著者
繁田 亜友子 濱本 和彦 野須 潔
出版者
東海大学
雑誌
東海大学紀要. 開発工学部 (ISSN:09177612)
巻号頁・発行日
vol.20, pp.117-125, 2011-03-31
被引用文献数
2

本研究は,学習者が問題解決中に学習内容に対して主観的に感じる「簡単」,「難しい」の評価を主観難易度と定義し,選択式英語リスニング電子教材を対象に,学習者の解答時間における眼球運動から問題個別の主観難易度を推定する手法を提案する.まず,大学生5 名(男性2 名,女性3 名)を対象に学習中の眼球運動と学習内容に対する主観評価とを対応付ける測定実験を行い,推定に有効と思われる特徴量について検討した.t 検定の結果,主観難易度の評価間において眼球運動の移動速度,視野角度変位,移動速度の標準偏差,視野角度変位の標準偏差,瞬きの回数に有意差が確認されこれらを特徴量とすることとした.次に,抽出した特徴量を用い,学習者の主観難易度をマハラノビス距離により推定した.マハラビス距離の演算時は,固有値の影響を考慮し累積寄与率が97%以上となる第m 番目の固有値までを用いた.シミュレーション実験の結果,「簡単」84.2%,「難しい」88.5%の推定の一致率が得られた.
著者
中島 義徳 濱本 和彦
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告システム評価(EVA) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.32, pp.7-12, 2006-03-20
参考文献数
4
被引用文献数
1

近年のインターネット,携帯電話の爆発的な普及により,地域の多様な情報がより多くの人々により早く届けられるようになったが,1画面の情報量,キー操作,機種毎の違いによる考慮がなされていないサイトが多く,モバイルからのWeb閲覧はまだまだ世間に浸透していない.本研究ではこの現状に留意し モバイルからのウェブ閲覧の普及と,地域飲食店の宣伝効果による厚木市内飲食店の更なる活性化を目的として,厚木市ポータルサイトのモバイル版における飲食店検索システムの設計,構築を行い,ユーザ試用評価を実施した,さらに,その結果を基に地域ポータルサイトという点を踏まえたモバイルWebサイトのガイドラインを作成している.In recent years,various local information came to be delivered by a lot of people which depends on an explosive spread of the lnternet and the cellular phone. But, The Web browse from cellular phone has not infiltrated still at the people because many site not considered by the information content of one screen,the key operation, and the difference of each model. ln this research, the purposes are:i) further dissemination of the Web browse from cellular phone. ii)Further activation of restaurant in Atsugi-shi which depends on the economic effect of a local restaurant. First,the design and the construction of the restaurant search engine were done. And,the user trial evaluation was done. In addition,the guideline of a mobile Web site based on the point of regional portal site was made.
著者
熊谷 遼平 濱本 和彦 舘岡 洋子
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.155, pp.25-28, 2007-07-14

現在、第二言語学習者のための日本語教育は様々な視点から研究されている。本研究は、その中でも日本語読解教育に焦点をあてる。効果的な読解教育を行うためには、まず、読み手がどのように読解を展開しているかを知る必要がある。しかし、読解プロセスは目では見えないという特徴を有しており、読み手一人一人ずつ分析していくのはとても困難である。そのため、本研究では読解プロセスを可視化できる学習システムを開発する。そして、その読解プロセスを認知心理学的手法により分析を行い、その分析結果から効果的な日本語教育方法を提案することを目的とする。
著者
濱本 和彦
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告システム評価(EVA) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2004, no.106, pp.13-18, 2004-11-04
参考文献数
6
被引用文献数
3

幅広い年代の多くのインターネットユーザが存在する時代において,各ユーザが使いやすいwebシステムや画面をデザインする事は重要である。本報告では,高齢者のための画面デザインを中心として,webデザインのガイドラインについて述べる。まず,PC環境やフォント,背景色などについてのアンケート調査と高齢者特性調査を行う。これらの結果を基にwebデザインを行い,そのユーザビリティについて高齢者利用調査により調査する。このプロセスは複数回実施される。これらの結果を,高齢者のためのwebデザインガイドラインとして整理した。In this paper I propose the guideline of webpage design to support for aged person to participate in society. The information-communication services, such as Internet, will be able to be a way to support for aged person to participate in society in the future. Unfortunately, however, common design of webpage is not easy for aged person to use. First, I carried out a questionnaire survey to aged person in terms of environment of personal computer, font, color, etc on WWW and surveyed the property of aged person. Then I designed a webpage and the webpage usability was estimated by aged person. Finally I arranged these results as the guideline of webpage design for aged person.