著者
西岡 伯 石井 徳味 植村 匡志 国方 聖司 神田 英憲 金子 茂男 松浦 健 秋山 隆弘 栗田 孝
出版者
社団法人日本泌尿器科学会
雑誌
日本泌尿器科學會雜誌 (ISSN:00215287)
巻号頁・発行日
vol.78, no.5, pp.907-911, 1987-05-20

前報において確立された超音波Bモード・パルスドップラー複合装置を用いた移植腎血流測定法の臨床応用を目的とし,腎移植31症例において,本法を施行した.その際,移植腎血流の良否を判定する為に,拡張期血流を重視した,IからIV型のパターンに分類した.その結果,血流パターンのみでは,その病態を正確に把握することは困難であるが,同一症例の同一部位における血流パターンの推移は,有用な情報をもたらす事が判明した.また,本法は腎移植後無尿期に発生する急性拒絶反応をも診断可能であった.他方,腎機能との対比においては,腎実質部血流パターンが,腎門部血流パターンに比し良好な相関が得られた.本法による血流測定は,腎移植の術後管理に簡便でかつ有用な方法である事を報告した.
著者
金西 計英 松浦 健二 光原 弘幸 矢野 米雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.146, pp.33-38, 2008-07-12
被引用文献数
1

日本の大学ではレポート形式の課題が出されることが多い.これまで我々は,「共同レポート作成課題」に注目し,支援するシステムを開発してきた.しかし,開発したシステムを実際の授業で用いたところ,グループによっては全く議論が行われない,一人でレポートを作ってしまうなどの問題点が浮き彫りになった.レポート作成能力を向上するため,学習者の相互評価が有効なことが,これまでの研究で指摘されている.そこで,本研究では,WEBベースのレポート作成システムに,学習者がレポートを相互評価する機能を実装した.そして,このシステムを試用し,相互評価が,レポート作成の学習に有効な手法であることを検証した.
著者
松浦 健一郎 村井 均 末広 謙二 妹尾 義樹
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.41, no.5, pp.1420-1429, 2000-05-15
被引用文献数
3

データ分割は分散メモリ型並列計算機向けにプログラムを並列化する際の重要課題である.本稿では,Fortranプログラムにおいて自動的にデータ分割を行う手法を提案する.本手法の利用によりユーザは容易にFortranプログラムを並列化できる.本手法の特徴は,配列アクセス情報を基にループを効率的に並列化するデータ分割の候補を作成し,コントロールフローグラフを基に通信オーバヘッドを抑制するデータ分割を選択することによって,プログラム全体として良好な並列実行性能を達成するためのデータ分割を高速に決定することである.本手法は短時間で複数手続き間にわたるデータ分割を行えるので,高速性を活かした対話的なチューニング作業が可能である.今回本手法を実装し,Fortranプログラムを並列化して,実行時間を計測した.その結果,自動データ分割に要する時間が短いにもかかわらず,同等のMPIプログラムに近い実行速度と台数効果が得られた.Determining optimal data layout is very important for parallelizing programs on distributed-memory parallel computers.This paper describes a new algorithm of automatic data layout of Fortran programs.The algorithm enables users to parallelize Fortran programs without difficulty.It generates candidates of data layout for efficient parallelization of loops from access patterns, selects data layout to reduce communication overheads, and determines data layout all over the program to achieve good parallel execution performance.It can quickly determine data layout over multiple subroutines, thus it enables interactive tuning cooperating with users.It has been implemented, and evaluated by parallelizing several Fortran benchmark programs.Execution time and scalability of the benchmarks has been close to those of MPI alternatives.