- 著者
-
松崎 秀夫
- 出版者
- 日本生物学的精神医学会
- 雑誌
- 脳と精神の医学 (ISSN:09157328)
- 巻号頁・発行日
- vol.20, no.4, pp.271-280, 2009-12-25 (Released:2011-02-02)
- 参考文献数
- 34
現時点でもっとも有効な自閉症の治療は療育的介入であり,より早期の介入ほど効果が高い。しかし自閉症は早期診断が困難で介入が遅れる可能性が高く,その臨床家も少ないのが現状である。そのため簡便で侵襲の少ないスクリーニング方法が求められている。筆者らは早期診断マーカーの確立を目標に,高機能自閉症の末梢血血清を用いて候補分子の探索を行っており,これまでに成長因子,細胞接着因子,アミノ酸,脂質を検討し,末梢バイオマーカーとして有望な分子の検証を進めている。