著者
笠原 貴仁 吉武 博美 石井 浩一郎 藤本 拓司 伊東 隆利 伊東 隆三
出版者
特定非営利活動法人 日本顎変形症学会
雑誌
日本顎変形症学会雑誌 (ISSN:09167048)
巻号頁・発行日
vol.18, no.3, pp.230-235, 2008-08-15 (Released:2011-02-09)
参考文献数
10
被引用文献数
1

Schizophrenia is an inherent disease that causes disruption of thinking patterns, sensing, self-esteem, will and emotions, resulting in mental disorder involving hallucinations and other mental symptoms.The major complaint of this 21-year-old female patient with skeletal mandibular protrusion was thought to be pain of the temporomandibular region. However, upon careful analysis based on Narrative Based Medicine, the primary concern was the mandibular protrusion with asymmetry inducing multiple psychological symptoms. Combined ortho-surgical intervention was performed to resolve this patient's problem. Although increased antidepressant intake was noted prior to the surgery, once the treatment had been performed, resulting in major improvements of the profile and appearance, dramatic mental and psychological changes for the better were noted, allowing this patient's return to a healthy and normal social life along with decreased dependency on anti-depressant drugs.
著者
石井 浩一 波照間 永子
出版者
一般社団法人 日本体育学会
雑誌
日本体育学会大会予稿集
巻号頁・発行日
vol.68, pp.50_1, 2017

<p> 1988年、日本体育学会にスポーツ人類学専門分科会が設立され、本年(2017年度)に30周年を迎える。その間、1998年には日本スポーツ人類学会が、そして2009年にはアジアスポーツ人類学会が結成され、国際的な協働体制を構築しつつ発展してきた。</p><p> 30周年という節目の年にあたり、今一度「スポーツ人類学研究」の意義と課題を再考するとともに、グローバル化が進展する現代社会において、研究成果を「教育」に還元する方法を討議し、専門領域の今後の方向性を模索する一助としたい。</p><p> 本シンポジウムでは、全体を二部構成とし、前半にて専門分科会立ち上げを担われた寒川恒夫先生にご登壇いただき、スポーツ人類学研究の成果を「文化理解」教育へとつなげる視点と手法についてご講演いただく。後半では、大学の授業等でこの課題に継続して取り組まれている田里千代(民族スポーツ)、ソリドーワル マーヤ(武道)、弓削田綾乃(舞踊)の各氏より話題提起を受け全体討論を行う。</p>
著者
寒川 恒夫 石井 浩一 安冨 俊雄 瀬戸口 照夫 宇佐美 隆憲
出版者
早稲田大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
1997

本研究では,(1)日本の民族スポーツの実施状況を地方誌など主に文献資料によって把握し,次にその基礎の上に(2)47都道府県について各1〜2事例を選んで現地フィールドワーク(参与観察と聞き取り調査)をおこない,個々の事例の変容過程を明らかにした上で,変容の諸傾向を抽出することに目的が置かれた。研究目的の(1)については,対象事例が年中行事化しているものに限ったが,(a)実施頻度に地域差がみられること,(b)日本列島全体に実施が及ぶ種目と特定地域に実施が限定される種目があり,種目間に分布差がみられることが明らかにされた。研究目的の(2)については,観光化変容,行政公共化変容,簡素化変容,競技化変容の諸傾向が抽出された。観光化変容とは,民族スポーツが地域の経済振興のための観光資源としてその内容を変化させられてゆく現象という。行政公共化変容は,従来特定の集団に伝承されてきた民族スポーツが諸種の理由から主催権を市町村など行政当局に委譲したことによる変容を指している。簡素化変容は,人口減や経済的負担の増加などの理由から,主催集団が民族スポーツの規模や内容を簡略化する現象をいう。競技化変容は,それまで競争の形式をとっていなかった民俗行事が競技の体裁を取ってゆく現象をいう。これら4つの傾向は,それぞれを独自に生起する場合もあれば,その中のいくつかが複合する場合もある。