著者
生井 みづき 瓜生 大輔 徳久 悟 柏樹 良 稲見 昌彦 奥出 直人
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MVE, マルチメディア・仮想環境基礎 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.281, pp.41-46, 2009-11-05
被引用文献数
3

"panavi"は、適切な温度調節と動作の誘導により、ユーザの料理スキルの習得を支援するシステムである。本システムは、センサ・アクチュエータ・無線通信機能を内蔵するフライパンと、オリジナルフォーマットのレシピ、ナビゲーションディスプレイを有するコンピュータの3つから構成されている。本システムは他の調理道具と同様に家庭のキッチンで使用可能であるため、毎日の食事作りの際に繰り返して使用することで、プロの料理人が身体能力として身につけている能力を、素人が獲得することの支援が可能である。本論文では、panaviのシステムの仕組みと、ユーザが経験するインタラクションについて述べる。
著者
瓜生 大輔 生井 みづき 徳久 悟 柏樹 良 稲見 昌彦 稲蔭 正彦 奥出 直人
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MVE, マルチメディア・仮想環境基礎 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.281, pp.47-52, 2009-11-05

本論文では慶應義塾大学「ユビキタス・コンテンツ製作支援システムの研究」チームが開発した統合開発環境xtelとデザイン思考を応用した「Smart Kitchen Utensil」の開発手法を提案する。Smart Kitchen Utensilとはセンサー・アクチュエータ等が内蔵された調理器具で、実際に材料を入れ、火にかけるなどの調理を行うことが可能である。今回、この調理器具の一例として私たちが開発した「panavi」システムを挙げる。panaviはセンサー・アクチュエータおよび無線通信機能を内蔵したフライパンを中心とする調理スキル向上を支援するシステムである。このシステムの開発では実際に開発の初期段階からxtelプラットフォームを用いプロトタイプを製作し、9月に行われた「ユビキタスコンテンツショーケース2009」というイベントで展示を行った。本論文では、この期間の開発過程をケーススタディとして紹介する。
著者
勝本 雄一朗 瓜生 大輔 徳久 悟 奥出 直人 稲蔭 正彦
出版者
芸術科学会
雑誌
芸術科学会論文誌 (ISSN:13472267)
巻号頁・発行日
vol.9, no.3, pp.111-118, 2010 (Released:2010-10-01)
参考文献数
20

本論文は,ユビキタスコンピューティング環境下におけるインタラクティブなコンテンツを制作するための設計手法として,ユビキタスコンテンツ設計手法を提案する.本手法はデザイン思考によって発見したIdeationをもとに,開発支援環境xtelを用いたPrototypingを通じて,コンテンツの企画・設計・開発を行う.従来手法と比較して,本手法はPrototypingの段階でインタラクションを含むコンセプトの検討を行うことができる.そのため限られた時間内においても効率的にPrototypingを行うことができ,制作者に魅力的なコンテンツの創造を促すことができる.本論文では,本手法のケーススタディとして雨刀を取り挙げ,本手法の有用性を議論する.雨刀とは振ると刀の音がするビニール傘状の遊具である.
著者
香取 真知子 瓜生 大輔 稲見 昌彦 檜山 敦
出版者
人工知能学会
雑誌
2019年度 人工知能学会全国大会(第33回)
巻号頁・発行日
2019-04-08

本研究では, 対面した状態での会話を促進する, 写真を利用したプラットフォームの提供に着目した. そして自分と相手が所有している写真群の中から類似写真を選んで提示することで, 初対面同士では共通点を見出し会話を誘発することができ, 親しい者同士では近況報告とともに新しい会話を誘発することができるスマートフォンアプリの開発を行なった.本研究で開発中の「類似写真を提示するアルゴリズム」がどのような動作するか, またアプリの使用によりどのような経験が得られるかを明らかにするために, 計10組の検証を行なった. 検証は初対面同士の組と親しい者同士の組に分けて行い, それぞれの検証では類似写真を提示するmodeAとランダムで写真を提示するmodeBの2種類を行なった. その結果, 初対面同士では, 類似性の高い写真を提示することにより, 会話が誘発されることが確認された. 一方で親しい者同士では人間関係によって得られる体験が異なるため, より細かく分類した上での検証や改良の必要性が示唆された.
著者
瓜生 大輔
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.59, no.7, pp.600-601, 2018-06-15
著者
山田 慎也 金 セッピョル 朽木 量 土居 浩 谷川 章雄 村上 興匡 瓜生 大輔 鈴木 岩弓 小谷 みどり 森 謙二
出版者
国立歴史民俗博物館
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2016-04-01

現代の葬儀の変遷については、整理を進めている国立歴史民俗博物館蔵の表現文化社旧蔵の葬儀写真を順調にデジタル化を進め、約35000のポジフィルムをデジタル化をおこなった。昨年度、さらに追加の資料が発見寄贈されたので、デジタル化を進めるための情報整理を行っている。また近親者のいない人の生前契約制度等の調査は、それを実施している横須賀市の具体的な調査を行った。一定の所得水準以下の人だけを対象としていたが、それ以上の人々も希望があり、死としては対応を迫られていることがわかった。また相模原市や千葉市などでも行政による対応がなされ、千葉市の場合は民間業者との連携が行われていることがわかった。また京都や大阪での葬送儀礼や墓の変容については、その歴史的展開の相違から東京という政治的中心とは異なる対応をとってきていることが調査によって判明した。そこでその研究成果について、民間の文化団体と協力して「上方で考える葬儀と墓~近現代を中心に」というテーマで、大阪天王寺区の應典院を会場にでシンポジウムを開催した。当日は人々の関心も高く、約150名ほどが集まり会場は立ち見が出るほど盛況であった。また3月には、葬儀の近代化によって湯灌などの葬儀技術や情報が東アジアに影響をおよぼし、生者と死者の共同性に影響を与えていることを踏まえ、東南アジアの多民族国家における葬儀と日本の影響を把握するため、マレーシアの葬祭業者や墓園業者などの調査を行い、またマレーシア死生学協会と共催で国際研究集会「葬送文化の変容に関する国際比較―日本とマレーシアを中心に―」を開催し、両国のおける死の概念や葬儀産業の役割、専門家教育などについて検討を行った。