著者
矢野 隆 山田 一郎 吉野 泰子 五十嵐 寿一 加来 治郎 神田 一伸 金子 哲也 桑野 園子 新居 洋子 佐藤 哲身 荘 美知子
出版者
一般社団法人 日本音響学会
雑誌
音響学会誌 (ISSN:03694232)
巻号頁・発行日
vol.58, no.3, pp.165-172, 2002
参考文献数
20
被引用文献数
4

ICBEN Team 6が提案する方法に従って種々の言語間で比較可能な騒音のうるささに関する5段階の尺度(「非常に」,「だいぶ」,「多少」,「それほど…ない」,「まったく…ない」)を構成した。この実験に用いた21の言葉や尺度に選ばれた五つの言葉が普段人々が騒音のうるささの程度を表すのによく使うかどうかを調査し,これらの言葉は人々がよく使うことを確認した。また,ICBEN Team 6が提案している騒音のうるささに関する英語の質問文とほぼ等価な日本語の質問文を作成した。その際,英語の質問文の翻訳・逆翻訳に関する調査結果及びうるささの概念に関する既往の研究結果を基に,英語の"bothers, disturbs or annoys"に相当する日本語として「悩まされる,あるいは,じゃまされる,うるさいと感じる」を当てることにした。
著者
脇田 義久 神田 一 高澄 耕次 土屋 陽一
出版者
日本乳酸菌学会
雑誌
日本乳酸菌学会誌 (ISSN:1343327X)
巻号頁・発行日
vol.29, no.3, pp.145-151, 2018-11-06 (Released:2020-01-29)
参考文献数
11

代表的な酒類酵母である Saccharomyces cerevisiae はラクトースを分解する能力がないことから、乳のみを原料としてアルコール飲料を製造することは容易でない。一方、ヨーグルトで使用されている乳酸菌 Lactobacillus delbrueckii subsp. bulgaricus(LDB)は β- ガラクトシダーゼによりラクトースをガラクトースとグルコースに分解可能である。本研究では S. cerevisiae とLDB の複合発酵による乳からのアルコール産生について検討を行った。最初に、LDB48P 株を親株として、N-methyl-N ’-nitro-N-nitrosoguanidine を用いた変異処理により β- ガラクトシダーゼのカタボライト抑制を解除した LDB48A-12 株を取得した。LDB48A-12 株はラクトース分解能が向上するのみならず、増殖速度が遅く、且つ乳酸の生産量が低下するという予想外の特徴を有していた。そこで LDB48A-12 株と S. cerevisiae SBC3207 株を用いて、10% 脱脂粉乳溶液を原料とし 30℃あるいは 37℃で、4 日間発酵を行ったところ、アルコール度数が 1 ~1.5% であり、LDB48P 株を使用した際の 1.5 倍に上昇した。また、LDB48P 株を使用した際と比較して、発酵後の pH 低下が抑えられた。これらの結果は、乳を原料とした新たな低アルコール飲料製造の可能性を拓くものと考えられる。また、LDB48P 株と LDB48A-12 株の比較ゲノム解析から、LDB48A-12 株において、ゲノム複製に関与する dnaA 遺伝子およびカタボライト抑制に関与する rpoA 遺伝子に変異が確認され、これらの遺伝子変異が組み合わさることで、乳酒製造に適した表現型が現れているものと推察された。
著者
矢野 隆 五十嵐 寿一 加来 治郎 神田 一伸 金子 哲也 桑野 園子 新居 洋子 佐藤 哲身 荘 美知子 山田 一郎 吉野 泰子
出版者
一般社団法人日本音響学会
雑誌
日本音響学会誌 (ISSN:03694232)
巻号頁・発行日
vol.58, no.2, pp.101-110, 2002-02-01
被引用文献数
15 3

世界各地で行われる騒音に関する社会調査のデータを精度よく比較するためには, 異種の言語間で比較可能な騒音のうるささに関する尺度が必要である。筆者らはICBEN Team6が計画した国際共同研究の一環として, 我が国の4地域で20代から60代以上の1,102名の人々を対象として, 騒音のうるささに関する日本語の5段階の尺度を構成した。騒音のうるささの程度を表す21個の言葉を選び, どの言葉が最小のうるささから最大まで等間隔に並んでいるか, どの言葉が尺度カテゴリに好んで選ばれるか, 更に評価のばらつきが小さいかを検討し, 異種の言語間で比較可能な騒音のうるささに関する尺度の言葉として「非常に」, 「だいぶ」, 「多少」, 「それほど…ない」, 「まったく…ない」を選んだ。
著者
佐藤孝三 小松 実 小山 善文 松崎 悟 神田 一伸
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告音楽情報科学(MUS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2000, no.76, pp.37-42, 2000-08-05
被引用文献数
8

このところ社会における高齢者福祉が強く叫ばれている。それと共に、障害者に対する福祉の意識も高まりを見せている。急成長を遂げてきたコンピュータを用いた情報化技術を福祉の分野に応用しようとする試みも多く見られるようになってきた。障害者に対する情報提供に情報機器は不可欠であるが、中でも視覚障害者の社会参加を支援するシステムは、点字を応用した技術が基礎となっている。ここでは、開発中の視覚障害者への音楽情報の提供、音楽情報の発信を指向した点字楽譜作成システム「Braille MUSIC Sheet System」の概要について述べる。In recent years, the vitalization of a getting aged welfare is strongly expected as a social problem. Simultaneously, consciousness of welfare against a handicapped person also has been increased. Applications of information technology to welfare fields have been developed rapidly. The information processing devices are indispensable for an information supply against a vision handicapped person. For a system to support a social participation of a vision handicapped parson, the technology to deal Braille becomes the main theme of this fields. In this article, we describe about the Braille score making system (Braille MUSIC Sheet System) that can dispatch a supply and transmit the information of music to a vision handicapped person. We can get Braille output by Braille printer with this system, as converting a score into Braille code.