著者
宮地 尚子 後藤 弘子 青山 薫 ケン クリアウォーター ガルヴァス イシャ 紀平 省悟 菊池 美名子 栗林 美知子 松村 美穂 嶺 輝子 宮下 美穂 中島 啓之 仁科 由紀 坂上 香 田辺 肇 田中 麻子 ヴァーナー チャン リル ウィルス 吉岡 礼美
出版者
一橋大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2013-04-01

トラウマとジェンダーの相互作用を、(1)精神病理的側面から、(2)犯罪行為や逸脱現象の側面から、(3)文化創造的な側面から探り、明らかにした。(1)では海外研究協力者との共同研究や、臨床家、脳科学やジェンダー学等の専門家らによる共同研究会議を実施、トラウマの臨床的課題について検討した。(2)では刑事司法におけるストーカーや性犯罪事件の取り扱い、女性薬物依存症者のトラウマと社会復帰、性労働従事者への暴力について分析した。(3)では参加型アートプロジェクトの実施、参与観察を行い、トラウマからの創造性について考察した。(1)~(3)を統合し、成果を著作やウェブサイト等の形にまとめ、国内外で発表した。
著者
馬塲 美年子 一杉 正仁 松村 美穂子 相磯 貞和
出版者
一般社団法人 日本交通科学学会
雑誌
日本交通科学学会誌 (ISSN:21883874)
巻号頁・発行日
vol.11, no.1, pp.13-20, 2011 (Released:2018-03-01)
参考文献数
9
被引用文献数
1

糖尿病患者は、治療中の低血糖により意識障害を引き起こすことがあり、運転中に発作が起こった場合には、死傷事故につながる。今回われわれは、糖尿病治療中の低血糖による意識障害に起因した自動車事故の裁判例を調査し、糖尿病患者が自動車を運転する際に求められる注意義務、および事故予防のため医師や社会が注意すべき点について検討した。対象は8例で、事故は1996年から2009年に発生していた。運転者の職種は、職業運転者が3人、会社員2人、無職(主婦)2人、僧侶1人であった。また、事故で計7人が死亡し、16人が負傷していた。裁判では、病気による意識障害を理由に無罪を主張した例は3例あった。処分が判明している6例はすべて有罪であった。糖尿病治療中の患者が自動車を運転者する場合、前兆を感じた時点で運転を中止する義務、もしくは運転自体を控える義務がある。つまり、病気を理由に刑事責任を免れることはできない。また、行政によるチェックの強化や事業者に対する指導の徹底により、事故の予防効果は高まる。さらに、糖尿病治療中の低血糖が医原性のものであることを考慮すれば、医療従事者が糖尿病患者に対して運転中の低血糖予防についてさらなる指導が必要であると考えられた。
著者
百目木 希実 門傳 剛 松村 美穂子 清水 裕晶 池田 志織 助川 敦子 柳 一徳 青木 千枝 川越 宣明 加瀬 浩之 笠井 貴久男 Nozomi Domeki Tsuyoshi Monden Mihoko Matsumura Hiroaki Shimizu Shiori Ikeda Atsuko Sukegawa Kazunori Yanagi Chie Aoki Yoshiaki Kawahoe Hiroyuki Kase Kikuo Kasai 獨協医科大学内科学(内分泌代謝) 獨協医科大学内科学(内分泌代謝) 獨協医科大学内科学(内分泌代謝) 獨協医科大学内科学(内分泌代謝) 獨協医科大学内科学(内分泌代謝) 獨協医科大学内科学(内分泌代謝) 獨協医科大学内科学(内分泌代謝) 獨協医科大学内科学(内分泌代謝) 獨協医科大学内科学(内分泌代謝) 獨協医科大学内科学(内分泌代謝) 獨協医科大学内科学(内分泌代謝) Department of Endocrinology and Metabolism Dokkyo Medical University School of Medicine Department of Endocrinology and Metabolism Dokkyo Medical University School of Medicine Department of Endocrinology and Metabolism Dokkyo Medical University School of Medicine Department of Endocrinology and Metabolism Dokkyo Medical University School of Medicine Department of Endocrinology and Metabolism Dokkyo Medical University School of Medicine Department of Endocrinology and Metabolism Dokkyo Medical University School of Medicine Department of Endocrinology and Metabolism Dokkyo Medical University School of Medicine Department of Endocrinology and Metabolism Dokkyo Medical University School of Medicine Department of Endocrinology and Metabolism Dokkyo Medical University School of Medicine Department of Endocrinology and Metabolism Dokkyo Medical University School of Medicine Department of Endocrinology and Metabolism Dokkyo Medical University School of Medicine
雑誌
Dokkyo journal of medical sciences (ISSN:03855023)
巻号頁・発行日
vol.37, no.3, pp.181-186, 2010-10-25

日本甲状腺学会から甲状腺クリーゼの診断基準が2008 年に発表された.2004 年4 月から2009 年3月に当院で臨床的に甲状腺クリーゼと診断,治療した20 症例を,その診断基準にあてはめ,治療と予後等について解析した.基礎疾患は全例バセドウ病だった.誘因として服用不規則や中断が9 例,感染症6 例,糖尿病性ケトアシドーシス3 例,情動ストレス2 例,脳血管障害1 例,外傷1 例だった.診断基準で確定診断例が15例,疑い例が1 例,除外症例が4 例だった.症状では中枢神経症状が疑い・確定診断例では11 例,脈拍130/分以上は12 例認められたが,除外例では認められなかった.治療としてはチアマゾールが全症例に使用されていた.ヨードは13 例,b ブロッカーは17 例,ステロイドは12 例の症例で使用されており全例救命できた.服用不規則や中断,感染症が誘引となりやすく,症状では中枢神経症状・脈拍が特にクリーゼの診断には重要と考えられた.後遺症を残す重症例は6 例で全て新診断基準によって確定診断された症例であり,新診断基準は予後への有用性も期待できると考えられた.