- 著者
-
殿岡 裕樹
- 出版者
- 特定非営利活動法人 産学連携学会
- 雑誌
- 産学連携学 (ISSN:13496913)
- 巻号頁・発行日
- vol.18, no.2, pp.2_1-2_6, 2022-06-30 (Released:2022-08-02)
- 参考文献数
- 18
わが国の大学等研究教育機関にリサーチ・アドミニストレーター(University Research Administrator,以下URAと呼ぶ)が導入されて,十年あまりが経過した.文部科学省による育成事業(2011~2012年度),その後の各大学等への展開を経て,現在URAは多くの大学において「研究支援を業務とする専門人材」として認知も進んでいる.一方,URA職の導入に先立ち,大学においては産学連携コーディネーター,ライセンスアソシエイト等の名称で研究支援の専門人材が活動しており,これらの専門人材の育成と定着を目的とした支援事業(2008~2012年度)も文科省により実施されている.現在,社会からの要請に応え自分たちのあり方を自分たちで決める必要が生じた国立大学においては,種々の施策やモデル事業で提示された中から自分たちの大学に適した人材を育成し活用してきたところである.こうした背景に鑑み,本特集では,国立大学の中で特に地方国立大学に焦点を当て,産学連携とURAをキーワードにどの様な人材がどの様に活用されているか,鹿児島大学,佐賀大学,福井大学に所属するURAの事例に基づいて紹介する.