- 著者
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梶川 武信
- 出版者
- 安全工学会
- 雑誌
- 安全工学 (ISSN:05704480)
- 巻号頁・発行日
- vol.53, no.6, pp.477-484, 2014-12-15 (Released:2016-07-30)
- 参考文献数
- 10
熱電発電とは,2 つの異種導体を接合し,閉ループを作り,この2 つの接合部間に温度差を与えると起電力が発生し電流が流れるというゼーベック効果を利用した直接発電である.近年,材料性能の向上による熱電技術の成熟とエネルギー有効利用技術への社会ニーズの高まりにより,従来の数100 W 級発電から1 桁以上大きい,数kW から10 kW 級熱電発電システムの実証実験が開始されつつあり,その事例を紹介している.熱電発電の実用化はまだ未成熟であり,安全性の観点からの分析は第一歩を踏み出したばかりである.熱電側のトラブルが排熱源である主システムの動作に影響を与えないという制約の下で,熱電発電の特徴とリンクしたシステムの安全性の考え方について紹介している.