著者
村松 浩幸 砂岡 憲史 川瀬 忠 桜井 正広 坂口 謙一 平舘 善明 木下 龍 Muramatsu Hiroyuki Sunaoka Norifumi Kawase Tadashi Sakurai Masahiro Sakaguchi Kenichi Hiradate Yoshiaki Kinoshita Ryu
出版者
三重大学教育学部
雑誌
三重大学教育学部研究紀要 (ISSN:18802419)
巻号頁・発行日
vol.56, pp.31-36, 2005

中学校技術科「情報とコンピュータ」において自動化学習用に開発した自動化簡易言語「オートマ君」の制御用DLLおよびUSBインターフェイスを、USB制御とパラレル制御の両方に対応できるように改良した結果、次の成果が得られた。(1)USB制御に対応させることで、OSおよびハードウェアの制約を少なくし、より多くの環境で自動化学習が可能になった。(2)USB制御とパラレル制御の両方に対応させることで、今までのハードウェア資産を生かしつつ、新しい環境での自動化学習に移行できるようになった。(3)改良した制御用DLLは使用法を公開し、他プログラム言語でも利用可能になった。
著者
小倉 光明 佐藤 和紀 森下 孟 村松 浩幸
出版者
一般社団法人 日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
pp.S46043, (Released:2022-10-17)
参考文献数
6

GIGA スクールプロジェクトに基づく情報端末の運用および活用に対する課題意識(以下,GIGAスクールP における課題意識)について,初期・中期・後期段階の質的変遷を把握した.その結果,小・中学校では初期,中期で運用と活用に関する課題意識が5割程度であり,後期から活用に関する課題意識が6〜7割程度に高まっていた.教育委員会では,中期から活用に関する課題意識が7割程度に高まっていた.運用に関する課題はネットワーク環境やセキュリティに関する内容も多く,教員での解決は難しい.このような内容を踏まえて,主体的・対話的で深い学びの実現に向けてGIGA スクールP における課題意識に合わせた支援が必要であると考えられる.
著者
兼折 泰彰 村松 浩幸
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.30, pp.189-192, 2006
被引用文献数
1

現在,教員研修における方法として,教員が協同し問題を解決するワークショップが注目されている.中学校技術科の「情報とコンピュータ」の研修方法は,個人実習と講義が中心であるという現状がある.そこで,「情報とコンピュータ」の研修にワークショップの導入を検討し,講義と共に実習を含んだワークショップを取り入れた研修モデルを構想した.研修モデルに基づいて「情報通信ネットワーク」の教員研修プログラムを開発し,評価した結果,本事例におけるワークショップを導入した技術科専門研修における教員研修プログラムは,参加教員から肯定的な評価を得ることができた.
著者
村松 浩幸 川俣 純 山口 治 森山 潤
出版者
日本教育情報学会
雑誌
教育情報研究 : 日本教育情報学会学会誌 (ISSN:09126732)
巻号頁・発行日
vol.25, no.3, pp.41-49, 2009-12-18

本研究は,CMSによる情報共有システムを用いて,中学校技術・家庭科技術分野において,ロボット製作に関するアイデアを模擬特許として共有する知的財産学習を実践した.実践には,2006年度から2008年度の間に計20校が参加した.実践の結果,(1)CMSの活用により複数データベースの連携と管理作業の軽減が図れた.(2)共有された特許情報の進歩性,有用性を評価した結果,アイデアの質が年々向上していることが確認された.(3)抽出した中学校1校の生徒を対象に,知的財産に対する意識の変容を調査した結果,「F1:アイデア共有の価値認識」,「F2:創造的活動の意欲」,「F4:発明への関心」,「F5:知財の尊重」の4因子において事前・事後間の有意な伸びが確認された.(4)使用した情報共有システムに対して生徒は,アイデアの発想や製作上の課題解決,工夫する意欲の向上に有用であったと回答した.以上の結果から本実践の有効性が検証された.
著者
門田 和雄 村松 浩幸
出版者
宮城教育大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2017-04-01

アメリカを中心とした諸外国で実践が広がりつつあるSTEM教育の取り組みに,3Dプリンタやレーザー加工機等のデジタル工作機械を活用したデジタルファブリケーションを取り入れて,日本の新学習指導要領の内容を踏まえた日本型STEM教育システムの開発を行った。先駆的に取り組んでいる台湾におけるSTEM教育の実地調査等を踏まえて,日本国内において3Dプリンタの教育利用に関する講習会やワークショップなどを行い,学校現場で実施可能な内容をまとめた。
著者
小島 一生 村松 浩幸 室岡 聡也 小松 裕貴
出版者
一般社団法人 日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.35, no.Suppl., pp.169-172, 2011-12-20 (Released:2016-08-08)
参考文献数
7
被引用文献数
3

中学生にネットトラブルに関して保護者への相談を意識させるために,ゴールベースシナリオ(GBS)理論に基づいたシナリオゲーム教材を開発することを目的とした.教材は,主人公を女子中学生とし,母親と関わりながら「不当な請求」,「個人情報」,「著作権」,「掲示板トラブル」の各内容に関する情報を収集し,その対応法を選択する構成とした.開発は,Flashによるゲーム制作ツールでおこなった.1年生64名を対象にした授業実践での評価から,1)中学校の授業で使用可能なこと,2)シナリオゲーム型や親子の設定により,本実践の範囲内において保護者への相談の意識が一定程度向上したこと,が確認できた.
著者
安藤 明伸 潟岡 冴子 鈴木 哲朗 橋渡 憲明 佐藤 陽 村松 浩幸
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.39, pp.65-68, 2016

近年,SNSの使用に関わる問題が増加し,大きな課題となっている.情報教育の観点からも,中学生がSNS使用のメリット・デメリットを踏まえて,適切に活用できる判断力を持つことが重要であると考えられる.そこで本研究は,中学生を対象に,SNS使用に関わる判断力を育成するシナリオゲーム型教材の開発を目的とした.開発したシナリオゲーム型教材は,中学生を主人公に,SNSのトラブルをテーマにしたシナリオブックおよびカードで構成し,27種類の展開を設定してサイコロによる偶然性も組みこんだ.中学校2学年220名を対象に1時限の実践をした結果,SNS使用に関わる判断力の向上について,一定の教育的効果を確認できた.
著者
村松 浩幸
出版者
日本教育情報学会
雑誌
年会論文集
巻号頁・発行日
no.12, pp.218-219, 1996

中学校家庭科・家庭生活領域における家庭経済は生徒の興味, 関心が薄い部分である.そこで落下ゲーム型の分類ソフトで支出とその分類を把握させ, ロールプレイングゲーム風のシミュレーションソフトで1週間の予算生活をシミュレーションした.この2種類のエデュティンメントソフトを活用したことで, 楽しみながら試行錯誤でき, 予算生活の基本に気がつき, 家庭の経済に目を向けることができたので報告をする.
著者
小島 一生 村松 浩幸 室岡 聡也 小松 裕貴
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.35, pp.169-172, 2011

中学生にネットトラブルに関して保護者への相談を意識させるために,ゴールベースシナリオ(GBS)理論に基づいたシナリオゲーム教材を開発することを目的とした.教材は,主人公を女子中学生とし,母親と関わりながら「不当な請求」,「個人情報」,「著作権」,「掲示板トラブル」の各内容に関する情報を収集し,その対応法を選択する構成とした.開発は,Flashによるゲーム制作ツールでおこなった.1年生64名を対象にした授業実践での評価から,1)中学校の授業で使用可能なこと,2)シナリオゲーム型や親子の設定により,本実践の範囲内において保護者への相談の意識が一定程度向上したこと,が確認できた.
著者
村松 浩幸 田所 慎也 安達 一寿 城台 隆光
出版者
日本教育情報学会
雑誌
年会論文集
巻号頁・発行日
no.15, pp.66-67, 1999-11-11

校内のWebサーバーを利用して、会議室や掲示板などが難しいプログラムの知識なしで手軽に構築できるようなWebアプリケーションシステムを開発し、イントラネットワークを利用した学習環境を構築した。また各教室においた旧型DOS機からも情報共有に参加できるようなシステムにした。
著者
村松 浩幸 杵淵 信 渡壁 誠 水谷 好成 山本 利一 川崎 直哉 紅林 秀治 松岡 守 関根 文太郎 田口 浩継 川原田 康文 松永 泰弘 吉田 昌春 大橋 和正
出版者
信州大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

3年間の研究により,現実の技術開発を疑似体験させるロボット学習の教育システム(カリキュラム,関連教材)を開発した。技術観,職業観についても信頼性,妥当性のある尺度を開発できた。そして全国各地の中学校で複数の実践を行い,必修の授業での簡単なロボット学習であっても,現実の技術や技術開発と関連付けることで,生徒の技術観,職業観を向上させうる可能性を確認できた。
著者
高橋 薫 村松 浩幸 椿本 弥生 金 隆子 金 俊次 村岡 明 堀田 龍也
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.33, pp.97-100, 2009

本稿では,総合的な学習の時間にアントレプレナー教育(起業家教育)に取り組んでいる山形県米沢市立南原中学校の実践を,言語力育成の観点から評価した結果を報告する.同校の実践では,一連のビジネスのプロセスの中に,言語力育成に配慮した授業デザインがなされている.生徒の言語力の変容を,実践の前後に生徒が書いた意見文の質(客観的評価)と,実践後のアンケート(主観的評価)から評価した.その結果,実践後は産出する文章の質を向上させており,より高度な論証を行っていることが明らかになった.また,実践後のアンケートから,生徒は自らの言語力の伸張に自信を深めていることが確認された.以上のことから,客観的評価と主観的評価の双方から,言語力の伸張が確認され,授業デザインの効果が推察された.
著者
川俣 純 山口 治 村松 浩幸 高崎 満 中村 雅俊 吉田 吉美
出版者
日本教育情報学会
雑誌
年会論文集
巻号頁・発行日
no.23, pp.256-257, 2007-08-20

茨城県南地区の中学校技術・家庭科(技術分野)におけるロボット製作とそのロボットコンテスト大会において,CMSを用いた情報共有システムを構築し共同学習をおこない、その効果を検証した。実践の結果、10校の生徒達から参考資料を明記した120件のアイディアが出願された。さらに出願時に参考資料を明記させたことで,アイディアが学校を越えて連鎖し,新たな技術開発につながったことも確認することができた。これらの成果は情報共有システム上に残され次年度へ継承された。生徒を対象した調査でも、学校を越えたアイディアの交流の効果が確認された。