著者
田淵 貴大 清原 康介 西浜 柚季子 村山 洋史 大川 純代 山地 太樹 柿崎 真沙子 金廣 有彦 野村 章洋 尾谷 仁美
出版者
地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪国際がんセンター(研究所)
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2021-04-05

本研究の目的は、日本における新型タバコに関して、(1)ライフコースに応じた詳細な使用状況(使用の決定要因の解明を含む)、(2)その他の健康行動、飲酒・肥満など様々な健康指標との関連、(3)禁煙への影響、を明らかにすることである。日本の一般住民を対象としたインターネット調査を毎年繰り返し、日本を代表するコホート研究データも活用し、新型タバコ研究を継続的に展開する。精緻な統計学手法で解析し、論文を出版し、結果として政策立案者に有益な情報提供をする。
著者
丹治 史也 南部 泰士 柿崎 真沙子 嶋谷 圭一 西本 大策 黒澤 昌洋
出版者
日本医学教育学会
雑誌
医学教育 (ISSN:03869644)
巻号頁・発行日
vol.54, no.1, pp.69-79, 2023-02-25 (Released:2023-03-16)
参考文献数
22

背景 : 看護系大学のIR活動・業務の実態, IR組織の担当項目と他の看護系大学と比較したい項目の差を検討した. 方法 : 看護系大学48校・424名を調査対象とした. 結果 : 回答者116名のうち51名 (44.0%) が「IRの名称・役割ともに知っている」, 82名 (70.7%) が「IR組織がある」に該当した. IR組織の担当項目と比較したい項目ともに教学関連が多く, 入学志願者・卒業生調査では比較したい項目での割合が高かった (p<0.05). 考察 : 看護系大学ではIR組織の設置が先行し認知度が低く, また現状の分析項目と他大学と比較したい項目にはギャップがあるため, 各大学でIRの共通理解を図ることが課題である.
著者
柿崎 真沙子 澤田 典絵 山岸 良匡 八谷 寛 斉藤 功 小久保 喜弘 磯 博康 津金 昌一郎 康永 秀生
出版者
日本公衆衛生学会
雑誌
日本公衆衛生雑誌 (ISSN:05461766)
巻号頁・発行日
vol.65, no.4, pp.179-186, 2018 (Released:2018-05-03)
参考文献数
19

目的 DPCデータを大規模なコホート研究の発症登録に利用することが可能であるかを検討するため,独自に収集した脳卒中および急性心筋梗塞発症登録数と,DPCデータを活用して得られた疾病登録数との比較を行い,脳卒中と急性心筋梗塞の各診断名において実施された治療・処置や検査から,標的疾患罹患の把握に有用な項目があるか検討した。方法 研究対象病院のDPCデータから,4種類(主傷病名,入院の契機となった病名,医療資源を最も投入した病名,医療資源を二番目に投入した病名)のいずれかに,急性心筋梗塞,脳内出血,脳梗塞が含まれる症例を抽出し,疾患ごとに実施された検査や治療の情報を抽出・集計し当該研究対象病院にてJPHC研究の一部として独自に収集した発症登録により得られた登録数を比較した。結果 DPCデータで抽出された症例数は独自に実施した発症登録数より多かったが,その差はとくに脳梗塞において顕著であった。JPHC登録数/DPC症例数の比は心筋梗塞1.13,脳内出血0.88,脳梗塞0.67であった。結論 急性心筋梗塞および脳内出血の疾病登録にはDPCデータを利用して,対象者数を概ね把握できる可能性が示された。脳梗塞についてはDPC登録病名とDPC治療・検査・診断項目を補助的に活用することで,疾病登録対象者数の同定精度を高め得る可能性がある。しかしながら,DPCデータを大規模なコホート研究の発症登録に利用するためには,地域全体での発症数がDPC導入病院の発症数でカバーできるのか,さらなる検討が必要である。