著者
林 徹 木村 英樹 西村 義樹
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

中国語を中心に、日本語、日本手話、トルコ語、シベ語(中国)、ベトナム語、ラマホロット語(インドネシア)におけるダイクシス要素を詳細に検討した結果、ダイクシス要素の用法に影響する要因として、(1)話し手を基準とした距離や時間、(2)コンテクストの諸特徴(3)話し手のとる視点・態度、(4)地形に基づく空間軸、などを明らかした。また、ダイクシス要素の機能として発話を実際の場面に結びつけることが基本的であることを示した。
著者
岸田 俊二 内田 晴久 磯村 雅夫 佐山 和弘 山田 明 岡田 至崇 笠井 秀明 坂上 護 梶川 武信 内海 和明 高田 俊和 木村 英樹 江部 広治 首藤 直樹 加藤 芳秀 上松 敬禧 佐藤 理夫 小原 宏之 須田 不二夫 原 一広 和泉 茂一
出版者
公益社団法人 応用物理学会
雑誌
應用物理 (ISSN:03698009)
巻号頁・発行日
vol.79, no.8, pp.741-743, 2010-08-10
参考文献数
5

<p>温暖化と資源の枯渇を克服し,持続可能な社会を築くことが人類喫緊の課題である.持続可能な具体的社会像と,今後10〜20年に開発すべき技術群を描いた.自然エネルギーへの大胆な転換と画期的な省エネルギー技術の普及が必須で,特に,太陽光からの燃料の直接生産の実現がキーとなる.これらの産業技術は新たな経済発展のテコになると期待される.</p>
著者
西光 義弘 金水 敏 木村 英樹 林 博司 田窪 行則 柴谷 方良
出版者
神戸大学
雑誌
総合研究(A)
巻号頁・発行日
1988

本研究の各研究分担者の研究の概要をあげ、その後で全体の総括をすることとする。まず西光は日本語は英語と比べて談話構造において繰り返しが多く、多義性が高いことをさまざまな現象で示し、その原因について考察をすすめた。柴谷はパラメ-タ理論による日本語の対照統語論の研究を言語類型論の立場から批判し、日英語だけでなく、世界中の諸言語を考慮に入れる必要を唱えた。また日本語の受身表現を類型論の立場から分析し、世界の諸言語における日本語の受身表現のしめる位置を明らかにした。田窪は文脈のための言語理論を開発し、理論的土台を提供した。田窪と木村は中国語、日本語、英語、フランス語の三人称代名詞の対照研究を行い、日本語の三人称代名詞が未発達であることが文脈依存性によるものであることを考究した。益岡は日本語特有であるといわれ、なかなか本質をとらえ難い「のだ」構文を先行の諸説を踏まえ、独自の機能分析を行った。林は日本語、フランス語、ル-マニア語の遊離構文の対照研究を行った。金水は談話における指示詞の機能と述語の意味層に考察を加え、日本語の文脈依存性による説明を試みた。田窪、益岡、金水はそれぞれ日本語のモダリティの諸側面を考究し、文脈依存性との相関関係を明らかにした。また研究協力者として、中川正之は中国語は文脈依存度において、日本語と英語の中間であることを諸現象の観察によって示した。当初の目的である、諸言語との対照によって、日本語の文脈依存度が高いことを相対的に示すことについては、さまざまの現象について、詳細で微細な考察が進められ、相対度を持ったパラメ-タを各言語に設定するための見通しがたった。さらに考察の対照とする現象と言語の範囲を増やし、パラメ-タ設定を精密化し、最終的な理論体系をうち立てる土台ができたといえよう。特に会話方策と談話構造と語用論に関する対照研究の必要性が大きく注目されるさらなる考究の必要な分野として、本研究の結果、明らかになった。また文脈の理論および文脈依存性のモデル化についても全体像が見えてきた。