著者
武井 優子 嶋田 洋徳 鈴木 伸一
出版者
日本カウンセリング学会
雑誌
カウンセリング研究 (ISSN:09148337)
巻号頁・発行日
vol.44, no.1, pp.50-59, 2011 (Released:2012-02-29)
参考文献数
28
被引用文献数
2

本研究の目的は,喪失体験経験後の回復過程における認知的および行動的な変化の特徴を明らかにすることである。喪失体験から回復した女子大学生8名を対象に,半構造化面接を行い,喪失体験を経験してから現在までの経過を修正版M-GTAで分析した。また,日本語版外傷後認知尺度(Japanese version of the Posttraumatic Cognitive Inventory; JPTCI),日本語版外傷体験後成長尺度(Posttraumatic Growth Inventory; PTGI),対処方略尺度(Tri-Axial Coping Scale; TAC-24),喪失体験のとらえ方(Visual Analogue Scale)を測定した。その結果,喪失体験からの回復には,肯定的な認知が増えることと,行動が活性化することが重要であることが示された。
著者
武井 優子 尾形 明子 小澤 美和 盛武 浩 平井 啓 真部 淳 鈴木 伸一
出版者
一般社団法人 日本認知・行動療法学会
雑誌
行動療法研究 (ISSN:09106529)
巻号頁・発行日
vol.39, no.1, pp.23-33, 2013-01-31 (Released:2019-04-06)
参考文献数
19

本研究の目的は、小児がん患者の病気に対するとらえ方の特徴と、それらが患者の心理社会的問題や適応とどのような関連があるのかを検討することであった。小児科外来通院中の21名の小児がん患者を対象に半構造化面接を実施し、病気に対するとらえ方と退院後の生活における困難について聴取した。また、健康関連QOL尺度(Peds-QL)を測定した。Fisherの直接確率検定の結果、退院後の生活で経験する困難が病気のとらえ方に影響を及ぼしている可能性が示唆された。また、重回帰分析の結果、前向きなとらえ方がQOLに正の影響を、後ろ向きなとらえ方やあきらめの姿勢が負の影響を及ぼす様相が示唆されたが、統計的には有意ではなかった。今後は、対象者数を増やし、量的検討を実施していく必要がある。