著者
柴 有香 桜井 慎一
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木計画学研究・論文集 (ISSN:09134034)
巻号頁・発行日
vol.22, pp.297-303, 2005-10-31 (Released:2010-06-04)
参考文献数
5

全国各地の河川において親水テラス整備が進められる中で、橋梁の真下にあたる橋梁下空間は大部分が手付かずの状態で取り残されている。しかしながら、全国の行政機関のうち約8割もがゴミの不法投棄といった問題を橋梁下空間に認識していること、さらにはそれら問題が河川空間全体の質を左右することが本研究から明らかとなり、整備の必要性がないとは言い難いであろう。そこで本研究では橋梁下空間の整備を阻む事情やその要因を把握し、整備を進める上で取り組むべきと考えられる課題を示すことを目的とした。その結果、橋梁下空間と親水テラスとして整備される橋梁間とを一体的に捉えるといった認識改善が行政機関に求められることなどが明らかとなった。
著者
大迫 道治 横内 憲久 桜井 慎一
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.29, pp.385-390, 1994-10-25 (Released:2019-02-01)
参考文献数
18

SPECIFICALLY, WE INVESTIGATED THE EFFECTS OF TOKYO DISNEYLAND ON THE FINANCES, CITIZEN'S CONSCIOUSNESS AND BUSINESS ESTABLISHMENTS IN THE CITY OF URAYASU, IN WHICH THE THEME PARK IS SITUATED. REGARDING ITS INFLUENCE ON MUNICIPAL FINANCES, IT WAS FOUND THAT THE DISNEYLAND-RELATED TAX REVENUE OF THE CITY WAS SO LARGE THAT IT ACCOUNTED FOR 10% OF THE CITY'S TOTAL TAX REVENUE. AS FOR THE PARK'S EFFECTS ON RESIDENTS' CONSCIOUSNESS, IT WAS LEARNED THAT MANY CITIZENS HAVE FAVORABLE IMPRESSIONS, NOT BECAUSE OF THE CREATION OF AMUSEMENT FACILITIES, BUT BECAUSE OF THE IMPROVEMENT OF THE CITY'S IMAGE. LITTLE INFLUENCE WAS NOTICED ON BUSINESS ESTABLISHMENTS, ON THE OTHER HAND. AS SEEN IN SCARCE NEW JOB CREATION OR INSIGNIFICANT LOCAL BUSINESS DEVELOPMENT STEMMING FROM TOKYO DISNEYLAND.
著者
金田 孝之 近藤 健雄 桜井 慎一 宇於崎 泰寛
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集B3(海洋開発) (ISSN:21854688)
巻号頁・発行日
vol.70, no.2, pp.I_133-I_138, 2014 (Released:2014-10-01)
参考文献数
21
被引用文献数
1

市街地と隣接し,港湾と都市の空間・機能の再生を目的とし,面整備を伴う港湾再開発においては,商業・業務機能集積が重要な課題であり,そのためには,民間開発者の事業参入が不可欠である.本研究における事例分析により,民間開発者の参入のためには,「基盤整備,土地利用転換及び一団の街区開発による街の形成」に関わる不確定性が公的主体によって大きく低減されることが不可欠であることが明らかになった.また,公的主体のこの不可欠な役割は,「開発者の負担と責任で行われる宅地開発や工場跡地開発の場合」より大きいものであるが,行政機関や利害関係者などが参加し策定された港湾再開発の基本構想や基本計画で重要な役割としてオーソライズされていることが,明らかになった.
著者
寺口 敬秀 桜井 慎一 池ヶ谷 典宏
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集D3(土木計画学) (ISSN:21856540)
巻号頁・発行日
vol.75, no.6, pp.I_207-I_217, 2020 (Released:2020-04-08)
参考文献数
14

本研究は,海を見渡せるという砲台跡の立地特性に着目し,遺産を残しつつ市民へ砲台跡を開放していくための利活用方法を考究するものである.砲台跡を管理する全国27市町村へのアンケート調査では,公開していない砲台跡が約3割あり,公開している砲台跡でも遺跡劣化や草木伐採に関して課題となっていることがわかった.また,既に利活用されている全国45砲台跡を対象に,用途を公園・展望台・キャンプ場・学習施設の4種類に分け,それぞれの立地・環境特性を把握した.さらに,東京湾沿岸の19砲台跡を対象に,立地や環境特性を現地調査にて把握し,全国で活用されている45砲台跡の特性と比較したところ,観音崎第一砲台跡がキャンプ場や学習施設,腰越砲台跡が公園や展望台に適していることがわかった.