著者
川瀬 穂高 新谷 幹夫 白石 路雄
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.34, no.18, pp.23-26, 2010-05-24

ペイントソフトで下書きの絵をペンでなぞりタブレット入力する場合,手ぶれ補正を行うことが重要である.手ぶれ補正法としては移動平均法を利用した手法が提案されている.この手法では,各入力点に対して,それ以前に入力された点を一定数とって平均点を求め,この平均点を補正点としている.しかし,曲率が大きい部位やペンの速度が速い場合,平均化する範囲が過大になり,目標線から離れてしまうことがある.本研究では,曲率やペンの速度により平均化のフィルタサイズを変化させることで,この問題点の解決を目指す.曲率やペンの速度ごとに平均化のフィルタサイズの最適値を測定し,これを用いてフィルタサイズを制御したところ,修正線を目標線に近づけることができた.
著者
井上 文 白石 路雄 新谷 幹夫
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.38, no.16, pp.197-200, 2014-03-10

首都圏での鉄道による移動は,時間・正確さ・料金の点から最も優れている移動方法といってもよい.多くの駅と路線があるため利便性は高いが,目的地にたどり着くためには一般に複数の路線を乗り換える必要がある.現在では,手軽にウェブサービスを用いて移動所要時間を検索できるが,ある地点から任意の地点への移動所要時間を一度に素早く確認する手段はない.そこで本研究では,出発地を入力し,首都圏での鉄道による移動所要時間を分かりやすく可視化するウェブアプリケーションの作成を行った.このアプリケーションでは移動所要時間に応じて地図上の領域を異なる色で塗り分ける.ユーザがウェブブラウザで出発地を入力すると,ウェブサーバでは駅すぱあとWebサービスを利用して駅間の所要時間を取得し,JavaのジオメトリライブラリJTS Topology Suiteを用いて描画する図形の算出を行う.演算結果をJSON形式にしてJava Servletからウェブクライアントに送信し,Google Maps Java Script API v3により地図上にオーバーレイ表示する.
著者
中嶋 智 新谷 幹夫 白石 路雄 桂川 秀嗣 小川 ゆう子 川島 基展 近藤 邦雄
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.36, no.16, pp.27-30, 2012-03-09

二十四式太極拳は激しい動きを伴わない拳法であり、健康運動として世界中で練習されている。太極拳の演武は複雑な動作から構成されており、初心者の多くはビデオ教材を用いて学習する。しかし、市販のビデオ教材はカメラアングルの制限により、シーンによっては師範の動きが見にくい。本研究では、ユーザーが見たいと思った師範の部位を見ることができるように、カメラアングルの変更や鏡の設置が可能なCG教材を作成した。また、被験者にCG教材と市販の教材を使って学習してもらい、ユーザーによる評価を行ったところ、カメラの回転と鏡の設置が見やすさの向上につながるという有意な結果が得られた。
著者
谷 早織 新谷 幹夫 白石 路雄 林 明照 丸山 優
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.35, no.14, pp.33-36, 2011-03-04

頭蓋顔面骨の形態的特徴を分析し数値化することは解剖学上重要である.従来研究には頭蓋の推定体積や面積比を求めた研究や,解剖学的な特徴点間の距離を計測し平均や相関を求めたものがある.しかし,特徴点全体にまたがる多変量解析を行った報告は無く,複数の特徴点問における関係や変量空間全体の性質は解析されていない.本研究では特徴点53点の座標に対して多変量解析を行った.まず主成分分析を行ったところ,上位35程度の主成分の和によって元の特徴点データを99%の精度で表現できることを確認した.ついで独立成分分析を行い,統計的に独立な変形パターンを求め,考察した.また,メッシュの3279頂点に対しても主成分分析を行った.
著者
湯浅 嵩 新谷 幹夫 白石 路雄
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 40.11 映像表現&コンピュータグラフィックス (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
pp.237-240, 2016-03-02 (Released:2017-09-22)

散乱媒質にレーザ光線のようなビームを照射すると、光線の軸に沿って徐々に幅が広がった光芒(shaft of light)が観察できる。確率的手法を用いれば、多重散乱による光芒が表現できるが、処理時間が多大である。一方、1次散乱近似を用いた高速処理では、多重散乱による光芒の拡がりが表現できないため、不自然な結果をもたらす。本研究では、narrow beam理論を用いることにより光芒の多重散乱を効率的に表現する手法を提案する。
著者
田中 貴拓 新谷 幹夫 白石 路雄
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.39, no.14, pp.187-190, 2015-03-07

近年,立体パズルの開発が盛んに行われ,ゲーム・携帯アプリの1分野として定着している.数独の立体化も試みが見られるが,成功しているとは言えない.本研究では,従来の立体数独アプリケーションの問題点である操作性と見づらさを改善するため,立体数独を解く上で必要な情報を平面的に表示するインターフェースを提案する.提案手法では解きたいマスをクリックするだけで必要な情報が提示される.これによりプレイヤーは煩雑な3次元操作から解放される.比較実験を行なったところ,解答速度が従来手法に対して有意に速いことが示された.余計な操作を省略し,立体数独の魅力の向上に寄与することができると期待する.
著者
真鍋 翔 新谷 幹夫 白石 路雄
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 = ITE technical report (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.39, no.14, pp.191-194, 2015-03

近年、路上のパノラマ写真や地形・建築物モデルが無償で公開されており、仮想観光や移動計画の立案などに幅広く利用されている。またHMDが低価格・高性能化しており、VRが身近なものになってきている。本研究では、Google EarthとOculus Riftを用いて、3D仮想旅行アプリケーションOculus Earthを開発する。本システムは、Windowsアプリケーション『Oculus Web』とWebアプリケーション『Oculus Earth』から構成されている。Oculus Webは、Oculus Riftのセンサー情報を取得し、Web Socketを用いてWebアプリケーションに送信する。Oculus Earthは、視点位置と視線方向を管理し、Google Earth APIを通してGoogle Earthに渡され、ステレオ画像が描画される。評価実験を行ったところ良好な結果が得られた。