著者
戸谷 健朗 林 秀樹 渡辺 敏行
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. OME, 有機エレクトロニクス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.59, pp.29-34, 2008-05-22

光を吸収することなく偏光を分離する偏光板を実現するために,複屈折ファイバーとマリックス樹脂で囲んだポリマーコンポジットの系を利用した.繊維の複屈折および樹脂の屈折率調整は比較的容易であり,これらの条件を整えることで偏光の拡散・反射を制御し、偏光分離機能を発現させることができた.偏光分離特性はコンポジットである繊維の複屈折と断面形状に依存して変化することがわかった.この特性はシミュレーション計算による理論および,実際に作製した素子による測定の両方で確かめられた.断面が三角形の繊維を用いてフィルムを作製した場合,偏光分離特性が向上し,さらに複屈折の大きな材料を選ぶことで偏光度は97%以上に達することが予測された.
著者
中西 洋喜 加藤 治久 渡辺 敏暢 石上 玄也 西牧 洋一 丸木 武志 吉田 和哉
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SANE, 宇宙・航行エレクトロニクス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.654, pp.45-51, 2002-02-15

流星は,彗星を起源とする塵が大気圏に突入して発光する現象であり,この塵には生命の起源となった有機物が含まれている可能性が示唆されている.本論文では,しし座流星群をはじめとする様々な流星群を,大気圏外から観測を行い,イメージおよび分光データを取得する小型衛星,LEOLEO(Leonid-Meteor Observer in Low Earth Orbit)-IIを提案する.本衛星には,I.I. CCDカメラ及び分光器が搭載される.これにより地上からでは大気の影響で観測が極めて困難であった,流星の紫外線領域での分光観測が可能となり,これまで得ることができなかった貴重なデータを得ることが期待できる.
著者
森田 圭介 中脇 博文 渡辺 敏正
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. COMP, コンピュテーション
巻号頁・発行日
vol.95, no.13, pp.11-20, 1995-04-21
被引用文献数
4

ペトリネットの発火系列問題とは与えられた初期マーキングから順次発火できるトランジションの系列で,各トランジションが予め指定された回数だけ出現するものを見つける問題である。まず,ステートマシン(トランジションの入出力枝がそれぞれ1本以下のペトリネット)の発火系列問題に対して,計算時間,記憶容量共にO(|X|)に短縮した解法を提案する。ここで|X|は各トランジションの出現回数の総和である。次に,その拡張である枝重み付ステートマシンの発火系列問題に関して,技重みが2種類であるいくつかの部分族に対する線形時間解法についても述べる。
著者
菊池 義浩 渡辺 敏明 駄竹 健志 中條 健 永井 剛
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会総合大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.1996, no.2, 1996-03-11

現在、ISO・MPEG4、ITU-TLBCにおいて、超低ビットレートでも高い符号化品質が得られ、伝送路誤りに対して高い耐性を有する動画像符号化方式が検討されている。誤りを考慮しない従来の動画像符号化方式では、可変長符号の同期はずれにより多くの情報が失われる問題点があった。特に、モード情報や動きベクトル情報が失われると大きな画質劣化につながる。ここでは、動きベクトル情報の符号化にベクトル量子化を用い、VQインデックスを固定長符号化することによりこの問題を解決する方式を提案する。さらに、領域形状と動きベクトルをまとめてVQする領域分割動き補償を行うことにより符号化品質の改善をはかる。
著者
渡辺 敏雄 北崎 宏平
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. USN, ユビキタス・センサネットワーク (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.131, pp.135-139, 2009-07-09

脚に装着した加速度センサの平易な統計的な特徴量(分単位の活動量評価と時間単位の活動頻度)を用いて,乳牛の発情検知を簡易に行う手法を報告する.発情検知は,酪農の生産性向上において最重要課題の一つである.加速度センサロガーを用いた数日間の観察を実施し,分析結果と,目視により確認した実際の状態を比較することにより,提案する発情検知アルゴリズムの有効性を示した.さらに,パラメータの自動設定方法などについても定量的な評価を行った.