著者
鳥谷部 桜 原口 雄一郎 村田 大 稲蔭 正彦
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. GN, [グループウェアとネットワークサービス] (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2001, no.98, pp.43-47, 2001-10-18
参考文献数
5
被引用文献数
1

私達は友達など自分と近い関係を持つ人の近況を知ることで、行動や考え方に刺激を受けることが多い。しかし、日常生活では、友達とそれを共有する機会や、友達の友達と出会う機会はあまりない。そこで、ネットワーク上で知人と近況を共有するシステム「友達の友達は友達」(以下TTT)を実装した、本システムは、ユーザの近況を個々にデータとして蓄積し、知人に限定して公開し、さらに、ユーザに対しフィードバックを促しコミュニケーションを活性化させることで、継続的に多数の知人との近況の共有を支援する。また、ユーザが友達との会話に別の友達を呼ぶ仕組みを導入することで、初対面のユーザのコミュニケーションを共通の知人が仲介する、信頼感のある未知の人との出会いを支援する。
著者
瓜生 大輔 生井 みづき 徳久 悟 柏樹 良 稲見 昌彦 稲蔭 正彦 奥出 直人
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MVE, マルチメディア・仮想環境基礎 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.281, pp.47-52, 2009-11-05

本論文では慶應義塾大学「ユビキタス・コンテンツ製作支援システムの研究」チームが開発した統合開発環境xtelとデザイン思考を応用した「Smart Kitchen Utensil」の開発手法を提案する。Smart Kitchen Utensilとはセンサー・アクチュエータ等が内蔵された調理器具で、実際に材料を入れ、火にかけるなどの調理を行うことが可能である。今回、この調理器具の一例として私たちが開発した「panavi」システムを挙げる。panaviはセンサー・アクチュエータおよび無線通信機能を内蔵したフライパンを中心とする調理スキル向上を支援するシステムである。このシステムの開発では実際に開発の初期段階からxtelプラットフォームを用いプロトタイプを製作し、9月に行われた「ユビキタスコンテンツショーケース2009」というイベントで展示を行った。本論文では、この期間の開発過程をケーススタディとして紹介する。
著者
勝本 雄一朗 瓜生 大輔 徳久 悟 奥出 直人 稲蔭 正彦
出版者
芸術科学会
雑誌
芸術科学会論文誌 (ISSN:13472267)
巻号頁・発行日
vol.9, no.3, pp.111-118, 2010 (Released:2010-10-01)
参考文献数
20

本論文は,ユビキタスコンピューティング環境下におけるインタラクティブなコンテンツを制作するための設計手法として,ユビキタスコンテンツ設計手法を提案する.本手法はデザイン思考によって発見したIdeationをもとに,開発支援環境xtelを用いたPrototypingを通じて,コンテンツの企画・設計・開発を行う.従来手法と比較して,本手法はPrototypingの段階でインタラクションを含むコンセプトの検討を行うことができる.そのため限られた時間内においても効率的にPrototypingを行うことができ,制作者に魅力的なコンテンツの創造を促すことができる.本論文では,本手法のケーススタディとして雨刀を取り挙げ,本手法の有用性を議論する.雨刀とは振ると刀の音がするビニール傘状の遊具である.
著者
徳久 悟 稲蔭正彦
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.48, no.3, pp.1097-1112, 2007-03-15

本論文では,エンタテイメントシステムにおいてユーザが楽しさを得るための仕組みとして,ユーザのアクティブな身体動作を中心におく,創造・発見・遷移の3 つのインタラクションモデルを提案する.ここでの楽しさとは,ヒトが楽しさを覚える状態の形式的特徴をモデル化した,心理学者チクセントミハイのFlow 理論に基づく.本論文で提案する3 つのインタラクションモデルを適用した2 つのエンタテイメントシステムの評価およびモデル間の対照実験を通じて,モデルの有効性を検証する.
著者
坂本 泰宏 稲蔭 正彦
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会誌 : 映像情報メディア = The journal of the Institute of Image Information and Television Engineers (ISSN:13426907)
巻号頁・発行日
vol.63, no.1, pp.66-75, 2009-01-01
参考文献数
10
被引用文献数
3 1

The purpose of this study is to make moving images not from illumination-controlled intermittent motion but from physically contiguous motion. If the apparent motion can be produced by step motion and explained by a physical model, a distinction between real motion and apparent motion, which have been thought to be completely different, can be discussed. In our research, we have tried to design new moving image media using a mechanical method as a substitute for the optically controlled method (i.e. slits or strobe). Additionally, experiments were implemented about the perception of the apparent motion produced by step motion with our system. As a result, it became clear that the perception of apparent motion differs between individuals. This theory of moving image perception makes it possible to make moving images by using methods different from the existing one.