著者
水谷 徳子 奥平 寛子 木成 勇介 大竹 文雄
出版者
行動経済学会
雑誌
行動経済学 (ISSN:21853568)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.60-73, 2009 (Released:2011-12-03)
参考文献数
10

本稿では,なぜ男性は女性と比べて,自身の成果のみに依存した報酬体系よりも他人の成果にも依存する報酬体系を好むのかについて,日本人学生を対象に実験を行うことで原因の解明を試みる.分析の結果は次の通りである.(1)男女でパフォーマンスの差はないが,女性より男性のほうが競争的報酬体系(トーナメント制報酬体系)を選択する確率が高い.(2)そのトーナメント参入の男女差の大部分は,男性が女性よりも相対的順位について自信過剰であることに起因する.(3)男女構成比は相対的順位に関する自信過剰に影響を与える.男性は女性がグループにいると自信過剰になり,女性は男性がグループにいないと自信過剰になる.(4)相対的自信過剰の程度をコントロールすると,トーナメント参入の男女差に対する競争への嗜好の男女差による説明力は弱い.
著者
久米 功一 花岡 智恵 水谷 徳子 大竹 文雄 奥山 尚子
出版者
行動経済学会
雑誌
行動経済学 (ISSN:21853568)
巻号頁・発行日
vol.7, pp.50-54, 2014 (Released:2015-06-02)
参考文献数
14

本稿では,子どもの頃の家庭での過ごし方,学校生活,職種・業務のタイプとパーソナリティ特性5大因子との関係について実証的に分析した.その結果,現在のパーソナリティ特性に対して,就学前の読み聞かせや家事手伝いの経験,中学の頃の学業・課外活動が有意に影響する一方,職種や業務のタイプからの影響は比較的弱いことがわかった.
著者
水谷 徳子 奥平 寛子 木成 勇介 大竹 文雄
出版者
行動経済学会
雑誌
行動経済学
巻号頁・発行日
vol.2, pp.60-73, 2009

本稿では,なぜ男性は女性と比べて,自身の成果のみに依存した報酬体系よりも他人の成果にも依存する報酬体系を好むのかについて,日本人学生を対象に実験を行うことで原因の解明を試みる.分析の結果は次の通りである.(1)男女でパフォーマンスの差はないが,女性より男性のほうが競争的報酬体系(トーナメント制報酬体系)を選択する確率が高い.(2)そのトーナメント参入の男女差の大部分は,男性が女性よりも相対的順位について自信過剰であることに起因する.(3)男女構成比は相対的順位に関する自信過剰に影響を与える.男性は女性がグループにいると自信過剰になり,女性は男性がグループにいないと自信過剰になる.(4)相対的自信過剰の程度をコントロールすると,トーナメント参入の男女差に対する競争への嗜好の男女差による説明力は弱い.
著者
木成 勇介 大竹 文雄 奥平 寛子 水谷 徳子
出版者
行動経済学会
雑誌
行動経済学 (ISSN:21853568)
巻号頁・発行日
vol.3, pp.187-189, 2010 (Released:2011-06-27)
参考文献数
2

個人の生産性に基づいて報酬が支払われる歩合制に対して,他人の生産性と比較して報酬が支払われるトーナメント制の方が,生産性が上昇することが知られている.本稿は歩合制とトーナメント制のもとで,制限時間内にできるだけ多くの迷路を解く実験を実施し,どのような要因がこの生産性の上昇をもたらしているかを明らかにする.分析の結果,直前の実験における被験者の予想順位が下位であればあるほど生産性が上昇することがわかった.さらに,予想に含まれる個人の能力に基づかない部分を自信過剰とし,自信過剰が生産性に与える影響を調べたところ,自信過剰なほど生産性が上昇することがわかった.
著者
沓澤 隆司 水谷 徳子
出版者
Association of Urban Housing Sciences
雑誌
都市住宅学 (ISSN:13418157)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.53, pp.98-107, 2006

After the reform of the Government Housing Loan Corporation (GHLC), various types of housing loan have been supplied and adjustable rate loan and short time fixed rate loan is increasing. This paper examines the impact of the reform of the housing loan and how the mortgage choice between the adjustable rate loan (ARM; including short time fixed rate loan) and the fixed rate loan (FRM) is done. We obtain the results that the loan choice is influenced by the difference between the rate of FRM and that of ARM, the income, the price, the favor for the quality of the house and the other elements.