著者
中嶋 良介 谷田 恭士 肥田 拓哉 松本 俊之
出版者
一般社団法人 日本人間工学会
雑誌
人間工学 (ISSN:05494974)
巻号頁・発行日
vol.51, no.5, pp.333-342, 2015-10-20 (Released:2016-09-28)
参考文献数
20
被引用文献数
3 4

本研究では,目視検査で活用できる視野範囲について検討するため,欠点の特徴である輝度コントラストと大きさ,および配置を変動要因とする実験を実施し,これらが周辺視野での欠点検出に及ぼす影響について評価した.その結果,欠点の輝度コントラストや大きさによって,欠点を検出できる視野範囲(検出視野)が異なるので,目視検査で活用できる視野範囲が異なることを示した.さらに,得られた実験結果をもとに欠点検出率に関する回帰式を求め,実際の目視検査工程において欠点の許容限度に合わせて検出視野を設定するための方法を考案した.
著者
天明 翔太 伊東 哲史 早坂 弘達 松本 俊之
出版者
公益社団法人 日本経営工学会
雑誌
日本経営工学会論文誌 (ISSN:13422618)
巻号頁・発行日
vol.65, no.2, pp.98-109, 2014 (Released:2014-08-15)
参考文献数
18

深刻化する環境問題に直面している人類にとって,持続可能な社会を構築することは不可欠である.そのためには環境教育が重要であり,近年は学校などの教育機関でゲーム形式の教材が注目を集めている.しかし,既存の環境教育ゲームは教育者が教えたい環境教育内容を含んでいるとは限らない.そこで本研究では,教育者が教えたい環境教育内容を含んだゲームを容易に作成できるように,環境教育ゲームの作成支援システムを開発した.具体的には,スゴロクゲームを対象として,環境教育ゲームの作成手順を考案し,その手順の中で利用する環境教育内容としての環境情報をまとめた環境知識データベースを作成し,ゲームの骨組みとなる基本構造を設計した.これらを組み合わせて環境教育ゲームの作成支援システムを開発した.さらに,これらを用いて環境教育ゲームを作成および実施した.
著者
小室 達哉 松本 俊之
出版者
教育システム情報学会
雑誌
教育システム情報学会誌 (ISSN:13414135)
巻号頁・発行日
vol.26, no.4, pp.339-348, 2009

<p>Environmental problems are becoming serious by human economic activities. With international concern about global warming problem, the Kyoto protocol was adopted in 1997. It is necessary for human who has been facing environmental problems to build a sustainable society in which economic activities coexist with nature. To realize such goals, it is essential to promote and enhance environmental education which enables to learn the importance of balance between environment and economy. This study thus aims to develop a board game メEcopolyモ based on the Kyoto protocol and the estate dealings game. The game enables to learn relationship between environmental problems and their economic activities and to get knowledge of environmental problems by 61 event cards. Experimental testing of the game was conducted as subjects of 25 high school students. As for 10 quizzes on environmental problems, 4.1 of the questions were answered correctly, and after the experiment, the number went up to 7.2. According to the questionnaires, all students answered they recognized the importance of balancing environment and economy. It is thus possible to conclude that validity of the game in terms of environmental education was verified.</p>
著者
松本 俊之 志田 敬介 金沢 孝
出版者
社団法人日本経営工学会
雑誌
日本経営工学会論文誌 (ISSN:13422618)
巻号頁・発行日
vol.52, no.6, pp.332-343, 2002-02-15
被引用文献数
4

立位姿勢・3次元作業域における動力式ドライバーを用いたタッピンねじ締め作業において, 作業方向と作業位置による作業者の作業姿勢が締結品質や作業負荷に影響すると考えられる.このことを確かめるための実証的研究を行った.実験結果から, 作業可能と思われている作業方向と作業位置でも締めつけトルクが許容範囲を下回ることがあり, 不良締結となる場合があり, 不良締結となる作業方向と作業位置は, 左方向では身体の右側の作業位置, 前方向では身体の前方の遠い作業位置, 下方向では身体の高い位置であることが判明した.また, 作業方向と作業位置によって, 最大押圧力と最大傾き力は一様でなく, 力をかけすぎる作業方向と作業位置は, 左方向では身体の正面の作業位置, 前方向ではほとんどの作業位置である, 傾き力が大きい作業方向と作業位置は, 左方向ではほとんどの作業位置, 前方向では低い作業位置であることが判明した.作業設計と製品設計において, これらのことを考慮する必要がある.