- 著者
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坂元 英知
市原 隆洋
原田 理恵
太田 隆介
小川 和久
瀬々 良介
香川 豊宏
田代 陽美子
三輪 邦弘
和田 忠子
湯浅 賢治
- 出版者
- 福岡歯科大学学会
- 雑誌
- 福岡歯科大学学会雑誌 (ISSN:03850064)
- 巻号頁・発行日
- vol.28, no.4, 2001-12-30
【目的】CT検査において,照射するX線量は検査部位を基準に決定され,被写体の大きさは考慮されていないのが一般的である。しかし,被写体の大きさに画質は影響をうけると考えられる。そこで,検査部位のみならず,被写体の体厚を考慮した線量の適正化とその有用性について検討を行った。【対象・方法】CT(GE横河社製:Lemage Supreme)を使用し,胸・腹部用ファントム(京都科学標本社製)の厚みと線量を変化させてCT撮影を行いそれを指標とした。患者(2001年6〜9月:160人)は,腹部領域の画像を使用,それぞれの体厚とCT値の標準偏差を計測,そのデータより患者の至適線量,体厚における線量比を推測した。またその線量の変化におけるX線管球冷却時間の計測を行った。【結果】1, 両者の体厚における標準偏差値の差は0.5で平行な右上がりの直線を示した。2, 体厚が28cm以下の患者撮影線量は20〜35%減少した。3, 線量の減少に伴い,X線管球冷却時間は短縮した。【まとめ】以上の結果1, 画質の均一化2, 患者の照射線量の減少3, 管球冷却時間の減少(患者待ち時間の短縮)4, 管球の長寿命化5,病院収益の向上が考えられる。