著者
高橋 菜奈子 庄司 三千子 山本 淳一 餌取 直子 豊田 裕昭 立石 亜紀子
出版者
国公私立大学図書館協力委員会
雑誌
大学図書館研究 (ISSN:03860507)
巻号頁・発行日
vol.112, pp.2035, 2019-08-31 (Released:2019-09-26)

千葉大学,お茶の水女子大学,横浜国立大学は平成26年に図書館間連携に関する申し合わせを結び,単独大学では不可能な課題解決手法の開発・実施に取り組んできた。5年間という当初に設定した期間を経過し,三大学が当面の検討事項として掲げた6つの課題について,これまでの活動を総括し,成果と課題をまとめる。特に三大学連携の発端となったシェアード・プリントについては,電子ジャーナルのバックファイルがあるものについて実験を行い,利用の実態を明らかにし,本格的な実現に向けた課題点を整理した。
著者
立石 亜紀子
出版者
三田図書館・情報学会
雑誌
Library and information science (ISSN:03734447)
巻号頁・発行日
no.67, pp.39-61, 2012

原著論文【目的】図書館の電子化, 特にインターネットの隆盛により, あらゆる資料は将来的に電子化され, 建物としての図書館はやがて不要になるという議論がある。一方で, 「場所」が象徴する伝統的な図書館の役割, 「場所としての図書館」の本質を探り, 再評価する動きもある。国内においては「場所としての図書館」への再評価が, ラーニング・コモンズの隆盛という形で広がりつつあるが, 両者は同等ではなく, 設置の理念的な側面や位置づけの検討が不十分である。これは, 「場所としての図書館」の概念を明示することにより, 解決ができると考えられるが, 日本の大学図書館において「場所としての図書館」の利用実態はどんなものか, という点に焦点を当てた研究は乏しい。本稿ではこの点について調査した。【方法・結果】日本の大学図書館における「場所としての図書館」の利用実態を把握するため, 2009年6月23日から25日の3日間, 横浜国立大学中央図書館において, 観察調査を実施した。調査対象館を場所と目的によって30のエリアに分割し, 利用者の①滞在場所, ②利用物品, ③利用行動, を調査した。3日間で延べ9,610人の行動を記録し, その結果, ①「学習の場所」としての役割, ② PC利用者の存在, ③多様な利用実態, といった「場所としての図書館」の利用実態が明らかになった。また本稿では, 観察調査という手法によって, 質問紙調査では得られない実証的データに基づいて利用実態を明らかにすることで, 大学図書館の利用者調査の新たな手法の可能性を示した。一方で観察調査では, 利用者の主観的な判断や意識を計ることはできない点が課題となった。
著者
立石 亜紀子
出版者
三田図書館・情報学会
雑誌
Library and information science (ISSN:03734447)
巻号頁・発行日
no.67, pp.39-61, 2012

原著論文【目的】図書館の電子化, 特にインターネットの隆盛により, あらゆる資料は将来的に電子化され, 建物としての図書館はやがて不要になるという議論がある。一方で, 「場所」が象徴する伝統的な図書館の役割, 「場所としての図書館」の本質を探り, 再評価する動きもある。国内においては「場所としての図書館」への再評価が, ラーニング・コモンズの隆盛という形で広がりつつあるが, 両者は同等ではなく, 設置の理念的な側面や位置づけの検討が不十分である。これは, 「場所としての図書館」の概念を明示することにより, 解決ができると考えられるが, 日本の大学図書館において「場所としての図書館」の利用実態はどんなものか, という点に焦点を当てた研究は乏しい。本稿ではこの点について調査した。【方法・結果】日本の大学図書館における「場所としての図書館」の利用実態を把握するため, 2009年6月23日から25日の3日間, 横浜国立大学中央図書館において, 観察調査を実施した。調査対象館を場所と目的によって30のエリアに分割し, 利用者の①滞在場所, ②利用物品, ③利用行動, を調査した。3日間で延べ9,610人の行動を記録し, その結果, ①「学習の場所」としての役割, ② PC利用者の存在, ③多様な利用実態, といった「場所としての図書館」の利用実態が明らかになった。また本稿では, 観察調査という手法によって, 質問紙調査では得られない実証的データに基づいて利用実態を明らかにすることで, 大学図書館の利用者調査の新たな手法の可能性を示した。一方で観察調査では, 利用者の主観的な判断や意識を計ることはできない点が課題となった。
著者
立石 亜紀子 餌取 直子 庄司 三千子
出版者
社団法人情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.65, no.9, pp.379-385, 2015-09-01

千葉大学・お茶の水女子大学・横浜国立大学の三大学連携プロジェクトの一環として,2015年4月〜9月にかけて実施中の電子書籍PDA実験について報告する。三大学は規模や大学の特徴が異なり,選書方針,電子書籍の収集状況,蔵書構築における課題などにも違いがみられる。一方で,和書の電子書籍購入を促進したいという共通の課題があり,丸善(株)の協力のもと,連携事業として実験に取り組むことになった。2015年5月末時点で,電子書籍に対するニーズの把握,利用促進効果などの成果が得られた。今後の課題としては,購読決定の条件について,提供側と図書館側の両者が納得できる適切な条件の設定が挙げられた。
著者
石井 百葉 小山 美佳 小高 栄美 佐藤 千春 鈴木 剛紀 高橋 雅一 武内 八重子 立石 亜紀子 永峰 由梨 堀池 尚明 大学図書館職員研修ワーキング・グループ
出版者
国立大学図書館協議会
雑誌
大学図書館研究 (ISSN:03860507)
巻号頁・発行日
vol.86, pp.11-18, 2009-08

大学図書館職員研修「ad!ライブラリー~大学図書館効果的広報戦略~」は、平成20年度の国立大学図書館協会東京地区協会・関東甲信越地区協会の助成事業として開催された。異なる機関に所属する採用6~9年の職員をメンバーとするワーキング・グループが、この研修会を企画・運営した経緯を報告する。