著者
井佐原 均 池田 尚志 石崎 俊
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.38, pp.279-280, 1989-03-15

日本語の文は、英語などに比べて、修飾句の順序に関する構文的制約が少ない。従って、日本語文からの格関係の抽出においては、修飾句に含まれる助詞の情報や文脈情報などさまざまな情報を用いて、格関係を決定していくことになる。そのような情報のなかで、助詞の情報(場合によっては、助詞が用いられていないという情報)は最も取扱いやすい情報であるが、助詞の情報とその係る用言の性質とだけでは、この修飾句が用言に対してどのような情報を担っているかを判定するには十分ではない。 本稿では、まず助詞「から」が持つ情報を分類する。次に各分類の判定基準について述べる。なお、データとしては、1985年11月2日から1988年3月8日までの朝日新聞に現われた経済活動に関する459の新間記事に含まれていた416の「から」を用いている。
著者
嘉数 朝子 池田 尚子 友利 久子 識名 真紀子 島袋 恒男 石橋 由美
出版者
琉球大学
雑誌
琉球大学教育学部障害児教育実践センター紀要 (ISSN:13450476)
巻号頁・発行日
vol.6, pp.87-97, 2004-05-31

本研究では, 幼稚園児と親を対象として, 幼児期の家庭における読書環境と心の理論の発達との関連を検討した。結果は, 対象児が5歳台後半であり心の理論課題は天上効果を示していため, 両者の関連は明確ではなかった。部分的に明らかになった点は, 読み聞かせの頻度や家庭の蔵書数は誤信念の理解と関連していることであった。

1 0 0 0 OA 支那歴史綱要

著者
若松節, 池田尚 編
出版者
成城学校出版局
巻号頁・発行日
vol.巻之6, 1889
著者
中村 明 速水 悟 津田 裕亮 松本 忠博 池田 尚志
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.50, no.4, pp.1375-1389, 2009-04-15

単語間の大域的な依存関係をトピック(話題)としてモデル化する言語モデルの1つであるLDA(Latent Dirichlet Allocation)を複数個統合する方式によって,言語モデルを高精度化・安定化できることを示す.新聞記事コーパスを用いた実験の結果,提案方式では単一のLDAからなる同一規模のモデルと比較して,つねに推定精度が向上・安定化することを確認した.単一LDAでは潜在トピック数<i>C</i> = 100前後を境に性能が低下するのに対し,提案方式では過適応が抑制され,はるかに大きい総トピック数(= 各モデルの潜在トピック数の総和)まで性能が向上し続ける.また提案方式によるunigram確率を用いて<i>N</i>-gram確率(<i>N</i>&ge;2)を補間することにより,trigramのパープレキシティを従来方式より大幅に削減できる.さらに本論文では,提案方式を予測入力に基づくテキスト入力支援(predictive text entry)に応用することを想定し,テキスト入力支援に適した言語モデル評価指標i-PPを提案する.この指標はパープレキシティの拡張であり,任意文字数の読み入力時点における平均単語分岐数を表す.この指標を用いた評価の結果,提案手法では入力読み文字数<i>l</i> = 2の時点まで通常のパープレキシティと同程度にi-PPを削減でき,従来方式よりも高精度に予測候補を絞り込めることが確かめられた.
著者
若田 光敏 兵藤安昭 池田 尚志
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告自然言語処理(NL)
巻号頁・発行日
vol.1999, no.22, pp.65-72, 1999-03-04

日本語では「は」は基本的には文中での主題を表すが,一文の中に複数の「は」が現れることも多く,その場合,「は」のスコープを確定することは,日本語文の解析において重要である.特に長文では,「は」のスコープを正しく認識することは,文の大域的な構造を把握することと一体の関係がある.本稿では,「は」のスコープを解析していく手がかかりとして行った,コーパス中での「は」の出現パターンについての分析結果について述べる.また,連体形述語の前に位置する連用形述語の係り先に関しても若干の分析を述べる.なお,コーパスの分析に際しては,我々が開発中の解析システムIBUKIをツールとして用いた.Japanese postpositional function word "wa" plays an imortant role in a sentence representing a topic. In a long sentence there can appear more than one "wa". To grasp correctly a global structure of a long sentrence it is definitely important to decide accurate scopes of each "wa". This paper describes our analysis of "wa" scope pattern in a large corpus. Besides we investigated in a large corpus a scope of an adnominal embedding sentence, which is also important to grasp a long complex sentence structure. To analyze and extract sentences including designated expression pattern, the syntactic analysis system IBUKI which is developed at our laboratory is used.