著者
舩引 龍平 伊藤 善朗 石井 彰 原田 隆一郎 堀坂 宣弘
出版者
Japan Society for Bioscience, Biotechnology, and Agrochemistry
雑誌
日本農芸化学会誌 (ISSN:00021407)
巻号頁・発行日
vol.51, no.9, pp.561-567, 1977

時間制隈給与に馴らしたラットに脂肪カロリー比の異なる食餌をよえ,骨格筋,横隔膜,肝臓のグリコーゲン量,肝臓,骨格筋のホスホリラーゼ活性,血糖値,血清遊離脂肪酸濃度を測定した.肝臓,横隔膜のグリコーゲン量は食餌脂肪レベルの上昇に伴い減少したが,骨格筋のグリコーゲン量は脂肪レベル50%までは減少したがそれ以上脂肪レベルが上昇しても減少しなかった.食餌脂肪成分の筋グリコーゲン量の蓄積におよぼす効果について血清遊離脂肪酸濃度の変動を介しての血糖のとりこみ速度,ホスホリラーゼ活性,糖新生活性から考察した.<br> 本研究の一部は昭和50年度日本農芸化学会大会(札幌)で発表した.
著者
大森 美湖 矢嶋 昭雄 櫻井 眞治 大西 建 石井 彰
出版者
日本学校メンタルヘルス学会
雑誌
学校メンタルヘルス (ISSN:13445944)
巻号頁・発行日
vol.16, no.2, pp.161-169, 2013 (Released:2021-03-04)
参考文献数
18

【目的】A大学では,教育実習での辞退や失格を防ぐため,2007年度より教育実習生へのメンタルヘルス支援プログラムを開始した。今回その取り組みを呈示し,成果と課題を検討した。【方法】対象は,A大学で2003~2010年に基礎実習を志望した学生8,043名である。2007年より,支援委員会が支援対象学生を選別し,支援活動を開始した。支援開始前4年間と開始後4年間の失格辞退者数を比較,またメンタルヘルス支援対象学生の分析も行った。【結果】支援開始前4年間の失格辞退者は178名(4.4%)であったが,支援開始後4年間は68名(1.7%)と有意に減少していた。実習を行った支援対象学生48 名は全員無事に実習を終了できた。【考察】支援開始後の失格辞退者の減少要因として,①失格辞退の可能性の高い学生を支援することができた,②支援体制を周知させることで,学生も教員もメンタルヘルスへの意識が高まり,情報共有をし易くなった,③問題発生後の段階的支援があること等が考えられた。失格辞退者が減少したこと,実習を行った支援対象学生は全員実習を終了できたこと等から支援は有効と考えられる。今後は,この支援体制で拾えなかったメンタルヘルスの問題をもつ学生をいかに発見するかが課題である。
著者
劉 源興 浦井 一 石井 彰三
出版者
The Institute of Electrical Engineers of Japan
雑誌
電気学会論文誌A(基礎・材料・共通部門誌) (ISSN:03854205)
巻号頁・発行日
vol.113, no.1, pp.17-24, 1993-01-20 (Released:2008-07-15)
参考文献数
8

X-ray radiation: bremsstrahlung and characteristic X-ray, in electron beam bombarded X-ray source is numerically analyzed with the Monte Carlo technique. In order to calculate the radiation, scattering processes such as bremsstrahlung, plasmon scattering, elastic collision, inner shell ionization, and secondary electron emmission are taken into account.The calculated relation between X-ray intensity and electron energy agrees with the experimental results reported by other groups. The intensity of bremsstrahlung has strong dependence on the angle because of absorption. The thickness of a foil target in which the X-ray intensity is maximized is smaller than electron mean range. Back scattered X-ray intensity in conventional X-ray tubes varies as the target angle. The peak of X-ray intensity angular dependence is obtained when the angle is 20°-40°.
著者
中村 潤 菅原 斉 石井 彰 塚原 理恵子 出光 俊郎 眞山 英徳 渡辺 珠美 野首 光弘
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.102, no.8, pp.2053-2056, 2013-08-10 (Released:2014-08-10)
参考文献数
7
被引用文献数
1 2

症例は53歳,女性.入院5カ月前から掌蹠膿疱症に対しミノサイクリン(MINO)とビオチンの投与開始.1カ月前に発熱と筋痛を自覚.階段昇降が困難となり,両側下腿に隆起性紅斑が出現し入院.両薬剤を中止後,発熱,筋痛,紅斑は速やかに消失.紅斑の皮膚生検病理は壊死性血管炎の所見.ビオチン再開後も発熱と筋痛の再燃なく,MINO誘発性結節性多発動脈炎(MIPN)と診断.MIPNの報告は24例に過ぎないが,MINO内服中の新たな発熱,筋痛,紅斑などの血管炎様症状出現時には,薬剤性血管炎,特にMIPNも考慮すべきである.
著者
石井 彰三 福田 昌宏 堀田 栄喜
出版者
東京工業大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1987

ピンチ形式のプラズマ発生法において、大強度軟X線源、軟X線レーザーへの応用のうえで優れた特徴のある炭素薄膜ライナー圧縮方式を提案し、その原理を実証した。まず、雪かきモデルに類似したシミュレーション法により薄膜の圧縮過程を定量的に検討し、理論的にも本方式は問題が無いことを明らかにした。次に、成膜法の最適化について高周波放電、交流あるいは直流アーク、グロー放電、パルス放電等の各種形式について試み、細い炭素棒をジュール加熱して行う真空蒸着を用いれば、一様でかつ電気抵抗の低い薄膜ができることを示した。しかし現段階では炭素薄膜の場合、成膜に時間がかかり過ぎること、プラズマの圧縮過程が一様でないことなど問題点も多く存在する。そこで炭素にこだわることなく、導電性物質を薄膜とする概念に拡張して研究を発展させた。電気抵抗を低くするには金属薄膜が優れていることから、膜形成が容易なアルミニウムに着目し、その薄膜ライナーと圧縮を検討した。成膜はタングステン・ヒータを用いたアルミ真空蒸着法が確実であり、しかも一様にできること、および蒸着源の部分を工夫すれば真空を破らずに連続運転も可能であることを示した。内径7cmのアクリル製放電容器の内壁へ電極間に幅4cmでつけた膜の厚さは、10〜数10オングストロームであった。これを容量4.4μFのコンデンサ電源で放電電流70KAで駆動した実験により、原理通りの圧縮を実現し、本研究の提案が正しいことを示した。プラズマの振る舞いは、軟X線計測、高速度カメラによる観測だけでなく、これまでライナー圧縮実験では行われたことのない磁気プローブによる磁界測定を実施した。実験で得た軟X線出力を検討するため、平均イオンモデルならびに混成原子モデルによりアルミニウムプラズマからの軟X線放射スペクトルを理論計算から求め、現段階では、内殻電子からの放射強度が強くないことを示した。