著者
武富 貴史
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.63, no.10, pp.580-582, 2022-09-15

International Symposium on Mixed and Augmented Reality 2017で発表されたGeorg KleinとDavid Murrayによる論文"Parallel Tracking and Mapping for Small AR Workspaces"を紹介する.この論文では,今日のSLAMフレームワークで標準的になっているTracking処理とMapping処理を並列実行することを提案している.
著者
中村 拓 園部 達也 戸田 裕行 藤澤 奈緒美 武富 貴史 プロプスキ アレクサンダー サンドア クリスチャン 加藤 博一
出版者
一般社団法人 測位航法学会
雑誌
測位航法学会論文誌 (ISSN:21852952)
巻号頁・発行日
vol.10, no.1, pp.1-12, 2019 (Released:2019-06-01)
参考文献数
13

船舶の着桟支援を想定したロバストな高精度測位手法を開発した.本手法は,自船に固定したカメラで撮影した動画像データ,複数のGNSSアンテナから受信した民生用L1信号データ,及び,6軸IMUデータの融合により実現する.動画像データの視覚オドメトリを用いて,港湾構造物の3次元構造を復元しつつ,6軸IMUデータとGNSS衛星単位の搬送波位相の時空間変化量とのタイトカップリングによって高精度に自船の軌跡を推定する新しいオドメトリ技術を構築した.さらに,クロックを共有した複数のGNSS受信機のクロックドリフト推定を共通化することで,約10cmの高精度な軌跡精度を維持するための衛星数の条件が緩和できたことを確認した.
著者
武富 貴史 佐藤 智和 横矢 直和
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D, 情報・システム (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.92, no.8, pp.1440-1451, 2009-08-01
被引用文献数
15

拡張現実感において,現実環境と仮想環境の幾何学的な位置合せを実現するためには,カメラの位置・姿勢を推定する必要があり,現在までに様々なカメラ位置・姿勢推定手法が提案されている.中でも,ランドマークデータベースを用いたカメラ位置・姿勢推定手法は,屋内外を問わず利用でき,広域な環境を対象とした場合にもカメラ位置・姿勢推定の誤差が累積しないという特長をもつ.しかし,従来手法ではデータベース中のランドマークと入力画像上の自然特徴点との対応付け処理に多くの計算コストを必要とするため,実時間でのカメラ位置・姿勢の推定が困難であるという問題がある.そこで,本論文では連続フレーム間でのランドマークの追跡とランドマークへの優先度情報の付加により,対応付け処理において用いられる対応点候補数を削減することで,実時間でのカメラ位置・姿勢推定処理を実現する手法を提案する.実験では,従来手法との比較によって計算コストの削減効果を検証する.また,実時間処理可能な試作システムを用いた複数のアプリケーションへの応用例を紹介し,提案手法の有効性を示す.
著者
武富 貴史 佐藤 智和 横矢 直和
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.427, pp.281-286, 2008-01-10
被引用文献数
1

カメラの位置及び姿勢を推定する技術は,拡張現実感やロボットナビゲーションなどの分野に応用が可能である.従来提案されているランドマークデータベースを用いたカメラの位置・姿勢の推定手法は,物理的なインフラを用いずにカメラの位置・姿勢を推定できる.しかし,従来手法では全てのランドマークを対等に取り扱っているため,自然特徴点との対応付けに失敗しやすいランドマークを何度も選択するという問題がある.本研究では,過去に同じ場所でユーザによって撮影された入力に対する推定結果を利用して,各ランドマークが利用される頻度を算出しランドマークに優先度を付加する.また,これを用いて推定に有効な優先度の高い少数のランドマークをデータベース中から選択することで,対応付けの計算コストの低減とロバスト性の向上を図る.実験では,仮想物体の実時間合成の結果を示し,提案手法の有効性を確認する.