著者
濱田 直希 於保 俊 谷垣 勇輝 原田 智広 能島 裕介
出版者
進化計算学会
雑誌
進化計算学会論文誌 (ISSN:21857385)
巻号頁・発行日
vol.12, no.3, pp.112-124, 2021 (Released:2022-01-18)
参考文献数
23

The Evolutionary Computation Competition (EC-Comp) is an optimization competition launched in 2017 to promote real-world applications of evolutionary computation and interaction between industry and academia. For 2017—2019, the competition has focused on continuous optimization problems in the manufacturing and aerospace industries. With the aim of exploring new areas of applications, EC-Comp2020 focused on "Designing Random Numbers to Entertain Game Players" in the game industry. Random numbers used in video games are usually generated by general-purpose pseudo random number generators, such as Mersenne Twister and Xorshift. However, these mathematically unbiased random numbers often make game players feel biased (sometimes even deliberately chosen), causing strong frustration. It is known that humans have various biases toward probabilistic events, and unbiased random numbers seem rather biased to game players. This competition asked to design a random number sequence that makes game players feel unbiased (but actually biased). This paper describes the definition of the random number design problem for entertaining game players in EC-Comp2020. This paper also explains the participants' optimization methods, accompanied with brief analysis on their results.
著者
能島 裕介 高木 英行 棟朝 雅晴 濱田 直希 西原 慧 高玉 圭樹 佐藤 寛之 桐淵 大貴 宮川 みなみ
出版者
進化計算学会
雑誌
進化計算学会論文誌 (ISSN:21857385)
巻号頁・発行日
vol.13, no.1, pp.1-9, 2022 (Released:2022-07-13)
参考文献数
4

This paper is a report on Open Space Discussion (OSD) held in Evolutionary Computation Symposium 2021. The purpose of OSD is to share and discuss problems at hand and future research targets related to evolutionary computation. Discussion topics are voluntarily proposed by some of the participants, and other participants freely choose one to join in the discussion. Through free discussions based on the open space technology framework, it is expected that participants will have new research ideas and start some collaborations. This paper gives the concept of OSD and introduces six topics discussed this year. This paper also shows the responses to the questionnaire on OSD for future discussions, collaborations, and related events.
著者
渡邊 一弘 能島 裕介 石渕 久生
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第31回ファジィシステムシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.687-692, 2015 (Released:2016-02-26)

従来,ミシガン型ファジィ遺伝的機械学習においては,単一のパターンからルールの生成を行っていた.先行研究において,我々は複数のパターンを用いたルール生成について提案し,単一のパターンからのルール生成よりも優れていることを示した.その際,選択したパターン同士のクラスの相違や,パターン間の距離についての考慮を行わなかった.本研究では,複数のパターンからのルール生成において,パターンのクラスや,パターン間の距離を変化させることによって,獲得される識別器にどのような影響を及ぼすのかについて調査する.
著者
大原 健 能島 裕介 石渕 久生
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
知能と情報 : 日本知能情報ファジィ学会誌 : journal of Japan Society for Fuzzy Theory and Intelligent Informatics (ISSN:13477986)
巻号頁・発行日
vol.18, no.6, pp.867-873, 2006-12-15
参考文献数
8
被引用文献数
3 3

本研究では, 道路状況が動的に変化するために, 道路利用者が経路選択を行う時に個々の経路の走行時間に関する情報が利用可能でないような交通流モデルを考える. このような交通流モデルに対して, 全走行車両の平均走行時間を最小にするために, 2種類の経路選択手法の性能を比較する. 一つは, 大域的に平均走行時間の最小化を行う手法である. この手法では, 全走行車両の経路選択を中央管理者が決定する. 走行車両台数が多い場合では, 走行車両に対する経路選択の組合せ総数が大きくなり, 最適解を求めることが困難になる. そこで本論文では, 遺伝的アルゴリズムを用いることで効率的に近似最適解を求めることにする. もう一つの手法は, 個々の車両ごとに局所的に走行時間の最小化を行う手法である. この手法では, 各車両は, 予測走行時間の短い経路を選択する. 本論文では, ニューラルネットワークを用いて走行時間の予測を行う. 数値実験により, 2種類の経路選択手法を比較し, 各々の手法の特徴を明らかにする.
著者
面﨑 祐一 増山 直輝 能島 裕介 石渕 久生
出版者
Japan Society for Fuzzy Theory and Intelligent Informatics
雑誌
知能と情報 (ISSN:13477986)
巻号頁・発行日
vol.33, no.1, pp.531-536, 2021-02-15 (Released:2021-02-15)
参考文献数
10
被引用文献数
1

マルチラベル多目的ファジィ遺伝的機械学習は,進化型多目的最適化手法により識別器の識別性能最大化と複雑性最小化を同時に考慮したファジィ識別器の学習手法である.しかし,マルチラベル識別問題において,識別性能に対する尺度が複数存在し,各評価尺度に対して最適な識別器を獲得するためには識別器の学習を複数回実行する必要がある.そこで本研究では,一度の実行で複数の識別性能評価尺度に対して最適な識別器を同時に獲得する多数目的最適化への拡張を行う.数値実験では,多数目的化したことによる探索性能への影響を多目的最適化の場合と比較することで調査する.
著者
能島 裕介 小島 史男 久保田 直行
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集 C編 (ISSN:03875024)
巻号頁・発行日
vol.68, no.671, pp.2067-2073, 2002-07-25 (Released:2008-02-26)
参考文献数
16
被引用文献数
3 3

This paper is concerned with behavior acquisition of mobile robots based on multi-objective behavior coordination. Based on the concept of structured intelligence, the intelligence of a robot emerges from the interaction among simple functional mechanisms. The multio-bjective behavior coordination plays a role in integrating behavioral modules. A behavioral weight is assigned to each behavioral module represented by a fuzzy controller. To situate its action to the facing environment, the robot dynamically updates behavioral weights according to spatio-temporal context of the environment. The purpose of this paper is to discuss the effectiveness of the multi-objective behavior coordination through the behavior acquisition from the viewpoint of the structured intelligence.
著者
入江 勇斗 増山 直輝 能島 裕介 石渕 久生
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
知能と情報 (ISSN:13477986)
巻号頁・発行日
vol.32, no.1, pp.512-517, 2020-02-15 (Released:2020-02-15)
参考文献数
6

近年の情報技術の急速な発展はデータの継続的な収集を可能とした.蓄積されるデータは重要な経済資源とみなされており,種類・量ともに日々増加する膨大なデータから人が容易に理解できる形式で知識を獲得する手法が研究されている.ファジィ遺伝的機械学習(GBML)は,言語的に解釈可能なファジィ識別器を設計する手法の一つである.しかし,ファジィGBMLの学習アルゴリズムは一括学習であり,未知のクラスに属するデータが継続的に与えられる状況での知識の獲得(クラス増分学習)を行うことが困難である.そこで本研究では,従来のファジィGBMLをクラス増分学習可能なアルゴリズムに拡張する.具体的には,クラス増加時に,i)未知クラスを識別するルールの再構成,ii)学習済みのクラスに属するデータの削減の2つの操作を従来のファジィGBMLに加える.数値実験結果より,提案手法が未知クラスを効率的に学習可能であることを示す.
著者
高橋 佑治 能島 裕介 石渕 久生
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第31回ファジィシステムシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.675-680, 2015 (Released:2016-02-26)

ファジィ遺伝的機械学習 (Fuzzy genetics-based machine learning: FGBML)とは遺伝的ファジィシステム(Genetic Fuzzy Systems: GFS)の1つであり,ファジィ識別器を設計するための手法として盛んに研究が行われている.ファジィ識別器において重要な点は,複雑性が小さいこと,また,識別性能が高いことである.しかし,これらの2点の間にはトレードオフの関係があり,識別性能が高く,かつ複雑性が小さい識別器を獲得することは困難である.また,大規模データにGFSを適用した際の計算時間も問題視されている.そこで先行研究において,多目的最適化アルゴリズムを取り入れ,複雑性と識別性能のトレードオフに沿った解集合を獲得する多目的ファジィ遺伝的機械学習 (Multiobjective FGBML: MoFGBML) の提案と,MoFGBMLに並列分散実装を適用し,計算の高速化に関する調査を行った.しかし,MoFGBMLに並列分散実装を適用した場合,計算時間は短縮できるが,得られる識別器の数が減少し,識別性能の高い識別器が得られにくくなることが分かった.そこで本研究では,探索方向にバイアスをかけ探索を行う場合の影響を調査する.本研究では,多目的最適化において目的関数を回転させることで探索にバイアスを与える.MoFGBMLの持つ,識別性能と複雑性の2つの目的のうち,2つまたは1つの目的関数を回転させることにより,より識別性能の高い解の獲得を目指す.数値実験において,目的関数を回転させた場合に得られる解集合への影響を調査する.