著者
安藤 明伸 安孫子 啓 杵淵 信 鳥居 隆司
出版者
日本教科教育学会
雑誌
日本教科教育学会誌 (ISSN:02880334)
巻号頁・発行日
vol.29, no.4, pp.1-7, 2007-03-20

本研究では,対面型授業における匿名発表方式が学習者にどのような影響を与えているかを明らかにするために,電子メールを利用した匿名発表を可能にするシステムを利用し,記名発表と比較しながら学習者の意識を調査した。匿名発表と記名発表に対する意識を比較した結果では,「言いにくいことを伝えやすい」,「意見を伝える時に恥ずかしさを感じさせない」,「授業の内容を理解できるように感じる」,「意見を表明することに意義を感じる」,「授業へ参画する気持ちが強まる」ということが明らかとなった。授業に匿名発表を導入することに対しては,大勢の学生が肯定的に評価していた。特に,授業に積極的に参画したいという意欲や,発表の苦手意識や恥ずかしいと思う不安意識が肯定的な影響を与えていた。また匿名での発表や通信料金を気にするという実施上の問題を改善したいという意欲は,否定的な影響を与えていた。全体的な傾向として匿名発表には,発表に対する抵抗感を軽減し,意見の表明をしやすくする効果かおるといえる。結果として積極的な授業参画を促し,多くの意見を期待することができることがわかった。
著者
佐藤 昌彦 杵淵 信
出版者
北海道教育大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2014-04-01

■「指針」の提示:3Dプリンター,IoT,AIなど,科学や技術が急速に発展する現代の状況を踏まえて,原点(手づくり)から先端(AIなど)まで,ものづくり全体の根底に人間の「責任」を位置づけた。■「規範」の提示:アイヌの人々の伝統的なものづくりを「規範」とした。ものをつくる際の基本的な考え方(人間は自然の一部であり,自然に支えられてこそ生きることができる)を学ぶことができる。■「創造モデル」の提示:ものづくりの全体で活用できる四つのポイントを提示した。第一は「基本形から発展形へ」。第二は「発想から形へ,そして形から発想へ」(双方向共存)。第三は「価値観の形成」。第四はものづくりの「責任」。
著者
村松 浩幸 杵淵 信 渡壁 誠 水谷 好成 山本 利一 川崎 直哉 紅林 秀治 松岡 守 関根 文太郎 田口 浩継 川原田 康文 松永 泰弘 吉田 昌春 大橋 和正
出版者
信州大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

3年間の研究により,現実の技術開発を疑似体験させるロボット学習の教育システム(カリキュラム,関連教材)を開発した。技術観,職業観についても信頼性,妥当性のある尺度を開発できた。そして全国各地の中学校で複数の実践を行い,必修の授業での簡単なロボット学習であっても,現実の技術や技術開発と関連付けることで,生徒の技術観,職業観を向上させうる可能性を確認できた。