著者
大沼 郁雄 石田 清仁
出版者
一般社団法人 日本鉄鋼協会
雑誌
鉄と鋼 (ISSN:00211575)
巻号頁・発行日
vol.100, no.9, pp.1050-1061, 2014 (Released:2014-08-31)
参考文献数
81
被引用文献数
2 2

The methodology of phase diagrams and that of alloy design were reviewed. The construction of a thermodynamic database for multicomponent systems by the CALPHAD method are shown, where the first principles calculations play a significant role in the estimation of thermodynamic properties of metastable phases. Some examples of alloy design for advanced materials using phase diagrams are shown in Pb-free machinable steels, high strength steels with low density, superelastic Fe-based and Cu-based alloys, magnetic recording media of Co-Cr-based alloys and Co-based superalloys.
著者
石田 清仁 大沼 郁雄 貝沼 亮介 及川 勝成 山内 清 須藤 祐司 貝沼 亮介 及川 勝成 山内 清 須藤 祐司
出版者
東北大学
雑誌
基盤研究(S)
巻号頁・発行日
2007

Co基合金の状態図について実験ならびにCalphad法による熱力学解析を行い、Co基熱力学・状態図データベースを世界に先駆けて構築した。このデータベースを基に新しいL1_2化合物γ' 相Co_3(Al, W)を利用したCo基スーパーアロイの合金設計を行い、800℃で10万時間のクリープ推定強度が100MPa以上を期待できる鍛造用合金を開発し、また鋳造合金の応用としてFSW(摩擦撹拌接合)用ツールに適用し、商品化に成功した。また磁性材料としてCo基磁気材料としてCo-W基合金薄膜とCo基ホイスラー合金が磁気記録材およびスピントロニクスとして有望である事を示した。さらに生体材料としてCo-Al基合金のγ (fcc)/β (B2)層状組織を利用したポーラス化を行ない、そのための最適組成、熱処理条件を明らかにした。
著者
友重 竜一 石田 清仁 及川 勝成
出版者
崇城大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

燃焼合成法を利用してCr硫化物、Ti系およびZr系炭硫化物を安定的に得た。透過電子顕微鏡観察結果から代表的な固体潤滑剤のMoS2と同様な層状構造を確認した。高温酸化試験の結果、約500℃以上での酸化が激しいことから、被削性向上用分散剤として溶鋼中への当該化合物を投入・分散させる方法は酸化雰囲気では困難と考える。一方、動摩擦係数μは概ね0.11-0.12を示し、MoS2と同程度であった。以上より固体潤滑剤としては十分期待できる物質であると結論づけた。