著者
米浪 直子 土居 香織 君ヶ袋 志麻 中山 真理子
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集 63回大会(2011年)
巻号頁・発行日
pp.15, 2011 (Released:2011-09-03)

【目的】食事誘発性体熱産生(DIT)は摂取エネルギーと食事内容に影響され、高たんぱく質食を摂取した場合、食後の熱産生により摂取エネルギーの約16%が消費されるといわれている。さらに運動後のアミノ酸投与は筋たんぱく質の合成率をより高めるという報告もある。本研究では、高たんぱく質食を運動後に摂取することがエネルギー代謝にどのような影響を及ぼすか検討を行った。 【方法】女子大生7名を対象として、30分間の65%VO₂max強度での運動負荷後、食事を摂取し、食後6時間までの心拍数、RQ、酸素消費量、DITを測定した(運動条件)。同様に運動を負荷せず安静状態で測定を行った(安静条件)。食事内容は高たんぱく質食644kcal(PFC 34:28:36%)と一般食642kcal(PFC 15:25:60%)とした。 【結果・考察】酸素消費量、発生熱量は食事摂取前に運動を負荷することによって高たんぱく質食条件が一般食条件よりも有意に高い値を示した。また、RQは運動負荷により高たんぱく質食条件が一般食条件より有意に低く、脂質燃焼が亢進することが示された。DITは、運動条件においては一般食条件よりも高たんぱく質食条件で高くなる傾向を示したが、安静条件では食後6時間までは両食事条件で有意な差は見られなかった。以上のことから、DITは一般食では運動による影響が見られないが、高たんぱく質食は運動後に摂取することで脂質の燃焼を促進するとともにDITが高まる可能性が示唆された。
著者
米浪 直子 土居 香織 君ヶ袋 志麻 中山 真理子
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.63, pp.15, 2011

【目的】食事誘発性体熱産生(DIT)は摂取エネルギーと食事内容に影響され、高たんぱく質食を摂取した場合、食後の熱産生により摂取エネルギーの約16%が消費されるといわれている。さらに運動後のアミノ酸投与は筋たんぱく質の合成率をより高めるという報告もある。本研究では、高たんぱく質食を運動後に摂取することがエネルギー代謝にどのような影響を及ぼすか検討を行った。【方法】女子大生7名を対象として、30分間の65%VO₂max強度での運動負荷後、食事を摂取し、食後6時間までの心拍数、RQ、酸素消費量、DITを測定した(運動条件)。同様に運動を負荷せず安静状態で測定を行った(安静条件)。食事内容は高たんぱく質食644kcal(PFC 34:28:36%)と一般食642kcal(PFC 15:25:60%)とした。【結果・考察】酸素消費量、発生熱量は食事摂取前に運動を負荷することによって高たんぱく質食条件が一般食条件よりも有意に高い値を示した。また、RQは運動負荷により高たんぱく質食条件が一般食条件より有意に低く、脂質燃焼が亢進することが示された。DITは、運動条件においては一般食条件よりも高たんぱく質食条件で高くなる傾向を示したが、安静条件では食後6時間までは両食事条件で有意な差は見られなかった。以上のことから、DITは一般食では運動による影響が見られないが、高たんぱく質食は運動後に摂取することで脂質の燃焼を促進するとともにDITが高まる可能性が示唆された。
著者
井上 芳光 米浪 直子 小倉 幸雄 久保田 豊司 芳田 哲也 中井 誠一
出版者
日本体力医学会
雑誌
体力科學 (ISSN:0039906X)
巻号頁・発行日
vol.51, no.2, pp.235-243, 2002-04-16

本研究では, 夏季スポーツ活動時における子ども (少年野球・ミニバスケットボール) , 若年成人 (女子ソフトボール・男子野球) , 高齢者 (ゲートボール) の発汗率 (TSR: g/m2/h) ・体重あたりの発汗量 (%TSL) ・水分補給率 (総発汗量あたりの水分補給量: %FIV) を調査し, それらの年齢差, 子どもにおける性差および種目間差 (屋内種目VS.屋外種目) , 飲料差 (スポーツ飲料VS.お茶) をそれぞれ検討した.なお, いずれの場合も水分補給は自由摂取とした.子どものバスケットボールにおいて, TSR, %TSL, %FIVには有意な性差はみられなかった.少年野球時のTSRおよび%TSLは, 高いWBGTに起因してバスケットボール時より有意に高かったが, %FIVには有意な種目間差は認められなかった.なお, 少年野球時のTSRはほぼ400g/m2/hに達し, 先行研究で報告されているその最大値に相当した.スポーツ飲料を補給した場合, 子どもの%FIVは両種目ともほぼ100%であり, %TSLが同等であった若年成人より有意に高かった.子どもの%FIVはスポーツ飲料摂取時がお茶摂取時より有意に高かったが, 若年成人の%FIVには飲水物の影響はみられなかった.高齢者のTSR, %TSL, %FIVは, 若年成人や子どもより有意に低かった.これらの結果は, 夏季スポーツ活動時において, 子どもにスポーツ飲料を自由摂取させれば, 性・環境温度に関わらず, 自発的脱水を予防できることが示唆された.しかし, 子どもの炎天下スポーツ活動時の発汗率が先行研究で報告されている最大発汗率に相当したことから, 深部体温がかなり上昇していることが推測され, 夏季スポーツ活動時には熱中症予防に向けた積極的休息, 練習時間の短縮, 運動強度の軽減の必要性がうかがえた.高齢者はスポーツ活動時の水分補給率が低いことから, 積極的な水分補給を奨励することが熱中症予防に重要であることが示唆された.
著者
米浪 直子 尾関 百合子 伊藤 知子
出版者
京都女子大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2006

野菜類は細菌に汚染されていることが多く、水洗浄だけでは完全に取り除くことは難しいことが報告されている。食中毒を予防するためには、HACCPの考え方をできる限り取り入れ、各給食現場に応じた衛生管理を行うことが必要である。それゆえ、本研究では、(1)HACCPに基づいた野菜の調理作業工程と一般的な調理作業工程について、いくつかのポイントで細菌検査を行った。(2)酢の物の調理作業工程のモデル実験で、きゅうりの洗浄、加熱処理、食酢の添加による殺菌効果について検討を行った。(3)生野菜の細菌数に及ぼすマスタードドレッシングの効果について検討した。以上のことから中心温度75℃1分以上の加熱処理を重要管理点としたHACCPシステムに基づく衛生管理の重要性が確認された。