著者
東 範行 横井 匡
出版者
国立研究開発法人国立成育医療研究センター
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2015-04-01

ヒトおよびマウスのiPS細胞、ES細胞から、網膜神経節細胞を作製した。網膜神経節細胞は構造的にも機能的にも成熟していた。その単離培養にも成功した。この網膜神経節細胞を、視神経を傷害したマウスに移植した、ドナー細胞は網膜内に生着するとともに、視神経入口部に向かって軸索を伸ばし、一部は視神経内に侵入した。網膜神経節細胞の軸索の複雑な経路探索について、誘導物質Sem3AやSlit1の評価を行った。各化合物をビーズに浸透させて局所で徐放したところ、軸索は化合物に応じて屈曲し経路を変更した。小型動物実験においては、網膜神経節細胞を移植し、その軸索を視神経内に誘導し経路をコントロールする可能性が示された。
著者
平沢 光明 元吉 八重子 小野 静香 北川 達士 横田 俊介 亀井 宏一 横井 匡 古川 晋 山口 明日香 宮田 理英 清原 鋼二
出版者
一般社団法人 日本小児腎臓病学会
雑誌
日本小児腎臓病学会雑誌 (ISSN:09152245)
巻号頁・発行日
vol.36, pp.9-15, 2023 (Released:2023-02-02)
参考文献数
15

小児ネフローゼ症候群の治療に用いられるステロイド薬には,複数の副作用があり,緑内障はその一つである.しかし,ステロイド緑内障は点眼薬による治療で改善することも多く,手術まで要する症例は少ない.我々は,初発のネフローゼ症候群に対してステロイド治療開始後早期に眼圧上昇を認め,両眼に線維柱帯切開術を施行するも,ネフローゼ症候群再発の際にもステロイド治療に伴い,眼圧上昇を認めた症例を経験した.本症例は,一般的なステロイドレスポンダーの要素に加え,隅角形成不全も伴っていた.そのことによりステロイド治療開始早期に急激な眼圧上昇を来し,緊急の緑内障手術が必要になったと思われる.ステロイド治療による緑内障の発症は,本症例のように急速かつ重度な経過をたどる可能性もあるため,ステロイド使用時には可及的速やかな眼圧の確認・管理が重要である.