著者
小山内 正博 舘川 康任 田村 麻美子 清水 弥生 新井 美紗 渡辺 裕介 福山 勝彦 秋山 純和
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.25, no.1, pp.91-94, 2010 (Released:2010-03-26)
参考文献数
19
被引用文献数
1

〔目的〕姿勢変化に伴う側腹筋の活動を超音波画像診断装置と表面筋電図法で検証することである。〔対象〕健常成人9名であった。〔方法〕背臥位で安静呼吸と最大呼出の筋厚と筋活動を測定後,体幹を前傾位,中間位,後傾位で,各円背位と伸張位の6種類の坐位姿勢をとらせて再度測定した。〔結果〕最大呼出時に筋電図は,内腹斜筋だけが中間位伸張に対し前傾位円背,中間位円背,後傾位円背で有意差を認めた。安静吸気時は,筋厚で内腹斜筋に中間位伸張に対し前傾位円背,前傾位伸張,後傾位円背で有意差を認めた。〔結語〕中間位伸張は内腹斜筋の姿勢保持筋としての活動に関与しない姿勢と考えられる。最大呼出時の筋電図から内腹斜筋は呼気筋としての機能を発揮しやすい姿勢と考えられる。
著者
山口 智子 田村 麻美子
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.30, 2018

【目的】いもジェンヌは、新潟市西区で栽培されているさつまいもで、品種は甘みが強くしっとりした食感が特徴の「べにはるか」である。2012年から新潟の砂丘地域における耕作放棄地解消のために栽培が導入され、ブランド化を目指した取り組みが行われている。ペーストを使った菓子の商品化や給食での利用も進んでいる。本研究では、さらなる普及を図るために、いもジェンヌの特性を明らかにし、家庭でおいしく食するための調理法を検討することを目的とした。<br><br>【方法】試料として、JA新潟みらいで栽培された平成29年産いもジェンヌ、市販品のべにはるか(新潟県産)、紅まさり(茨城県産)、紅あずま(茨城県産)、鳴門金時(徳島県産)、シルクスイート(茨城県産)、安納芋(新潟県産)を使用した。Brix糖度、還元糖量、β-アミラーゼ活性、抗酸化性の評価としてDPPHラジカル捕捉活性と総ポリフェノール量を測定した。加熱調理には、オーブン、電子レンジ、炊飯器を用い、加熱時間の異なるいもジェンヌの官能評価を行った。<br><br>【結果】生芋の糖度、還元糖量、β-アミラーゼ活性を測定した結果、いもジェンヌの糖度は、べにはるかに次いで高く、紅まさり、鳴門金時、シルクスイートよりも有意に高かった。還元糖量は安納芋に次いで高く、その他の品種より有意に高かった。β-アミラーゼ活性では、べにはるか、紅まさり、鳴門金時、シルクスイートよりも有意に高い値を示した。DPPHラジカル捕捉活性と総ポリフェノール量は、べにはるか及び他品種に比べてやや低い傾向にあった。3種類の加熱調理法の中で、いもジェンヌの甘さとしっとり感を最も引き出す調理法はオーブン加熱であり、抗酸化性も高かった。