分析した。その結果,アセトン,n-ペンタンを含む14種類の揮発性物質を検出し,同定した。このうち,アセトアルデヒド,アセトン,n-ペンタン,n-ヘキサナールは豆乳の保存温度,保存期間に高い相関性をもって増加していた。アセトンとn-ペンタンの増加は特に著しく,豆乳を37℃で2ヵ月保存するとアセトンは約15倍,n-ペンタンは約17倍に増加した。アセトンは揮発性物質中に占める量も多いので,この無菌豆乳の品質評価指標として有効であることを示唆していた。次に,アセトン,およびアンモニアを指標として無菌豆乳のシェルフライフについて検討した。