著者
犬塚 篤
出版者
特定非営利活動法人 組織学会
雑誌
組織科学 (ISSN:02869713)
巻号頁・発行日
vol.53, no.3, pp.75-85, 2020-03-20 (Released:2020-08-13)
参考文献数
34

集団内において非公式リーダー(公式リーダーよりもリーダーシップ行動が顕著な部下)が生じる状況要因を,国内アパレルチェーン410店舗に勤める1719名の店員への質問票調査により明らかにした.その結果,非公式リーダーの登場を促進・阻害する要因が,構造づくり行動に関しては集団サイズや公式リーダーの課題達成力,配慮行動に関しては公式リーダーや部下の成員理解力にあることが示された.
著者
犬塚 篤
出版者
日本マーケティング学会
雑誌
マーケティングレビュー (ISSN:24350443)
巻号頁・発行日
vol.1, no.1, pp.23-30, 2020-03-04 (Released:2020-03-04)
参考文献数
29

顧客志向と販売志向が,異なった客観的な業績指標(客単価,販売客数)に対しそれぞれどのように作用するかを,個人・集団効果の両面から検証した。国内アパレルチェーンの391店舗に勤務する1,572名の大量サンプルを用いた検証の結果,2つの志向はそれぞれ異なった業績への効果を有することが明らかになった。すなわち,客単価に対しては顧客志向のみが寄与し,販売志向による有意な効果は認められない。反対に,販売客数に対しては販売志向が影響を与えていたが,顧客志向の寄与は特に確認できなかった。さらに,販売志向については集団効果が認められたものの個人効果はほとんどなく,反対に顧客志向は集団効果よりも個人効果の方が強かった。これらの事実から,2つの志向が業績に影響を及ぼすメカニズムは同一とはいえないことが示された。
著者
堀江 常稔 犬塚 篤 井川 康夫
出版者
経営行動科学学会
雑誌
経営行動科学 (ISSN:09145206)
巻号頁・発行日
vol.20, no.1, pp.1-12, 2007

The purpose of this study is to investigate the relation between knowledge contribution and intrinsic motivation of R&D researchers using statistical analysis. The function and the role of the R&D department in an organization occupy significant positions within technology management, such as in creating innovation or developing new technology both efficiently and effectively, as well as in product development. Prior research discussed the necessity of knowledge acquisition and knowledge sharing, to enhance profit and capability at the organizational level, ignoring the aspect of individuals offering worthwhile knowledge to the organization. In this study, we mainly focused on and analyzed individuals who participate in basic or applied research, because study of knowledge sharing should begin with the individual. A questionnaire survey of 398 R&D researchers was conducted in the R&D laboratory of a Japanese Manufacturing Company. We analyzed factors to enhance intrinsic motivation based upon Deci’s self-determination theory, and the effects of intrinsic motivation on improving knowledge contribution. As the result, the analysis showed that autonomy enhanced intrinsic motivation intensively, and intrinsic motivation mediated between knowledge acquisition and knowledge contribution. From these findings, we inferred an important role for intrinsic motivation in sharing knowledge in R&D organizations.
著者
平井 祐理 渡部 俊也 犬塚 篤
出版者
研究・イノベーション学会
雑誌
研究 技術 計画 (ISSN:09147020)
巻号頁・発行日
vol.27, no.3_4, pp.259-272, 2013-04-25 (Released:2017-10-21)
参考文献数
61

日本では「大学発ベンチャー1000社計画」以降,大学発ベンチャー数は急速に増加したが,その業績は全体として好調であるとは言い難い。そこで本研究は,日本の大学発ベンチャーを対象とし,高い業績を達成するための成功要因を明らかにすることを目的としている。本研究では,Upper echelons perspectiveの視点から,大学発ベンチャーのトップ・マネジメント・チームに注目をし,そのデモグラフィック特性とプロセス要因を取り上げた。質問票調査のデータについて回帰分析を行った結果,大学発ベンチャーの業績には,トップ・マネジメント・チームに大学外出身者の割合が高いこと,チームの異質性が高いこと,戦略的コンセンサスと個人的な親密さの交互作用項がそれぞれ正に有意に影響を及ぼしていた。これによって,大学発ベンチャーが高い業績を達成するためには,そのトップ・マネジメント・チームは異質的であることが重要であり,またビジネス上とプライベート上のどちらか一方の関係性を深めれば良いということではなく,両側面において密なコミュニケーションがとれていることが重要であるということが示唆された。さらに,企業業績に対するトップ・マネジメント・チームの影響に関しては,デモグラフィック特性とプロセス要因は別の要因として検証することができるという可能性が示唆された。