著者
渡邊 辰也 瀧本 英二 丸岡 章
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. COMP, コンピュテーション (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.707, pp.73-79, 2002-03-04
被引用文献数
4

ランダムプロジェクションは,高次元空間における任意の2点間のユークリッド距離が,高い確率で,射影先の低次元空間においてもほとんど変わらないという性質を持つ.ここで,ランダムプロジェクションは,各成分がそれぞれ独立にある確率分布に従うランダムn×k行列として定義される.本稿では,{-1,+1}上の一様分布U(-1,+1)を成分に持つランダム行列のユークリッド距離の保存性に対する評価を与える.この評価は,従来のものに比べて弱いものの,行列の各列については各成分が独立である必要はなく,4限定独立であれば成立するものである.一方,各列が3限定独立な分布に従う成分を持つランダム行列は,一般に距離の保存性を持たないことも示す.また,ランダムプロジェクションを半空間概念の学習問題に適用し,サポートベクトルマシンに匹敵する性能を持つ単純なアルゴリズムを与える.
著者
竹田 正幸 定兼 邦彦 坂本 比呂志 瀧本 英二 坂内 英夫 稲永 俊介 喜田 拓也 畑埜 晃平 井 智弘 中島 祐人 成澤 和志
出版者
九州大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2013-04-01

爆縮とは工学用語で,爆発の圧力が;外側ではなく内側へ集中する現象をいい,通常では得難い物理現象を発生させるために利用される.本研究では,膨れ上がるデータを爆発的に凝縮することにより,(i) データ量削減, (ii) データ処理の高速化,(iii) 知識獲得の三つを達成する基盤技術の確立を目指し,これを情報爆縮 (information implosion) と名付けた.情報爆縮基盤技術の確立のために,(A)高速データストリーム圧縮アルゴリズム,(B)圧縮データ上の高速データ処理アルゴリズム,(C)大規模データ解析アルゴリズムという3つの研究項目をおいて研究開発を行い多くの成果を得た.
著者
竹田 正幸 篠原 歩 坂内 英夫 瀧本 英二 坂本 比呂志 畑埜 晃平 稲永 俊介
出版者
九州大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010

本研究では,圧縮データ処理に基づいて軽量XMLデータベース管理システム(DBMS)のための基盤技術を確立することを目標とし,主として以下の成果を得た.(1) 高速で軽量なオンライン文法圧縮アルゴリズムの開発. (2) 圧縮データ上で動作するq-グラム頻度計算アルゴリズムの開発. (3) 高速XMLデータストリームフィルタリング技術の開発. この他,DBMSの備えるべき知的データ処理機能として,パターンの効率的な枚挙,分類,オンライン予測等に関する研究を行い,多くの成果を得ている.