著者
田代 豊 Tashiro Yutaka 名桜大学国際学群
出版者
名桜大学
雑誌
名桜大学紀要 (ISSN:18824412)
巻号頁・発行日
no.19, pp.189-192, 2014

沖縄県名護市内を流れる屋部川で,微生物資材(「EM団子」)を市民に投入させるイベントが実施された前後に3回, 3地点において河川水を採取し,塩分・全有機炭素濃度(TOC)・SSを測定した。いずれの試料の塩分も2%程度以上あり,また, 3回の採水のいずれにおいても,上流よりも下流の水試料の方が塩分が高かった。 SSは, 3回の採水時のいずれにおいても,最下流の地点が中間の地点よりも少なかった。また,降雨のあった日は最上流の地点におけるSSが多かった TOCは,各採水時ともに,最も下流の地点で高かった。また,降雨のあった日は,最上流の地点においてTOCの上昇が見られた。微生物資材投入前後で各地点におけるTOCの減少は見られず,また,投入地点上流側に比較して下流側のTOCは低くならなかった。
著者
田代 豊 谷山 鉄郎
出版者
日本作物学会
雑誌
日本作物學會紀事 (ISSN:00111848)
巻号頁・発行日
vol.65, no.1, pp.77-86, 1996-03-05
被引用文献数
3 or 0

沖永良部島は日本の南西諸島における典型的な農業地域の一つである. 同島の北東半分を占める和泊町においては, 花き栽培などの集約的農業のために土地面積当たりの農薬消費量が日本全国の平均の3倍以上に達している. 同島において, 33地点の115の地下水サンプルの中の混入農薬(フェニトロチオン, ダイアジノン, プロチオホス, キャプタン)を分析した. 8地点の15サンプルからこれら4種の農薬のうちいずれかが検出された. この結果は, 日本においてもゴルフ場ばかりでなく集約的な農業のために施用される農業によって地下水が汚染される場合があることを示している. キャプタンは, 分析した農薬の中でも最も消費量が多いものであったが, 2サンプルからのみ検出された. これら2サンプルは, 集約的な花き栽培がより盛んな同町北東部からのものであった. フェニトロチオンとダイアジノンは年間を通じて様々な地点から検出された. さらに, 同町におけるこれら2種の農薬の消費量は異なる季節変動を示すにもかかわらず, 最も汚染されていた地点の一つについて, これら2種の農薬の検出濃度の比は毎回ほぼ一定であった. このことから, これらの農業は同島の地下水に比較的緩慢かつ継続的に浸透していくことが示唆される.