- 著者
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青野 淳子
四柳 宏
森屋 恭爾
小池 和彦
- 出版者
- 一般社団法人 日本環境感染学会
- 雑誌
- 日本環境感染学会誌 (ISSN:1882532X)
- 巻号頁・発行日
- vol.27, no.4, pp.253-258, 2012 (Released:2012-10-05)
- 参考文献数
- 20
- 被引用文献数
-
2
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看護学生のB型肝炎防止策として,各学年4月にHBs抗原・抗体の測定を行い,HBs抗原・抗体両者陰性者にB型肝炎ワクチン接種を行った.2007年から2009年までの入学生315名(女性279名,男性36名)は,入学年次における1シリーズ(3回)のHBワクチン接種により,2学年4月には女性97.8%(273/279),男性97.2%(35/36)がHBs抗体陽性となった.2学年4月におけるHBs抗体陰性者7名(女性6名,男性1名)に最初の1シリーズと同じワクチン同量を同様の方法で1~3回接種し,全員がHBs抗体陽性となった.ワクチン接種後4学年までの経過を追跡した129名では3学年4月には3.9%(5/129),4学年4月には10.1%(13/129)が陰性化した.陰転者へのHBワクチン追加接種では良好な抗体価の再上昇がみられ,2学年4月に陽性化が確認されれば,卒業まで陰転者に対する追加接種が必須でないことが示された.一方,HBs抗体陽性となってもHBs抗原が一過性に陽性となった例も1例みられ,ワクチンにより感染を完全に防止できないことも示唆された.